介護福祉士国家試験の出題範囲|最新の試験科目・問題数・合格基準
介護福祉士国家試験では、介護の仕事に必要な知識や技術が、広い範囲から出題されます。
このページでは、最新の出題基準に合わせて、試験科目、問題数、試験時間、合格基準をわかりやすく説明します。
現在の試験は、A・B・Cの3つのパートに分かれています。
問題数は全部で125問です。
介護福祉士国家試験の出題基準とは

出題基準とは、介護福祉士国家試験の問題を作るときのルールです。
出題基準には、試験科目ごとに「大項目」「中項目」「小項目」が書かれています。
- 大項目:その科目で勉強する内容の大きなグループ
- 中項目:試験で出題される主な内容
- 小項目:中項目の内容をわかりやすく示した例
ただし、出題基準に書かれている言葉だけが試験に出るわけではありません。
法律や制度が変わった場合は、新しい内容が出題されることもあります。
特に「社会の理解」では、できるだけ新しい情報を確認しましょう。
介護福祉士国家試験の試験科目
介護福祉士国家試験は、次の4つの領域で作られています。
- 人間と社会
- 介護
- こころとからだのしくみ
- 医療的ケア
試験には、4つの領域に入る12科目と「総合問題」があります。全部で13科目です。
これらの科目は、A・B・Cの3つのパートに分かれています。
Aパート 出題範囲と 問題数
Aパートでは、 介護の 基本、 社会保障制度、 コミュニケーション、 生活支援について 出題されます。 問題数は60 問です。
| 試験科目 | 領域 | 問題数 | 科目群 |
|---|---|---|---|
| 人間の 尊厳と 自立 | 人間と 社会 | 2問 | ① |
| 介護の 基本 | 介護 | 10問 | ① |
| 社会の 理解 | 人間と 社会 | 12問 | ② |
| 人間関係と コミュニケーション | 人間と 社会 | 4問 | ③ |
| コミュニケーション 技術 | 介護 | 6問 | ③ |
| 生活支援技術 | 介護 | 26問 | ④ |
| 合計 | 60問 | 4科目群 | |
人間の 尊厳と 自立
介護の 基本
社会の 理解
人間関係と コミュニケーション
コミュニケーション 技術
生活支援技術
「生活支援技術」は26問あり、試験全体の中で最も問題数が多い科目です。
移動、食事、排泄、入浴、睡眠、住環境、終末期の介護など、出題される内容も多いため、重点的に勉強しましょう。
Bパート 出題範囲と 問題数
Bパートでは、 人の 心と 体のしくみ、 老化、 認知症、 障害、 医療的ケアについて 出題されます。 問題数は45 問です。
| 試験科目 | 領域 | 問題数 | 科目群 |
|---|---|---|---|
| 心と 体のしくみ | 心と 体のしくみ | 12問 | ⑤ |
| 発達と 老化の 理解 | 心と 体のしくみ | 8問 | ⑥ |
| 認知症の 理解 | 心と 体のしくみ | 10問 | ⑦ |
| 障害の 理解 | 心と 体のしくみ | 10問 | ⑧ |
| 医療的ケア | 医療的ケア | 5問 | ⑨ |
| 合計 | 45問 | 5科目群 | |
心と 体のしくみ
発達と 老化の 理解
認知症の 理解
障害の 理解
医療的ケア
病気や障害は、名前だけを覚えるのではなく、症状、原因、生活への影響、必要な介護を一緒に理解することが大切です。
Cパート 出題範囲
Cパートは、「介護過程」と
「総合問題」で
作られています。
問題数は20
問です。
| 試験科目 | 領域 | 問題数 | 科目群 |
|---|---|---|---|
| 介護過程 | 介護 | 8問 | ⑩ |
| 総合問題 | 全領域 | 12問 | ⑪ |
| 合計 | 20問 | 2科目群 | |
介護過程
総合問題
Cパートでは、利用者について書かれた文章を読み、その人に必要な支援を考える問題が多く出題されます。
問題文を読むときは、次の点を整理しましょう。
- 利用者本人は何を希望しているか
- 今の生活で、どのような問題があるか
- 利用者ができることは何か
- 介護福祉職は、どのような支援をするべきか
試験科目は13科目、科目群は11科目群
介護福祉士国家試験の試験科目は、全部で13科目です。
しかし、合格は、関係が深い科目をまとめた「11科目群」で確認します。
次の科目は、2科目で1つの科目群になります。
科目群①
- 人間の尊厳と自立
- 介護の基本
科目群③
- 人間関係とコミュニケーション
- コミュニケーション技術
そのため、試験科目は13科目ですが、科目群は11科目群です。
介護福祉士国家試験の問題数と出題形式
問題数は全部で125問です。
- Aパート:60問
- Bパート:45問
- Cパート:20問
1問1点で、125点満点です。
試験では、5つの選択肢の中から、最も適切なものを1つ選びます。この形式を「五肢択一」といいます。
問題には、図、表、イラスト、グラフ、写真が使われることもあります。
問題文を読むときは、次の言葉に注意してください。
- 最も適切なもの
- 適切なもの
- 正しいもの
- 優先するもの
特に、「最も適切なもの」は、「適切」と感じられる選択肢ばかりです。その中から、一番適切なものを選べるようにしましょう。
総合問題とは
総合問題は、利用者について書かれた文章を読んで答える問題です。
次の4つの領域で勉強した知識や技術を使います。
- 人間と社会
- 介護
- こころとからだのしくみ
- 医療的ケア
利用者の年齢、病気や障害、生活状況、本人の希望、家族との関係などを整理して考えることが大切です。
全パートを受験する場合の試験時間
全パートを受験する人の試験時間は、次のとおりです。
午前
- Aパート
- 10時00分から11時45分まで
- 105分
- 60問
午後
- Bパート・Cパート
- 13時40分から15時35分まで
- 115分
- 65問
試験時間は変わることがあります。必ず、受験をする年の「受験の手引」や「受験票」を確認してください。
外国人受験者の問題用紙と試験時間
EPA介護福祉士候補者には、すべての漢字にふりがなが付いた問題用紙が配られます。
また、試験時間は通常の1.5倍になります。
EPA介護福祉士候補者ではない外国人や、日本国籍を取った人も、決められた手続きをすると、ふりがな付きの問題用紙や試験時間の延長の希望を出すことができます。
ただし、受験を申し込むだけでは、自動的に試験時間が長くなるわけではありません。
受験の申込みのときに、別に申請が必要です。
介護福祉士国家試験の合格基準
全パートを受験した人は、次の2つの条件を満たす必要があります。
- 合格基準点以上(60%程度)の点数を取る
- 11科目群のすべてで1点以上取る
合格基準点は、125点の60%程度が基本です。
ただし、問題の難しさによって調整されるため、毎年同じ点数ではありません。
合計点が合格基準点以上でも、0点の科目群がある場合は、合格できません。
すべての科目群で点数を取れるように、問題数が少ない科目も勉強しておきましょう。
パートごとの合否判定
介護福祉士国家試験では、試験全体の合否だけではなく、A・B・Cのパートごとの合否も判定されます。
全体の合格基準を満たさなかった場合でも、A・B・Cの3パートすべてでパートごとの合格基準を満たせば、国家試験の合格者になります。
パートごとの合格基準点は、受験者の平均点などをもとに、毎年決められます。
また、各パートの中にあるすべての科目群で、点数を取る必要があります。
「パート合格」について
A・B・Cのうち、合格基準を満たしたパートは「パート合格」になります。
合格したパートは、合格した試験の翌年と翌々年まで、受験の免除を受けることができます。
パート合格がある人は、次のどちらかを選んで受験します。
- 合格したパートも含めて、全パートを受験する
- 不合格だったパートをすべて受験する
不合格だったパートの中から、一部だけを選んで受験することはできません。
パート合格の判定方法、有効期限、次の試験を受ける方法については、次のページで詳しく説明しています。
合格基準点は毎年変わります
介護福祉士国家試験の合格基準点は、125点の60%程度が基本です。
125点の60%は75点ですが、実際の合格基準点は、問題の難しさによって毎年調整されます。
第31回(平成30年度)から第38回(令和7年度)までの合格基準点は、次のとおりです。
60%(75点)
スマートフォンやタブレットでは、 横にスクロールして 確認できます。
125点を100%として 表示しています。
このように、合格基準点は毎年同じではありません。第31回から第38回まででは、最も高い年が78点、最も低い年が64点です。
試験を受ける前に、その年の合格基準点を知ることはできません。合格基準点が低くなることを期待せず、余裕を持って合格できる点数を目指しましょう。
全パートを受験する人は、80点以上を一つの目標にすることをおすすめします。
また、上でも説明しましたが、合計点だけではなく、11科目群すべてで点数を取る必要があります。過去問を解いたときは、合計点と科目群ごとの点数を確認しましょう。
出題範囲を勉強するときのポイント
すべての科目群を勉強する
合計点が高くても、0点の科目群があると合格できない場合があります。
問題数が少ない科目も、基本的な内容は必ず確認しましょう。
問題数が多い科目をよく勉強する
特に問題数が多い科目は、次のとおりです。
問題数が多い科目で安定して点数を取れるようになると、合計点を上げやすくなります。
法律や制度の新しい情報を確認する
介護保険制度、障害福祉制度、医療制度などは、内容が変わることがあります。
古い過去問では、現在とは違う内容が正解になっている場合があるため、注意しましょう。
過去問を繰り返し解く
間違えた問題は、正しい答えだけではなく、次の点も確認してください。
- なぜ正しい選択肢が正解なのか
- ほかの選択肢のどこが間違っているか
過去問を解いた後は、合計点だけではなく、科目群とA・B・Cのパートごとの点数も確認しましょう。
まとめ
介護福祉士国家試験は、A・B・Cの3つのパートに分かれています。
試験科目は全部で13科目、問題数は125問です。
- Aパート:60問
- Bパート:45問
- Cパート:20問
全パートを受験する人は、合格基準点以上を取るだけではなく、11科目群すべてで点数を取る必要があります。
苦手な科目をそのままにせず、過去問を使って、すべての科目群で得点できるように勉強しましょう。