【過去問に挑戦】認知症の症状
認知症の問題では、「忘れる」「わからない」「できない」という様子から、症状を考えます。同じように見えても、理由は同じとは限りません。
このページでは、第34〜38回の過去問を使って、似ている症状を区別します。まず言葉の意味を確認してから、問題に挑戦しましょう。
認知症の症状の違いを覚えよう
まず、認知機能障害を確認します。ここにある例は、違いを学ぶための例です。過去問の原文ではありません。
経験したことを覚えたり、思い出したりすることが難しくなります。
例:食事をしたことを忘れて、またご飯を求める。
今の時間や場所、周りの人との関係などがわかりにくくなります。
例:病院にいるのに、自宅だと思っている。
麻痺などだけでは説明できず、慣れた動作をすることが難しくなります。
例:手は動くのに、使い慣れた道具をうまく使えない。
見えにくさなどだけでは説明できず、見たり聞いたりしたものが何かわからなくなります。相貌失認では、顔からだれかを判断しにくくなります。
例:顔は見えているのに、顔だけでは知っている人だとわからない。
目的に合わせて計画を立て、順序よく進めることが難しくなります。
例:料理を作るときに、何をどの順番でするか考えられない。
言葉を理解したり、言葉で伝えたりすることが難しくなります。
例:物が何かはわかっていても、その名前が出てこない。
行動・心理症状(BPSD)も比べよう
BPSDは、認知症の人に見られる行動や気持ちなどの症状です。妄想、幻覚、アパシーなどがあります。すべての人に同じように現れるわけではありません。
幻視は、そこにないものが見えることです。錯視は、そこにあるものを別のものに見間違えることです。妄想は、事実とは違うことを強く信じ、説明しても変えにくいことです。
アパシーでは、興味や意欲、感情の反応が少なくなります。抑うつでは、気分の落ちこみや自分を責める気持ちなどが見られます。重なることもあるため、意欲の低下だけでは決められません。
場面に合わせて行動を抑えることが難しくなります。前頭側頭型認知症などで見られます。単なるもの忘れとは分けて考えます。
せん妄は、急に始まる注意や意識の障害が特徴です。一日の中でも状態が変わります。認知症とは別の状態ですが、認知症の人にも起こります。
病気による特徴も確認しよう
典型的には、新しい出来事の記憶が早い時期から障害されます。昔の出来事を話せても、最近のことを覚えにくい場合があります。
認知機能の変動、繰り返す具体的な幻視、パーキンソン症状、レム睡眠行動障害が特徴です。立ったときに血圧が下がるなどの自律神経症状もあります。
これらは代表的な特徴です。一つの症状だけで病気を決めることはできません。
過去問に挑戦しよう
中心となる17問を、新しい回から並べています。カードを押すと、問題・選択肢・解説のあるページに進みます。
第38回
だれかに盗まれたと思うのか、病気だと思うのか。思いこみの内容を比べましょう。
第38回 問題81に挑戦 →覚えていないことと、出口を探して歩くことを比べます。行動の背景にも目を向けましょう。
第38回 問題83に挑戦 →アルツハイマー型認知症では、どのような症状が早い時期に現れやすいかを考えます。
第38回 問題84に挑戦 →道具の使い方と、作業を進める手順を分けて読みましょう。料理ができない理由を考えます。
第38回 問題88に挑戦 →第37回
いつから変化したか、状態が変わるか、原因となることはないか。せん妄の特徴を整理します。
第37回 問題41に挑戦 →新しい記憶の障害と、そこにないものが見える症状を分けて考えます。
第37回 問題42に挑戦 →共通の事例も読みましょう。「いつ」「どこ」がわかりにくい様子に注目します。
第37回 問題117に挑戦 →第36回
興味や意欲が低くなることと、気持ちの落ちこみを比べます。「怠けている」と決めつけないことも大切です。
第36回 問題40に挑戦 →ゆっくり進む変化か、急な変化かを確認します。静かなせん妄もあります。
第36回 問題41に挑戦 →夫の行動を、どのように受けとっているかを読みます。「見える」ことと「思いこむ」ことを区別します。
第36回 問題44に挑戦 →顔からだれかを判断すること、日付がわかること、手順を考えることを分けます。
第36回 問題45に挑戦 →事例の行動と、その行動を本人がどう受けとっているかを読みます。もの忘れだけで説明できるかを考えましょう。
第36回 問題114に挑戦 →第35回
それぞれの質問が、「場所」「覚えたこと」「計算」のどれを確かめるのかを考えます。
第35回 問題40に挑戦 →物が見つからないときの思いこみと、不安の関係を考えます。幻視とは意味が違います。
第35回 問題41に挑戦 →第34回
そこにないものが見える症状です。明るさや本人の気づきについても読みましょう。
第34回 問題78に挑戦 →本人が何を心配し、何を思いこんでいるかを読みましょう。
第34回 問題97に挑戦 →共通の事例にある、道具の使用とお茶を入れる順番を合わせて読みましょう。
第34回 問題115に挑戦 →補足:身体症状を確認する2問
ここからは、認知機能障害とは分けて、レビー小体型認知症に見られる身体症状を学びます。
レビー小体型認知症の身体症状を確認します。レムとノンレムの違いにも注意しましょう。
第38回 問題85に挑戦 →レビー小体型認知症に見られる歩き方を、ほかの歩行障害と比べましょう。
第36回 問題42に挑戦 →問題を解くときのポイント
症状の名前を選ぶのか、対応を選ぶのかを確認します。
「症状として」と「助言として」では、答えることが違います。
「わからない」の前にある言葉を読みます。何がわかりにくいのでしょうか。
日付なのか、顔なのか、道具の使い方なのか、作業の順番なのかを比べます。
急に始まったのか、長く続いているのかを確認します。総合問題では、共通の事例も読みましょう。
「体調が変わった後」「一日の中で変わる」などの情報を見落とさないようにします。
わからなかったら、もう一度確認しよう
「失」:失語・失行・失認 →言葉、動作、認識の違いを復習します。
「認」:認知・認定・失認 →「わかる」「みとめる」という漢字の意味から確認します。