過去の試験に出てきた用語を簡単に説明しています。
重要な用語に限らず、外国人が問題を解く際にわからなかった用語も掲載しています。
あ行
アクティビティ・ケア(activity care)
アクティビティ・ケアは、趣味や運動などさまざまな活動を行うことで、意欲を高めていく方法です。要介護高齢者が楽しみながら体を動かし、身体機能低下の防止を図るケアとして取り入れられます。
アサーティブ・コミュニケーション
アサーティブ・コミュニケーションとは、自分の意見を飲み込むことで我慢をしたり、一方的に自分の主張を押し通したりせずに、相手を尊重しながら自分の気持ちを伝えるコミュニケーションです。
アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)
アルツハイマー型認知症は、脳内に異常なたんぱく質が蓄積し、神経細胞がゆっくりと壊れることで記憶や判断力が低下する認知症です。ゆっくり進行し、最初は物忘れから始まり、次第に日常生活に支障をきたすようになります。
安静時振戦
安静時振戦とは、自分の意思とは関係なく手足が震える症状です。主にパーキンソン病の人に見られる症状です。
育成医療
育成医療は、障害のある児童に対して、その障害を除去・軽減する手術等の治療により確実に効果が期待できる場合に医療費の負担を軽減する医療制度です。18歳未満が対象です。
意思決定支援
意思決定支援は、意思決定が難しい人が、日常生活などで自分の意思で生活することができるように、その人のことを支援することです。
医療保護施設
医療保護施設とは、生活保護法に基づき、経済的な理由で適切な医療を受けられない人々に医療サービスを提供する施設です。無料または低額な料金で、治療や看護を受けることができます。
医療保護入院
医療保護入院は、精神疾患により自発的な入院が難しい患者に対して、精神保健医師が必要と認め、家族の同意があれば、本人の同意がなくても、期間を定め(6か月以内)入院させることができる入院形態です。家族等がいない、同意が得られない場合は、市町村長の同意で入院させることができます。
医療保護入院制度
医療保護入院制度とは、精神保健福祉法(※精神保健及び精神障害者福祉に関する法律)に基づく入院形態です。「措置入院」「医療保護入院」「任意入院」「応急入院」があります。
インフォーマルサービス
インフォーマルサービスは、社会資源の1つで、公的機関が提供するフォーマルサービス以外のサービスで、家族や近隣住民、ボランティアなどが提供するもののことです。
運営適正化委員会
運営適正化委員会は、社会福祉法に基づき、福祉サービスが正しく提供されているかを調査し、助言・勧告する機関です。都道府県社会福祉協議会に設置されています。
エコマップ
エコマップとは、利用者本人と家族、様々な社会資源との関係を地図のようにわかりやすく表現し、見える化するためのツールです。
線の太さ、種類などで、利用者本人との関係性(関係の強弱、対立関係)などを表現します。
エピソード記憶
エピソード記憶は、個人の過去の出来事に関する記憶で、長期記憶に分類されます。老化の影響を受けやすい記憶です。
エイジズム
エイジズムとは、高齢者に対する偏見や差別のことです。年齢を理由に、仕事や社会活動で不当な扱いを受けることを表す用語です。
延命
延命とは、がんの末期や重度の病気、老衰など、治療しても回復する見込みがないと判断したときに、医療行為によって命を延ばすことです。
OJT
OJTとは、On the Job Trainingのことで、職務を通じて、上司が部下に実技やスキルなどを指導しながら、育成をする研修です。
か行
介護医療院
介護医療院は、医療法と介護保険法に基づいて運営されている施設です。要介護者で長期的な療養や介護が必要な方に、医療と介護を提供する施設です。病院と介護施設の機能を合わせ持ち、日常生活支援やリハビリも行います。
介護支援専門員(ケアマネジャー)
介護支援専門員は、介護が必要な人のために介護サービス計画書(ケアプラン)を作成し、適切なサービスが受けられるよう関係機関との調整をする専門職です。5年で更新となります。居宅介護支援事業所、介護保険施設、地域包括支援センターに必置となっています。
介護保険審査会
介護保険審査会は、要介護認定、保険給付、保険料に関する処分などに対する不服申し立てを行う先です。都道府県ごとに設置されています。
介護老人福祉施設
介護老人福祉施設とは、介護保険法に規定された施設です。常時介護を必要とするもので、居宅で介護を受けることが難しい人が入所できる施設です。原則要介護3以上の人が対象です。
介護老人保健施設
介護老人保健施設は、医療法と介護保険法に基づいて運営されている施設です。病院での治療を終えた要介護者が、在宅復帰を目指してリハビリや介護を受ける施設で、医師、看護師、リハビリ専門職、介護職が連携して、生活能力の回復をサポートします。
喀痰吸引
喀痰吸引は、口腔内や鼻腔内、気管カニューレ内部にたまった痰や分泌物を吸引し、呼吸を楽にするための医療行為です。一定の研修を受けた介護福祉士に限って、医師の指示のもとで行うことができます。
感音性難聴
感応性難聴は、耳の中や神経に問題があって、音が聞こえにくくなる病気です。音は聞こえても、音の聞き分けが難しく、言葉がわかりにくいことがあります。
関節リウマチ
関節リウマチは、自己免疫にトラブルが生じ、関節が炎症を起こし、軟骨や骨が壊されてしまう病気です。はっきりとした原因はわかっていません。
間欠性跛行
間欠性跛行とは、歩いていると、足に痛みやしびれを感じ、歩くことが困難になり、少し休むとまた歩けるようになる症状です。
家庭裁判所
家庭裁判所は、法定後見制度における成年後見人等を選任するほか、家族や子どもに関する問題を扱う機関です。離婚や養育、相続、少年事件などを解決するための手続きを行います。
気管カニューレ
気管カニューレは、気管切開後に挿入する管で、気道を確保したり、人工呼吸器と接続したりして、呼吸を補助するために使われます。
基幹相談支援センター
基幹相談支援センターは、障害者総合支援法に基づいた、地域における障害者の相談支援の中核的な役割を担う機関です。障害者が日常で必要な支援が受けられるように、専門の相談員がサポートします。
機能性尿失禁
機能性尿失禁とは、排尿の動作や判断がうまくできずに失禁してしまうことです。
認知機能の低下などで、トイレに行けない、トイレがわからない、衣服の下着が脱げないことから、失禁してしまいます。
球麻痺
球麻痺とは、口、舌、喉の運動障害によって、構音障害や嚥下障害などがみられることです。
協議会(地域自立支援協議会)
協議会は、障害者総合支援法に定められており、地域の障害者支援体制を強化するために設置されます。行政、医療機関、福祉施設、障害者、家族などが相互に連携し、地域の実情に応じた障害者等への支援方法の検討や資源の共有を行い、障害者が自立した生活を送れるよう体制を整えます。
共同生活援助(グループホーム)
共同生活援助は、障害者総合支援法に基づき、障害者が主に夜間において、地域で共同生活を送りながら、日常生活の援助や介護を受けるサービスです。居宅での自立生活を希望する人へは、居宅への移行に向けたサポートを行います。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)
筋萎縮性側索硬化症は、主に60~70歳代に発症し、手足・のど・舌の筋肉や呼吸に必要な筋肉がやせて、力がなくなっていく指定難病です。筋肉そのものの病気ではなく、筋肉を動かし、かつ運動をつかさどる神経(運動ニューロン)が障害を受け、脳からの命令が伝わらなくなる病気です。
クーリング・オフ
クーリング・オフとは、商品を買った後に、一定期間内であれば理由なしで契約を取り消せる制度です。特に訪問販売や電話勧誘で使われます。消費者を守るための仕組みです。
ケアカンファレンス(care conference)
ケアカンファレンスとは、ケアプランに基づいた個別サービス計画を作成したり、修正、評価、役割分担を行う会議です。
経管栄養
経管栄養とは、口から食事を摂ることが難しい人や、誤嚥の危険性が高い人が、チューブやカテーテルなどを用いて、胃や腸に直接栄養剤や水分を注入する栄養補給法です。
頸髄損傷(cervical cord injury)
頸髄損傷は、なんらかの外傷により、首の頸椎部で脊柱管が損傷され、脊髄が傷つく病気で、四肢麻痺や感覚障害、呼吸障害などが生じることがあります。重症度によっては、日常生活に支援が必要となり、リハビリや生活環境の調整が必要です。
軽度認知障害(MCI/mild cognitive impairment)
軽度認知障害(MCI)は、年齢相応の物忘れよりは記憶や認知機能が低下しているものの、日常生活には支障がない状態です。認知症に進行するリスクがあるため、早期発見と生活習慣の改善が重要になります。
軽費老人ホーム
軽費老人ホームは、老人福祉法に規定された施設です。60歳以上の人が無料または低額な料金で入所することができます。自宅での生活は難しいものの、介護がそれほど必要ではない人が対象です。A型は食事を提供、B型は自炊が原則となっています。
健康寿命
健康寿命とは、健康上の問題で日常生活に制限されることなく生活できる期間。つまり、健康で、日常的に介護を必要としないで、自立して暮らすことができる期間のことを指します。
言語コミュニケーション
言語コミュニケーションとは、言葉や文章で気持ちや考えを伝える方法です。話すことや書くことが含まれ、電話、メール、メモ、点字、五十音表などでのコミュニケーションをいいます。
後期高齢者医療広域連合
後期高齢者医療広域連合とは、75歳以上の高齢者を対象とした後期高齢者医療制度を円滑に進めるために設立されていて、各都道府県に1団体設立されています。医療費の保険料徴収や給付を行います。
後期高齢者医療制度
後期高齢者医療制度は、75歳以上の人、また65歳から74歳までで一定の障害認定を受けた人が加入する保険です。75歳になると、勤めているかどうかにかかわらず、それまで加入していた医療保険から、自動的に後期高齢者医療制度へ加入することになります。
公共職業安定所(ハローワーク)
公共職業安定所は、職業安定法に規定された仕事を探す人と従業員を探す企業を支援する公的な機関です。求人情報の相談、職業相談、失業手当の申請受付などを行っています。
高次脳機能障害
高次脳機能障害とは、脳の損傷により、記憶や注意、判断力などの低下が主な原因となり、日常生活や社会生活への適応が難しくなる障害です。感情のコントロール、コミュニケーション能力、意欲などが低下し、感情が不安定になるなど、日常生活に支障をきたすことがあります。
更生施設
更生施設は、生活保護法に規定された保護施設です。身体上または精神上の理由により、養護及び生活指導を必要とする要保護者を入所させ、自立のための支援を行う施設です。
抗精神病薬
認知症の薬物療法として用いられる薬で、リスペリドン、クエチアピン、チアプリドなどがあります。認知症の症状のうち、興奮や幻覚、妄想、不安などのBPSD(行動・心理症状)を緩和するために使われます。
公正取引委員会
公正取引委員会は、日本の企業が不公平な取引をしないように監視する機関です。
行動援護
行動援護は、知的障害または精神障害により、一人で行動することが難しい人を対象とするサービスです。障害支援区分3以上の人が対象です。
広汎性発達障害
広汎性発達障害は、行動や物事に強いこだわりがあり、コミュニケーションや社会的な関わりに困難を感じる発達障害です。
自閉症スペクトラムやアスペルガー症候群が含まれます。
合理的配慮
合理的配慮とは、障害があることによって生じる困りごとの解消や軽減に向けて、社会全体で必要な対応をしていこうという考え方のことです。障害者差別解消法には、障害者の性別、年齢および障害の状態に応じて、事業者は合理的配慮をしなければならないと義務づけられています。
国民健康保険団体連合会
国民健康保険団体連合会は、国民健康保険に関わる事務を効率的に行うために都道府県ごとに設置された組織です。主な業務は、国民健康保険の審査・支払や介護サービス費の審査・支払業務、その他に介護保険のサービス利用者からの苦情に対するサービス事業者への助言・指導を行います。
戸籍
戸籍は、国が個人の身分や家族関係を公式に記録する制度で、出生や婚姻、死亡などの情報が登録されています。日本では、市町村が管理し、戸籍謄本や抄本として証明書を発行します。戸籍は、相続や身分確認などに使われ、家族構成の変動や個人の身分関係を法的に証明する重要な役割を果たすものです。
骨粗鬆症
骨粗鬆症は、骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気です。特に、女性に多く見られます。原因は、カルシウムの欠乏、女性ホルモンの低下、運動・栄養不足などです。
予防には、カルシウム、ビタミンD、ビタミンKの摂取、運動による骨形成促進、日光浴によるビタミンDの産生促進などが有効です。
個別支援計画
個別支援計画は、障害福祉サービス事業所のサービス管理責任者が作成するもので、利用者一人ひとりのニーズに合わせて、支援の方針を記載したものです。
さ行
サービス担当者会議
サービス担当者会議とは、介護支援専門員(ケアマネジャー)が招集し、利用者・家族・サービス事業者の担当者などが集まって、課題を共有し、ケアプラン原案の検討などを行う会議です。
サービス付き高齢者向け住宅
サービス付き高齢者向け住宅は、高齢者の住居の安定確保に関する法律に基づく、バリアフリーの施設です。各居住部分に、水洗便所、洗面設備等が設置されています。
安否の確認、生活相談サービスが提供され、入居者は必要に応じて介護保険サービスを利用することができます。
サービス等利用計画
サービス等利用計画とは、障害福祉サービスを利用する際に、どのサービスをどの程度利用するかについて記載したものです。相談支援専門員はもちろん、本人、家族などが自分で作成することもできます。
サルコペニア
サルコペニアは、年齢とともに筋肉量と筋肉などが少しずつ減少していく状態をいいます。主な原因は、運動不足、栄養不良で、筋力低下や歩行困難などの症状が出ます。
次亜塩素酸ナトリウム
次亜塩素酸ナトリウムは、強アルカリ性で、強い殺菌・漂白作用を持つことから、消毒や除菌に使われます。ノロウイルスの除菌としても使用され、衣類だけでなく汚染物の消毒でも使用されます。ただし、衣類については、使用が適さないものもあるため、注意が必要です。
耳垢塞栓
耳垢塞栓とは、耳垢が溜まってしまい、耳の穴の中(外耳道)をふさいでしまう状態です。耳垢塞栓の除去は、耳鼻科での処置(医療行為)になり、介護福祉職は行ってはいけません。
自己覚知
自己覚知は、自分自身の感情や行動、考え方の特徴を理解することです。自己を深く分析し,客観的に理解するために行います。
死後硬直
死後硬直は、死後に筋肉が固くなる現象で、通常2~4時間で始まります。関節が動かなくなり、筋肉が硬くなります。死後約12時間で全身に広がり、30~40時間後から自然に解消されます。
市町村保健センター
市町村保健センターは、地域の人々の健康を守るための機関です。健康相談、保健指導、健康診査などの住民に身近な保健サービスを行っています。
自発的活動支援事業
障害のある人が、自立した日常生活を営むことができるように、障害者、その家族、地域の住民等が自発的に行う活動を支援する事業です。
社会福祉協議会
社会福祉協議会は、社会福祉法に基づき、社会福祉に関する各種事業を実施し、地域福祉の推進を図ることを目的とする団体です。
若年性認知症(dementia with early onset)
若年性認知症は、65歳未満に発症する認知症のことです。男性のほうが発症者が多く、高齢者の認知症と比べて進行が早いのが特徴です。
原因となる疾患は、アルツハイマー型認知症が最も多く、次に血管性認知症、前頭側頭型認知症と続きます。
記憶力の低下や精神的な不調などがあっても、認知症と気づかず診断が遅れがちです。
重度訪問介護
重度訪問介護は、重度の肢体不自由者、重度の知的障害もしくは精神障害で常に介護を必要とする人で、障害支援区分4以上の人が対象です。居宅において、入浴、排せつ、食事等の介護、家事、日常生活に関する相談や助言、外出時における移動中の介護を総合的に行うサービスです。
障害支援区分6の利用者に対しては、入院・入所中の意思疎通の支援も行います。
就労継続支援
就労継続支援は、通常の事業所に雇用されることが難しい人に対し、就労機会の提供やその他、就労に必要な知識および能力の向上のために必要な訓練を行うものです。
障害基礎年金
障害基礎年金は、病気やケガで一定以上の障害が生じた人に支給される公的年金です。加入期間中の病気・障害が対象で、20歳以上で支給条件を満たすと受給可能です。障害程度の重い人から1級、2級となります。初診日に国民年金に加入していた人や、生まれつきの障害の人などは障害基礎年金となり、初診日に厚生年金に加入をしていた人は、障害厚生年金となります。
障害者基本法
障害者基本法は、障害の有無にかかわらず、すべての国民が共生する社会を実現するために、障害者の自立や社会参加の促進、生活の安定を図るための基本的原則を定めた法律です。障害者の権利保障や差別の解消、教育・就労支援など総合的に推進することを目的とし、国や地方公共団体に対し、障害者支援の責務を定めています。
障害者総合支援法
障害者総合支援法は、障害者や難病患者の自立生活と社会参加を支援するための法律です。障害の種類や程度に応じて、相談支援や介護サービス、就労支援などの必要な支援を提供します。また、障害区分を超えた総合的な支援を行うことが特徴で、地域での生活を継続できるよう、国や自治体が支援を行います。
障害福祉計画
障害福祉計画は、障害者総合支援法に基づいて、市町村および都道府県が作成するもので、障害福祉サービス等の提供体制の確保等に関する計画です。
消化管ストーマ
消化管ストーマとは、下のイラストのように、病気やけがで消化管(胃や腸)から食べ物や排泄物を正常に通せない場合に、体の外に人工的につくられた出口です。胃や腸の一部を外に出し、袋に排泄物を集めるようにします。
消化管ストーマには、結腸ストーマ(コロストミー)と回腸ストーマ(イレオストミー)があります。
消費生活センター
消費生活センターは、消費者が商品やサービスで困ったときに相談できる機関です。返品や契約トラブルなど、消費者の問題を解決するためのサポートを行っています。
自立訓練
自立訓練は、障害者に対して、身体機能・生活能力の向上のために必要な訓練を行うサービスです。
自立生活運動
自立生活運動(IL運動)は、1970年代にアメリカのカリフォルニア州で展開された運動です。障害者自身の選択による自己決定の尊重を主張した運動です。
自立生活援助
自立生活援助は、病院や施設から退院・退所した障害者に対し、自立した日常生活を送れるように、定期的な巡回訪問や随時訪問などを行うサービスです。
遂行機能障害
遂行機能障害とは、日常生活において順序立てて、物事を進めることが難しい障害です。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が何度も止まる病気です。呼吸が止まることから、十分な酸素が体に行き渡らず、日中に眠気や疲れを感じやすくなります。
肥満体型の男性に多く、若い人より高齢者のほうが発生しやすい病気です。
ストレンジ・シチュエーション法
エインズワースなどが提唱した愛着行動を分類する方法です。
愛着行動の有無や質を測るために、子どもにストレスを与えて愛着の行動を引き出し、その反応で①回避型、②安定型、③葛藤型(抵抗型)、④無秩序型の4つのタイプに分類します。
スライディングボード
スライディングボードは、「持ち上げない介護」「ノーリフティングケア」として勧められている道具です。利用者を持ち上げず、重力を使い、ボード上をスライドさせて移動させます。
生活困窮者家計改善支援事業
生活困窮者家計改善支援事業とは、生活困窮者自立支援法に基づき、生活困窮者の家計を改善したり、必要な貸付をあっせんする事業です。
生活福祉資金
生活福祉資金は、低所得者、障害者、高齢者の生活を経済的に支え、在宅福祉および社会参加の推進を図ることを目的とした貸付制度です。
精神保健福祉センター
精神保健福祉センターは、精神保健福祉法に基づき、精神的な問題や障害を持つ人を支援する施設です。精神科医やカウンセラーが相談に応じ、適切な治療や社会復帰、自立支援を行います。また、家族へのサポートや、地域社会との連携も行っています。
脊髄小脳変性症
脊髄小脳変性症は、はっきりした原因がないままに、小脳とその周辺の神経細胞が変性して、運動失調をきたす病気で、指定難病の1つです。
全人間的復権
全人間的復権は、障害のある人が身体的、精神的、社会的、職業的に能力を発揮し、人間らしく生きる権利を示します。リハビリテーションの目的でもあります。
相談支援専門員
相談支援専門員は、障害者(児)や家族の相談に応じ、適切な福祉サービスを受けられるようサービス等利用計画書の作成や関係機関との連絡調整をする専門職です。
た行
短期入所生活介護(ショートステイ)
短期入所生活介護は、介護保険法により介護が必要な人が、短い期間(数日から1週間程度)入所できるサービスです。
介護を担う家族に休養を提供するなどのレスパイトケアサービスの1つです。
短期目標
短期目標は、長期目標の達成につながるように設定するもので、長期目標に設定された生活課題を解決するために細かく具体的に設定した目標です。
段差解消機
段差解消機とは、車いすに乗ったまま、段差が上下に動くことで垂直に移動する機械です。
単麻痺
単麻痺とは、四肢のうち一肢のみに麻痺がある状態です。
地域移行支援
地域移行支援は、障害者が施設や病院から地域での自立した生活に移行できるよう支援するものです。住居探しや生活準備、社会参加のための支援を行い、施設から地域へのスムーズな移行を支援します。
地域活動支援センター
地域活動支援センターは、障害者総合支援法に基づき、障害のある人が地域で安心して生活できるよう支援する施設です。障害者を通わせて、創作的活動や生産活動の機会を提供したり、社会との交流を促進する活動が行われます。
地域生活定着支援センター
地域生活定着支援センターは、刑務所などの矯正施設を退所した障害者や高齢者を支援するための施設です。
地域定着支援
地域定着支援は、障害者総合支援法に基づき、単身等で生活する障害者が地域で安心して暮らせるように、常に連絡がとれる体制をつくり、緊急時に相談や緊急対応を行うものです。
地域福祉計画
地域福祉計画は、社会福祉法に基づいて、市町村および都道府県が作成するもので、地域福祉の推進に関する計画です。
地域包括支援センター
地域包括支援センターは、介護保険法に基づき、高齢者が地域で安心して生活できるよう健康相談や介護サービスの調整など包括的に支援をする施設です。保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員等が配置されています。
長期目標
長期目標は、生活課題の最終ゴール(解決できた状態)を表すものです。一般的には、6か月~1年くらいで設定しますが、2年くらいかかる場合もあります。
対麻痺
対麻痺とは、両下肢のみに麻痺がある状態です。
通所介護(デイサービス)
通所介護は、要介護1以上の認定を受けた人が日中に施設に通い、食事や入浴、機能訓練、レクリエーションなどを受けるサービスです。家庭での介護負担を軽減し、利用者の自立を促すことを目的としています。
適応機制(防衛機制)
適応(防衛)機制とは、欲求が満たされなかったり、不快な緊張感や不安感がある状態に長時間いると、そこから自分を守り、心理的満足感に変換して、安定を得ようとする心の働きのことです。
デスカンファレンス
デスカンファレンスとは、利用者が亡くなった後にスタッフが集まり、終末期ケアの振り返りを行う会議です。
ケアの質の向上や今後のケアへの活用だけでなく、悲しみを共有することでスタッフの心の健康を保つ目的があります。
手続き記憶
手続き記憶は、長期記憶の中の「非陳述記憶」に分類される記憶で、自転車の乗り方など、過去に体験し、からだで覚えている記憶のことです。
同行援護
同行援護は、障害者総合支援法に基づき、視覚障害により移動が難しい人を対象とするサービスです。外出時に同行し、移動に必要な情報を提供したり、必要な援助を行います。
統合失調症
統合失調症は、現実と想像の区別が難しくなる精神疾患です。主な症状には、幻覚や妄想、混乱した考えや言動があります。
糖尿病
糖尿病は、インスリンの分泌不足や効果の低下が原因で、高血糖の状態が続く病気です。主に1型と2型に分類され、症状としては頻尿、喉の渇き(口喝)、多飲、多尿、体重減少などが見られます。放置すると合併症が進行するため、適切な管理が必要です。
都道府県障害者権利擁護センター
都道府県障害者権利擁護センターは、障害者の権利を守る機関で、使用者による障害者虐待の通報または届出受理などの業務を行っています。
特定非営利活動法人(NPO法人)
特定非営利活動法人(NPO法人)は、特定非営利活動促進法に基づき、ボランティア活動など市民が行う自由な社会貢献活動を促進することを目的とする団体です。
トルクの原理
トルクの原理を応用した介護技術とは、利用者のからだをできるだけコンパクトにして動かしやすくし、回転する力を利用し、小さい力で利用者のからだを移動・回転させることです。
な行
喃語
喃語とは、喃語は生後6か月ごろから発するようになる、「あーうー」など意味を持たない言葉のことです。
日常生活自立支援事業
日常生活自立支援事業は、認知症や障害によって判断能力が不十分な人の日常的な金銭管理や福祉サービスの利用手続きなどを支援する事業です。
都道府県・指定都市の社会福祉協議会が実施主体です。
尿路感染症
尿路感染症とは、腎臓から、尿管、膀胱、尿道口までの尿路に菌が感染して炎症を起こす感染症です。尿道口から菌が入り、少しずつ感染が広がっていきます。尿道口からの長さが短いと、感染の広がりも早くなるため、女性のほうが起こりやすい感染症です。
認知症初期集中支援チーム
認知症初期集中支援チームは、認知症になっても本人の意思が尊重されて、できる限り住み慣れた地域で暮らし続けるために、認知症の人やその家族に早期に関わり、早期診断・早期対応に向けた支援体制をつくることを目的として、配置されたチームです。
複数の専門職が、認知症の人および家族を訪問し、アセスメントを行います。
年金事務所
年金事務所は、年金に関する手続きを行う公的な施設です。年金の加入、支給申請、受給資格の確認などの業務を行っています。
脳梗塞
脳梗塞は、脳の血管がつまり、血流が止まる病気です。高血圧、糖尿病、高コレステロール血症、心房細動などが原因となります。主な症状は、突然の片側の麻痺、言語障害、めまいなどです。
脳出血
脳出血は、脳内の血管が何らかの原因で破れて出血し、脳の組織を圧迫する病気です。主な原因は高血圧で、突然の頭痛や半身の麻痺、めまい、吐き気、嘔吐などが初期症状としてあります。脳出血は迅速な治療が必要で、予防には血圧の管理が重要です。
脳性麻痺
脳性麻痺とは、受精から出生直後(生後4週まで)の脳の損傷により、運動機能の障害が生じる病気です。
手足がこわばって硬くなる「痙直型」と、不随意運動が生じる「アテトーゼ型」、バランスがとりにくい「失調型」、「混合型」に分類されます。
ノーマライゼーション
ノーマライゼーションは、障害のある人たちを一人の市民として地域で普通に生活できるように社会のしくみを変えていくことです。
デンマークのバンクミケルセンが、世界で初めてこの考えを発表しました。
は行
パーキンソン病
パーキンソン病は、脳内の神経伝達物質ドーパミンが不足することで、手足の震えや筋肉のこわばり、動作の遅れなどが起こる神経変性疾患です。60歳前後での発症が多く、進行性でのため、日常生活に支障をきたすことがあります。
バリデーション(validation)
バリデーションとは、認知症の人の言動や行動を意味のあることと捉え、認め、受け入れることです。感情を表に出せるように促し、共感しながら支援をします。認知症の人へのコミュニケーション技法の1つです。
半側空間無視
半側空間無視とは、脳の損傷によって、左右の空間を認知できず、左半分または右半分の空間がなくなってしまう状態です。
非言語コミュニケーション・非言語チャネル
非言語コミュニケーションとは、言葉を使わずに気持ちや考えを伝える方法です。表情、ジェスチャー、姿勢、視線、声のトーンなどのことをいいます。
ひもときシート
「ひもときシート」は、認知症ケアにおいて、援助者の思い込みや試行錯誤で迷い込んでしまっている状況から抜け出すために使用するシートです。
Step1からStep3までのプロセスを通じて、援助者中心になりがちな思考を、利用者によりそった対応に変えることで、課題解決をしていこうとするツールです。
フォーマルサービス
フォーマルサービスとは、社会資源の1つで、公的機関が提供する目的が明確で安定的かつ専門的なサービスのことをいいます。
福祉事務所
福祉事務所は、社会福祉法に規定されている、社会福祉行政機関です。生活保護の申請受付や高齢者、障害者への支援、母子・父子といったひとり親の支援事務などを行います。地域の社会福祉の窓口です。
福祉避難所
福祉避難所とは、要配慮者(主に、高齢者、障害のある人、乳幼児その他の特に配慮を必要とする人)のための避難所で、災害対策基本法施行令の基準を満たす施設です。
要配慮者だけでなく、その家族も避難できます。
通常の避難所よりもバリアフリー設備が整えられており、介護や医療サービスの提供や相談支援を受ける体制が整備されています。
国のガイドラインによって、各市町村で確保するよう求められています。
ブリストル便性状スケール
ブリストル便性状スケールは、便の形状と硬さを7段階で分類する指標です。便秘や下痢など、腸の健康状態を評価するために使われます。
法務局
法律や登記に関する業務を担当する行政機関です。土地や建物の登記、会社設立の手続き、戸籍の管理などを行います。
訪問介護(ホームヘルプサービス)
訪問介護は、利用者ができるかぎり自宅で自立した日常生活をおくれるよう、訪問介護員が利用者の自宅を訪問し、食事や入浴、排泄などの身体介護や掃除、洗濯などの生活支援を行うサービスです。
訪問介護員(ホームヘルパー)
訪問介護員は、介護が必要な方の自宅を訪問し、食事や入浴、排泄などの日常生活の支援を行う介護職員です。訪問介護員として働くためには、介護職員初任者研修・介護福祉士実務者研修の修了や介護福祉士といった資格が必要になります。
保健所
保健所は、地域保健法に定められた機関で、食品衛生、環境衛生、難病、精神保健、感染症予防、健康相談など住民に身近な保健サービスを行います。
47都道府県のほか、20指定都市、43中核市、23特別区に設置が義務づけられています。
不随意運動
不随意運動とは、自分の意思とは関係なく、体が勝手に動いてしまうことです。
平均寿命
平均寿命とは、0歳における平均余命(人が生存する平均年数)のことです。
ベンクト・ニィリエ(Nirje, B.)
ノーマライゼーションの原理を世界中に広げた人で、「ノーマライゼーションの育ての親」とも言われる人です。「ノーマライゼーションの8原則」を示しました。
変形性膝関節症
変形性膝関節症は、体重や加齢などの影響から関節の軟骨がすり減ることで関節が変形し、膝に強い痛みが出る病気です。O脚(内反型)の変形を伴うことが多いです。
保健所
保健所は、地域保健法に定められた機関で、食品衛生、環境衛生、難病、精神保健、感染症予防、健康相談など住民に身近な保健サービスを行います。
ボディメカニクスの原則
ボディメカニクスの原則は、身体を効率よく動かし、負担を軽減するための方法です。重心を安定させ、重さを分散し、テコの原理などを活用することで、安全な介護動作が可能になります。
ま行
慢性腎不全
慢性腎不全とは、腎臓の働きが正常の30%以下に低下した状態をいいます。
腎臓の働きが低下すると、体内の老廃物の排出機能などが低下するため、食事管理が必要になります。
民生委員
社会奉仕の精神をもって,住民の立場に立って相談に応じ,必要な援助を行い,社会福祉の増進に努める人です。都道府県知事の推薦で厚生労働大臣が委嘱をします。任期は3年で報酬は支給されません。
網膜色素変性症(retinitis pigmentosa)
網膜色素変性症は、網膜の異常により視野が徐々に狭くなる遺伝性の病気です。夜盲症や視野狭窄が特徴で、進行すると失明のリスクがありますが、根本的な治療法は確立されていません。
や行
ヤングケアラー
本来、大人が担うとされている家事や家族のの世話を日常的に行っている子どものことを、ヤングケアラーといいます。
養護老人ホーム
養護老人ホームは、老人福祉法に規定された施設です。65歳以上で、環境上、経済的理由により居宅において養護を受けることが難しい人が入所できる施設です。
ら行
ライフレビュー(life review)
ライフレビューは、自らが自分の過去を思い出し、総括、評価するものです。その過程で、自分を肯定的に受け入れていけるよう他者が質問によってサポートするプロセスのことをいいます。
リアリティ・オリエンテーション(reality orientation)
リアリティ・オリエンテーションは、現実見当識訓練ともいわれ、認知症の人に対して、日時、季節、転記、場所などの情報を日常の会話の中で伝えながら、認識してもらう方法です。
隣保館
隣保館は、地域社会全体の中で福祉の向上や人権啓発の住民交流の拠点となる開かれたコミュニティセンターとして、生活上の相談事業や人権課題の解決のための事業を行うことを目的とする施設です。
社会福祉法に基づく、第二種社会福祉事業を行う社会福祉施設です。
老人福祉センター
老人福祉センターとは、老人福祉法に基づく老人福祉施設で、無料または低額な料金で、健康相談、趣味活動、運動教室などさまざまなサポートを提供します。
レストレスレッグス症候群
レストレスレッグス症候群は、主に夜間、脚にムズムズする不快感を感じ、動かしたくなる病気です。脚を動かすと症状が軽くなるため、脚を動かし続けることで、睡眠が妨げられ、不眠や疲労の原因になります。
レビー小体型認知症
レビー小体型認知症は、脳にレビー小体という異常なタンパク質が蓄積することで発症します。幻視、パーキンソン症状、日内変動などが特徴です。