04:00
開始ボタンを押すとタイマーがスタートします(目安時間:4分)

介護過程かいごかてい

次つぎの事例じれいを読よんで、問題もんだい111、問題もんだい112について答こたえなさい。

[事例じれい]

Bさん(50歳さい,男性だんせい,障害支援区分しょうがいしえんくぶん3)は,49歳さいのときに脳梗塞のうこうそく(cerebral infarction)を発症はっしょうし,左片麻痺ひだりかたまひで高次脳機能障害こうじのうきのうしょうがい(higher brain dysfunction)と診断しんだんされた。以前いぜんは大工だいくで,手先てさきが器用きようだったと言いっている。
現在げんざいは就労継続支援しゅうろうけいぞくしえんB型事業所がたじぎょうしょに通かよっている。短期目標たんきもくひょうを,「右手ひだりを使つかい,作業さぎょうを自分じぶんひとりで行おこなえる(3か月げつ)」と設定せっていし,製品せいひんを箱はこに入いれる単純作業たんじゅんさぎょうを任まかされていた。ほかの利用者りようしゃとの人間関係にんげんかんけいも良好りょうこうで,左片麻痺ひだりかたまひに合あわせた作業台さぎょうだいで,毎日まいにちの作業目標さぎょうもくひょうを達成たっせいしていた。生活支援員せいかつしえんいんには,「将来しょうらいは手先てさきを使つかう仕事しごとに就つきたい」と希望きぼうを話はなしていた。
将来しょうらいに向むけて,生活支援員せいかつしえんいんが新あらたに製品せいひんの組立くみたて作業さぎょうを提案ていあんすると,Bさんも喜よろこんで受うけ入いれた。初日しょにちに,「ひとりで頑張がんばる」と始はじめたが,途中とちゅうで何度なんども手てが止とまり,完成品かんせいひんに不備ふびが見みられた。生活支援員せいかつしえんいんが声こえをかけると,「こんなの,できない」と大声おおごえを出だした。

問題もんだい112

Bさんに対たいするカンファレンス(conference)が開催かいさいされ,短期目標たんきもくひょうを達成たっせいするための具体的ぐたいてきな支援しえんについて見直みなおすことになった。
次つぎの記述きじゅつのうち,見直みなおした支援内容しえんないようとして,最もっとも適切てきせつなものを1つ選えらびなさい。

1 完成品かんせいひんの不備ふびを出だすことへの反省はんせいを促うながす。
2 左側ひだりがわに部品ぶひんを置おいて作業さぎょうするように促うながす。
3 完成かんせいまでの手順てじゅんを理解りかいしやすいように示しめす。
4 生活支援員せいかつしえんいんが横よこに座すわり続つづけて作業内容さぎょうないようを指示しじする。
5 製品せいひんを箱はこに入いれる単純作業たんじゅんさぎょうも同時どうじに行おこなうように調整ちょうせいする。

解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する

解答かいとうと解説かいせつ

問題もんだい112

Bさんに対たいする支援内容しえんないようを考かんがえる問題もんだいです。

答こたえは、「3」です。

支援内容しえんないようを見直みなおすにあたり、高次機能障害こうじきのうしょうがいの特徴とくちょうを理解りかいしましょう。

高次脳機能障害こうのうきのうしょうがいにみられる特徴とくちょう

記憶障害きおくしょうがい

予定よていなどを忘わすれたり、新あたらしい出来事できごとを覚おぼえていられなくなる。

注意障害ちゅういしょうがい

注意ちゅういが続つづかなかったり、同時どうじに2つ以上いじょうのことをすると混乱こんらんしてしまう。

遂行すいこう(実行じっこう)機能障害きのうしょうがい

決きまった方法ほうほうにこだわり、状況じょうきょうに応おうじた判断はんだんができないこと。また、日にち常じょう生活せいかつにおいて、計画けいかくして実行じっこうすることができない。

社会的しゃかいてき行動障害こうどうしょうがい

感情かんじょうをコントロールするのが難むずかしく、感情かんじょうを爆発ばくはつさせたり、依存いぞん、退行たいこう、抑よくうつなどの行動こうどうがみられる。

1 完成品かんせいひんの不備ふびを出だすことへの反省はんせいを促うながす。

【×】誤あやまりです。今回こんかいの不備ふうびは、高次脳機能障害こうじのうきのうしょうがいによるものです。反省はんせいを促うながすことは解決かいけつになりませんし、支援内容しえんないようとしても適切てきせつではありません。

2 左側ひだりがわに部品ぶひんを置おいて作業さぎょうするように促うながす。

【×】誤あやまりです。Bさんは左片麻痺ひだりかたまひのため、適切てきせつではありません。

3 完成かんせいまでの手順てじゅんを理解りかいしやすいように示しめす。

【○】正ただしい選択肢せんたくしです。注意障害ちゅういしょうがい、遂行機能障害すいこうきのうしょうがいがあるため、完成かんせいまでの手順てじゅんを理解りかいしやすく示しめすことが適切てきせつです。

4 生活支援員せいかつしえんいんが横よこに座すわり続つづけて作業内容さぎょうないようを指示しじする。

【×】誤あやまりです。本人ほんにんにひとりで頑張がんばりたいとの気持きもちがあるため、適切てきせつではありません。

5 製品せいひんを箱はこに入いれる単純作業たんじゅんさぎょうも同時どうじに行おこなうように調整ちょうせいする。

【×】誤あやまりです。注意障害ちゅういしょうがいから2つ以上いじょうのことを行おこなうと混乱こんらんしてしまいます。

#高次脳機能障害こうじのうきのうしょうがい #注意障害ちゅういしょうがい #遂行機能障害すいこうきのうしょうがい