どんな問題が出る?
12科目(4領域)を横断するかたちで出題されます。
4つの事例、1つの事例に対して3問ずつ出題されます。(合計12問)
事例を読んで答える問題であることと、横断的に知識を応用する必要があるため、難易度は高めです。
過去5年の事例を見てみても、対象者の設定も10代~80代までと幅広く、疾病も様々です。
サービス名、専門用語などわからないと解けない問題もあります。
総合問題の対策をするというよりは、各科目で確実に知識をつけるように勉強してください。
過去問挑戦
第36回(2024年)
総合問題1
Cさんが八百屋でとった行動から考えられる状態として,最も適切なものを1つ選びなさい。
Cさんの介護保険制度の利用に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。
その後,妻に外出を制限されたCさんは不穏となった。困った妻が訪問介護員(ホームヘルパー)に相談したところ,「八百屋に事情を話して事前にお金を渡して,Cさんが品物を持ち去ったときは,渡したお金から商品代金を支払うようにお願いしてはどうか」とアドバイスを受けた。
訪問介護員(ホームヘルパー)が意図したCさんへの関わりをICF(International Classification of Functioning, Disability and Health:国際生活機能分類)に当てはめた記述として,最も適切なものを1つ選びなさい。
総合問題2
次のうち,Dさんが提案を受けた施設として,最も適切なものを1つ選びなさい。
次のうち,介護支援専門員(ケアマネジャー)がDさんに説明する居宅介護住宅改修費の支給限度基準額として,適切なものを1つ選びなさい。
Dさんが施設入所してから3か月後,住宅改修を終えた自宅に戻ることになった。Dさんは自宅での生活を楽しみにしている。その一方で,不安も抱えていたため,担当の介護福祉士は,理学療法士と作業療法士に相談して,生活上の留意点を記載した冊子を作成して,Dさんに手渡した。
次の記述のうち,冊子の内容として,最も適切なものを1つ選びなさい。
総合問題3
Eさんの食事の様子から,今後,引き起こされる可能性が高いと考えられる二次障害として,最も適切なものを1つ選びなさい。
Eさんがお茶を飲むときの介護福祉職の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。
介護福祉職は,Eさんが隣町の油絵教室に通うことができるようにサービスを提案したいと考えている。
次のうち,Eさんが利用するサービスとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
総合問題4
次のうち,Fさんが自宅に帰ってきたときの状態に該当するものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
Fさんが入所してからも月1,2回は,姉が施設を訪ね,Fさんの世話をしている。
ある日,担当の介護福祉職が姉に声をかけると,「小学生の頃から,学校が終わると友だちと遊ばずにまっすぐ家に帰り,母親に代わって,弟の世話をしてきた。今は,弟を見捨てたようで,申し訳ない」などと話す。
介護福祉職の姉への対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。
Fさんが施設に入所して1年が経った。介護福祉職は,Fさん,母親,姉と共にこれまでの生活と支援を振り返り,当面,施設で安定した生活が送れるように検討した。
次のうち,Fさんの支援を修正するときに利用するサービスとして,正しいものを1つ選びなさい。
第35回(2023年)
総合問題1
図は脳を模式的に示したものである。
Aさんの脳に萎縮が顕著にみられる部位として,最も適切なものを1つ選びなさい。
地域包括ケアシステムにおいて,Aさんの雪かきの課題への対応を示すものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
ある日,訪問介護員(ホームヘルパー)がAさんの自宅を訪れ,一包化された薬の服薬状況を確認したところ,残薬があった。Aさんに服薬状況を確認すると,薬を飲んだかどうか,わからなくなることがあるという返答があった。訪問介護員(ホームヘルパー)は,Aさんとの会話から,日時に関する見当識に問題はないことを確認した。
Aさんの薬の飲み忘れを防止するための対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。
総合問題2
入所から2か月が経過した。C介護福祉士は,Bさんの四点杖歩行の様子を観察したところ,左立脚相と比べて,右立脚相が短いことが気になった。Bさんの短期目標を達成するために,理学療法士と相談して,転倒予防の観点から,見守り歩行をするときの介護福祉職の位置について,改めて周知することにした。Bさんの四点杖歩行を見守るときに介護福祉職が立つ位置として,最も適切なものを1つ選びなさい。
C介護福祉士がBさんとコミュニケーションをとるための方法に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
入所から3か月後,C介護福祉士は,Bさんの四点杖歩行が安定してきたことを確認して介護計画を見直すことにした。C介護福祉士がBさんに,今後の生活について確認したところ,居室から食堂まで,四点杖で一人で歩けるようになりたいと思っていることがわかった。
Bさんの現在の希望に沿って介護計画を見直すときに,最も適切なものを1つ選びなさい。
総合問題3
Dさんにみられた失行として,適切なものを1つ選びなさい。
Dさんへの食事の支援に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
介護福祉職は,Dさんに生産活動ができるサービスの利用を提案したいと考えている。
次のうち,Dさんの発言内容に合う障害福祉サービスとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
総合問題4
Eさんのストレングス(strength)に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
V障害者支援施設では定期的に災害に備えた避難訓練を行っている。
Eさんの特性を考慮して実施する避難訓練に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
V障害者支援施設が,災害発生に備えて取り組む活動として,最も適切なものを1つ選びなさい。
第34回(2022年)
総合問題1
Cさんを担当する訪問介護員(ホームヘルパー)は,サービス提供責任者と共に訪問介護計画書を作成することになった。
次の記述の中で,短期目標として,最も適切なものを1つ選びなさい。
Cさんは,たびたび息子に電気湯沸しポットが壊れていると訴えるようになった。
Cさんのこのような状態に該当するものとして,適切なものを1つ選びなさい。
Cさんの家に訪問介護員(ホームヘルパー)が通い始めて数か月が経過した頃,Cさんの息子から訪問介護員(ホームヘルパー)に以下の希望が挙げられた。
介護保険で対応可能な支援として,適切なものを1つ選びなさい。
総合問題2
Dさんが3年前に入院した医療保護入院の制度に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1年前からDさんの退院について検討が行われてきた。Dさんは退院後の生活に対する不安があり,「帰る家がない」,「顔見知りの患者や職員がいるのでここを離れたくない」と退院には消極的であった。しかし,Dさんと仲のよい患者が,退院し施設入所したことをきっかけに退院を考えるようになった。
Dさんは,整容,入浴,排泄,食事,移動は見守りがあればできる。また,介護福祉職の助言を受ければ,日用品などを買うことはできる。経済状況は,障害基礎年金2 級と生活保護を受給している。要介護認定を受けたところ,要介護1と認定された。
Dさんの退院先の候補になる施設として,最も適切なものを1つ選びなさい。
Dさんは施設への入所が決まり,うれしそうに退院の準備をするようになった。ある夜, 1人で荷物の整理をしていたときに転んでしまい,顔を強打して大きなあざができた。後遺症はないことがわかったが,Dさんは自信をなくし,介護福祉職に,「これでは退院も自分を受け入れてくれないだろう」と言い,「施設入所がうれしくて早く準備がしたかった」と話した。
そばに寄り添い,Dさんの話を聴き終えた介護福祉職が,「施設入所がうれしくて,早く準備をしたかったのですね」と言うと,Dさんは,「退院を諦めていたけど,自分にも暮らせる場所があると思った」とやりたいことや夢を語り出した。
介護福祉職が行ったコミュニケーション技術として,最も適切なものを1つ選びなさい。
総合問題3
Eさんが病院を受診するきっかけになった症状に該当するものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
ある日,Eさんの自宅を訪問した訪問介護員(ホームヘルパー)は,Eさんの両親から,「これまでEは話をするのが難しく,筆談で意思を聞いてきたが,ペンを持つのが難しくなってきた」と聞いた。確かにEさんは,発話や字を書くことは困難な様子だが,目はよく動いている。
次のうち,今後,Eさんが家族とコミュニケーションをとるときに使うことのできる道具として,最も適切なものを1つ選びなさい。
3年後,Eさんの症状はさらに進行し,障害支援区分6 になった。Eさんはこれまでどおり,自宅での生活を希望し,Eさんの両親は障害福祉サービスを利用しながら最期まで自宅でEさんの介護を行うことを希望している。
Eさんと両親の希望の実現に向けて,現在の状態からEさんが利用するサービスとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
総合問題4
Fさんの脳性麻痺(cerebral palsy)の特徴に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
Fさんは,障害者支援施設に入所できることになり,アセスメント(assessment)が行われた。
相談支援専門員は,Fさんの希望をもとに,これまでの生活状況と身体の様子等から,もう少し本人にできることがあるのではないかと考え,「障害者支援施設で施設入所支援と生活介護を利用しながら,将来の生活を考える」という方針を立てた。また,長期目標を,「自分に適した介護を受けながら,様々な生活経験を積む」とした。
Fさんの短期目標として,最も適切なものを1つ選びなさい。
入所してから3か月が経ち,支援の見直しが行われた。
Fさんは施設生活にも慣れ,相談できる人も増えている。また,「自分でお小遣いを使えるようになりたい」と言い,外出時に必要なお金を介護福祉職と一緒に考えるようになった。将来の地域生活を考えて,社会福祉協議会の金銭管理に切り替えることが検討された。
Fさんが活用できる社会福祉協議会が行う金銭管理として,最も適切なものを1つ選びなさい。