睡眠すいみんは、介護福祉士国家試験かいごふくししこっかしけんで繰くり返かえし出題しゅつだいされているテーマです。

睡眠すいみんのしくみや高齢者こうれいしゃの睡眠すいみん、睡眠障害すいみんしょうがい、介護かいごでの支援しえんは、試験しけんでよく問とわれるポイントです。

特とくに、次つぎの内容ないようについて確認かくにんをしておきましょう。

  • レム睡眠すいみんとノンレム睡眠すいみんの違ちがい
  • 体内時計たいないどけいと睡眠すいみんのリズム
  • 高齢者こうれいしゃの睡眠すいみんの特徴とくちょう
  • 睡眠すいみんを妨さまたげるもの
  • 主おもな睡眠障害すいみんしょうがいとその特徴とくちょう
  • よい睡眠すいみんのための環境かんきょうと介護かいご

睡眠すいみんはなぜ必要ひつよう?

睡眠すいみんは、ただ体からだを休やすませるためだけのものではありません。

眠ねむっている間あいだにも、心こころや体からだでは、健康けんこうを保たもつためのさまざまな働はたらきが行おこなわれています。

睡眠すいみんの主おもな役割やくわりを3つに分わけて確認かくにんしましょう。

① 心こころと体からだの疲つかれを回復かいふくする

日中にっちゅうの活動かつどうでたまった疲つかれを回復かいふくし、心身しんしんの健康けんこうを保たもちます。

② 記憶きおくを整理せいりする

日中にっちゅうに得えた情報じょうほうや経験けいけんを整理せいりし、記憶きおくとして定着ていちゃくさせます。

③ 体からだの働はたらきを整ととのえる

睡眠中すいみんちゅうには、体からだの修復しゅうふくや成長せいちょうに関係かんけいするホルモンが分泌ぶんぴつされます。

試験しけんで覚おぼえるポイント:

睡眠すいみんには、 「心身しんしんの回復かいふく」 「記憶きおくの整理せいり・定着ていちゃく」 「体からだの働はたらきを整ととのえる」 という大切たいせつな役割やくわりがあります。

次つぎに、睡眠すいみんのしくみについて、レム睡眠すいみんとノンレム睡眠すいみんの違ちがいを確認かくにんしましょう。

睡眠すいみんのしくみを知しろう

睡眠すいみんは、ずっと同おなじ深ふかさで眠ねむっているわけではありません。

睡眠すいみんには、 レム睡眠すいみんと ノンレム睡眠すいみん があり、一晩ひとばんのうちに、この2つを繰くり返かえしています。

試験しけんでは、レム睡眠すいみんとノンレム睡眠すいみんの特徴とくちょうや違ちがいがよく問とわれます。

レム睡眠すいみんとノンレム睡眠すいみん

レム睡眠すいみん

  • REMは、Rapid Eye Movement(急速眼球運動きゅうそくがんきゅううんどう)の頭文字かしらもじです。
  • 眠ねむっていても、脳のうは比較的ひかくてき活発かっぱつに働はたらいています。
  • 夢ゆめを見みることが多おおい睡眠すいみんです。
  • 全身ぜんしんの筋肉きんにくはゆるみ、体からだは休やすんでいます。
  • 記憶きおくの整理せいりや定着ていちゃくにも関係かんけいします。

ノンレム睡眠すいみん

  • 「レム睡眠すいみんではない睡眠すいみん」という意味いみです。
  • 脳のうの活動かつどうが低下ていかし、脳のうを休やすませます。
  • 浅あさい眠ねむりから深ふかい眠ねむりまであります。
  • 眠ねむりにつくと、まずノンレム睡眠すいみんが現あらわれます。
  • 睡眠すいみんの前半ぜんはんでは、深ふかいノンレム睡眠すいみんが多おおくなります。

2つの違ちがいを比くらべよう

レム睡眠すいみん ノンレム睡眠すいみん
脳のう よく働はたらいている 活動かつどうが下さがる
体からだ 筋肉きんにくの力ちからがぬけている 筋肉きんにくに少すこし力ちからが入はいっている (寝返ねがえりをうつ)
夢ゆめ よく見みる あまり見みない
眠ねむりの深ふかさ 浅あさい 深ふかい
主おもな働はたらき 体からだを休やすめる・ 記憶きおくを整理せいりする 脳のうを休やすめる

試験しけんで覚おぼえるポイント:

レム睡眠すいみん =脳のうはよく働はたらき、体からだは休やすんでいる
ノンレム睡眠すいみん =脳のうの活動かつどうが下さがり、脳のうを休やすめる

一晩ひとばんの睡眠すいみんはどう変化へんかする?

眠ねむりにつくと、まずノンレム睡眠すいみんに入はいり、だんだん眠ねむりが深ふかくなります。

その後あと、眠ねむりが浅あさくなり、レム睡眠すいみんが現あらわれます。

ノンレム睡眠すいみんとレム睡眠すいみんは、一晩ひとばんのうちに何度なんどか繰くり返かえされます。

睡眠すいみんの流ながれ

入眠にゅうみん → ノンレム睡眠すいみん → 深ふかい眠ねむり → 浅あさい眠ねむり → レム睡眠すいみん → またノンレム睡眠すいみんへ

覚おぼえておこう:

睡眠すいみんの前半ぜんはんは、 深ふかいノンレム睡眠すいみん が多おおくなります。
朝方あさがたに近ちかづくと、 レム睡眠すいみんが長ながくなる 傾向けいこうがあります。

試験しけんで覚おぼえるポイント:

眠ねむり始はじめは、ノンレム睡眠すいみんから始はじまります。
また、一晩ひとばんのうちにノンレム睡眠すいみんとレム睡眠すいみんを何度なんどか繰くり返かえします。

次つぎに、睡眠すいみんと深ふかく関係かんけいする、 体内時計たいないどけいと睡眠すいみんのリズム について確認かくにんしていきましょう。

体内時計たいないどけいと睡眠すいみんのリズム

人ひとの体からだには、 昼ひると夜よるのリズムに合あわせて 体からだの働はたらきを調整ちょうせいする 体内時計たいないどけい があります。

朝あさに目めが覚さめて、 夜よるになると眠ねむくなるのも、 この体内時計たいないどけいと関係かんけいしています。

朝あさの光ひかりが体内時計たいないどけいを整ととのえる

朝あさに光ひかりを浴あびると、 体内時計たいないどけいが調整ちょうせいされ、 一日いちにちの生活せいかつリズムが整ととのいやすくなります。

① 朝あさ

光ひかりを浴あびる

→

② 体内時計たいないどけい

生活せいかつのリズムを整ととのえる

→

③ 夜よる

メラトニンが分泌ぶんぴつされる

→

④ 睡眠すいみん

眠ねむくなり、睡眠すいみんにつながる

体内時計たいないどけいに関係かんけいするもの

視交叉上核しこうさじょうかく

脳のうの視床下部ししょうかぶにあり、 体内時計たいないどけいの中心ちゅうしんとなる部分ぶぶんです。
目めから入はいった光ひかりの情報じょうほうを受うけて、 睡眠すいみんや覚醒かくせいのリズムを調整ちょうせいします。

メラトニン

脳のうの松果体しょうかたいから分泌ぶんぴつされるホルモンです。
夜よるになると分泌ぶんぴつが増ふえ、 自然しぜんな眠ねむりにつながります。

覚おぼえておこう:

概日がいじつリズム(サーカディアンリズム)とは、 約やく24時間じかんの周期しゅうきで繰くり返かえされる、 体からだの生活せいかつリズムのことです。

朝あさに光ひかりを浴あびると、 体内時計たいないどけいが調整ちょうせいされ、 概日がいじつリズムが整ととのいやすくなります。
そのため、朝あさに光ひかりを浴あび、 日中にっちゅうに活動かつどうすることは、 夜よるのよい睡眠すいみんにもつながります。

試験しけんで覚おぼえるポイント:

体内時計たいないどけいの中心ちゅうしん = 視交叉上核しこうさじょうかく
眠ねむりに関係かんけいするホルモン = メラトニン
概日がいじつリズム = 約やく24時間じかんのリズム
朝あさの光ひかり = 体内時計たいないどけいを整ととのえる

体内時計たいないどけいや睡眠すいみんのリズムは、 年齢ねんれいによっても変化へんかします。

次つぎに、 高齢者こうれいしゃの睡眠すいみんの特徴とくちょう を確認かくにんしていきましょう。

高齢者こうれいしゃの睡眠すいみんの特徴とくちょう

睡眠すいみんは、年齢ねんれいとともに変化へんかします。

高齢者こうれいしゃでは、若わかい人ひとと比くらべて、 深ふかい睡眠すいみんが少すくなくなったり、 夜中よなかや朝早あさはやくに目めが覚さめやすくなったりします。

試験しけんでは、「加齢かれいによって睡眠すいみんがどう変化へんかするか」がよく問とわれます。

加齢かれいによる4つの変化へんか

1 深ふかい睡眠すいみんが少すくなくなる

年齢ねんれいとともに、 深ふかいノンレム睡眠すいみんが減へり、 眠ねむりが浅あさくなる傾向けいこうがあります。

2 夜中よなかに目めが覚さめやすくなる

眠ねむりが浅あさくなるため、 夜中よなかに何度なんども目めが覚さめることが増ふえます。

3 朝早あさはやく目めが覚さめやすくなる

睡眠すいみんと覚醒かくせいのリズムが早はやまり、 早はやい時間じかんに眠ねむくなり、 朝早あさはやく目めが覚さめることがあります。

4 必要ひつような睡眠時間すいみんじかんが短みじかくなる傾向けいこうがある

加齢かれいによって、 若わかいときよりも必要ひつような睡眠時間すいみんじかんが短みじかくなる傾向けいこうがあります。

若わかい人ひとと高齢者こうれいしゃを比くらべよう

若わかい人ひと 高齢者こうれいしゃ
深ふかい睡眠すいみん 比較的ひかくてき多おおい 少すくなくなる
夜中よなかの目覚めざめ 少すくない 増ふえやすい
朝あさの目覚めざめ ― 早はやくなりやすい
睡眠時間すいみんじかん 比較的ひかくてき長ながい 短みじかくなる傾向けいこう
睡眠効率すいみんこうりつ 高たかい 低下ていかする傾向けいこう

覚おぼえておこう:

睡眠効率すいみんこうりつとは、 布団ふとんやベッドに入はいっている時間じかんのうち、 実際じっさいに眠ねむっている時間じかんの割合わりあいです。

高齢者こうれいしゃでは、 夜中よなかに目めが覚さめることが増ふえるため、 睡眠効率すいみんこうりつは低下ていかする傾向けいこう があります。

試験しけんで覚おぼえるポイント:

加齢かれいによって、 深ふかい睡眠すいみんは減へり、 夜中よなかや朝早あさはやくに目めが覚さめやすくなります。
また、 必要ひつような睡眠時間すいみんじかんは短みじかくなる傾向けいこう があります。

高齢者こうれいしゃが夜よるによく眠ねむるためには、 睡眠すいみんを妨さまたげる生活習慣せいかつしゅうかんや環境かんきょうにも注意ちゅういする必要ひつようがあります。

次つぎに、 睡眠すいみんを妨さまたげるもの について確認かくにんしていきましょう。

睡眠すいみんを妨さまたげるもの

よい睡眠すいみんをとるためには、 寝室しんしつの環境かんきょうだけでなく、 日中にっちゅうの生活せいかつや 寝ねる前まえの過すごし方かたも大切たいせつです。

試験しけんでは、 「睡眠すいみんを妨さまたげるものはどれか」 または、 「よい睡眠すいみんにつながる支援しえんはどれか」 という形かたちで問とわれることがあります。

睡眠すいみんを妨さまたげる主おもなもの

1 寝ねる前まえのカフェイン

コーヒーや緑茶りょくちゃなどに含ふくまれる カフェインには、 眠気ねむけを弱よわくする働はたらきがあります。

寝ねる前まえに多おおくとると、 寝ねつきが悪わるくなることがあります。

2 寝酒ねざけ

お酒さけを飲のむと、 一時的いちじてきに眠ねむくなることがあります。

しかし、睡眠すいみんが浅あさくなったり、 夜中よなかに目めが覚さめやすくなったりします。

3 長ながすぎる昼寝ひるね

昼間ひるまに長時間ちょうじかん眠ねむると、 夜よるに眠ねむくなりにくくなることがあります。

夜よるの睡眠すいみんを整ととのえるためには、 長ながすぎる昼寝ひるねを避さけることが大切たいせつです。

4 寝ねる直前ちょくぜんの食事しょくじ

寝ねる直前ちょくぜんに食事しょくじをすると、 胃腸いちょうが消化しょうかのために働はたらきます。

そのため、睡眠すいみんを妨さまたげることがあります。

5 生活せいかつリズムの乱みだれ

寝ねる時間じかんや起おきる時間じかんが毎日まいにち大おおきく違ちがうと、 体内時計たいないどけいが乱みだれやすくなります。

毎日まいにちの生活せいかつリズムを整ととのえることが大切たいせつです。

6 寝室しんしつの環境かんきょう

明あかるすぎる部屋へやや、 大おおきな音おと、 暑あつすぎる・寒さむすぎる室温しつおんなどは、 睡眠すいみんを妨さまたげます。

寝室しんしつの光ひかり・音おと・温度おんどなどを整ととのえることも必要ひつようです。

覚おぼえておこう:

寝酒ねざけは、よい睡眠すいみんのための方法ほうほうではありません。
お酒さけを飲のむと眠ねむくなることがありますが、 睡眠すいみんが浅あさくなり、 途中とちゅうで目めが覚さめやすくなります。

試験しけんで覚おぼえるポイント:

カフェイン・寝酒ねざけ・長ながすぎる昼寝ひるね・ 寝ねる直前ちょくぜんの食事しょくじ は、睡眠すいみんを妨さまたげることがあります。
また、生活せいかつリズムと寝室しんしつの環境かんきょうを整ととのえることも大切たいせつです。

睡眠すいみんを妨さまたげる原因げんいんは、 生活習慣せいかつしゅうかんだけではありません。

病気びょうきや体からだの状態じょうたいによって、 眠ねむれない、夜中よなかに何度なんども目めが覚さめるなどの症状しょうじょうが起おこることもあります。

次つぎに、 主おもな睡眠障害すいみんしょうがい について確認かくにんしていきましょう。

【試験に出る言葉】「妨げる」とは?意味と過去問での使われ方あわせて読みたい【試験に出る言葉】「妨げる」とは?意味と過去問での使われ方

主おもな睡眠障害すいみんしょうがいを見分みわけよう

睡眠障害すいみんしょうがいには、さまざまな種類しゅるいがあります。

試験しけんでは、 「どのような症状しょうじょうがあるか」 を読よんで、 睡眠障害すいみんしょうがいの種類しゅるいを判断はんだんすることがあります。

病名びょうめいだけではなく、 症状しょうじょうとセット で覚おぼえておきましょう。

不眠症ふみんしょうの4つのタイプ

不眠症ふみんしょうでは、 「眠ねむれない」といっても、症状しょうじょうの出でかたが違ちがいます。

種類しゅるい 特徴とくちょう
入眠障害にゅうみんしょうがい 布団ふとんに入はいっても、なかなか眠ねむれない。
寝ねつくまでに時間じかんがかかる。
中途覚醒ちゅうとかくせい 夜中よなかに何度なんども目めが覚さめる。
目めが覚さめたあと、再ふたたび眠ねむりにくいこともある。
熟眠障害じゅくみんしょうがい 睡眠時間すいみんじかんはとれていても、 ぐっすり眠ねむった感かんじがしない。
早朝覚醒そうちょうかくせい 予定よていしていた時間じかんよりも早はやく目めが覚さめ、 そのあと眠ねむれなくなる。

試験しけんで覚おぼえるポイント:

寝ねつけない → 入眠障害にゅうみんしょうがい
夜中よなかに何度なんども起おきる → 中途覚醒ちゅうとかくせい
眠ねむった感かんじがしない → 熟眠障害じゅくみんしょうがい
朝早あさはやく目めが覚さめる → 早朝覚醒そうちょうかくせい

そのほかの主おもな睡眠障害すいみんしょうがい

1 過眠症かみんしょう

夜よるに十分じゅうぶんな睡眠すいみんをとっているのに、 日中にっちゅうに強つよい眠気ねむけが現あらわれます。

仕事しごとや日常生活にちじょうせいかつに影響えいきょうすることがあります。

2 レストレスレッグス症候群しょうこうぐん

「むずむず脚症候群あししょうこうぐん」とも呼よばれます。

脚あしがむずむずする、 不快ふかいな感かんじがするなど、 脚あしを動うごかしたくなる症状しょうじょう が現あらわれます。

脚あしを動うごかすと症状しょうじょうが軽かるくなることが特徴とくちょうです。

3 周期性四肢運動障害しゅうきせいししうんどうしょうがい

睡眠中すいみんちゅうに、 脚あしなどが周期的しゅうきてきにピクピクと動うごきます。

本人ほんにんが気きづかないこともありますが、 睡眠すいみんが浅あさくなり、 日中にっちゅうの眠気ねむけや疲つかれにつながることがあります。

4 睡眠時無呼吸症候群すいみんじむこきゅうしょうこうぐん

睡眠中すいみんちゅうに、 呼吸こきゅうが何度なんども止とまったり、弱よわくなったりする 病気びょうきです。

大おおきないびきや、 日中にっちゅうの強つよい眠気ねむけがみられることがあります。

介護福祉職かいごふくししょくは、 睡眠中すいみんちゅうの呼吸こきゅうやいびきの様子ようすを観察かんさつすることが大切たいせつです。

症状しょうじょうから見分みわけよう:

  • 脚あしがむずむずして、動うごかすと楽らくになる → レストレスレッグス症候群しょうこうぐん
  • 眠ねむっているときに脚あしが周期的しゅうきてきにピクピク動うごく → 周期性四肢運動障害しゅうきせいししうんどうしょうがい
  • 大おおきないびきがあり、途中とちゅうで呼吸こきゅうが止とまる → 睡眠時無呼吸症候群すいみんじむこきゅうしょうこうぐん
  • 十分じゅうぶん寝ねていても、日中にっちゅうに強つよい眠気ねむけがある → 過眠症かみんしょう

試験しけんで覚おぼえるポイント:

睡眠障害すいみんしょうがいの問題もんだいでは、 病名びょうめいだけを覚おぼえるのではなく、特徴的とくちょうてきな症状しょうじょうとセット で覚おぼえましょう。

特に、 「脚あしを動うごかしたくなる」 「睡眠中すいみんちゅうに脚あしが動うごく」 「いびき+呼吸こきゅうが止とまる」 の違ちがいを見分みわけられるようにしておきましょう。

利用者りようしゃに睡眠すいみんの問題もんだいがあるときは、 病名びょうめいを判断はんだんするだけではなく、 生活せいかつや睡眠中すいみんちゅうの様子ようすを観察かんさつすることも大切たいせつです。

次つぎに、 よい睡眠すいみんのための環境かんきょうと介護かいご について確認かくにんしていきましょう。

よい睡眠すいみんのための環境かんきょうと介護かいご

よい睡眠すいみんのためには、 夜よるの寝室しんしつだけでなく、 日中にっちゅうの活動かつどうや生活せいかつのリズムも大切たいせつです。

介護福祉職かいごふくししょくは、 利用者りようしゃが安心あんしんして眠ねむれるように、 環境かんきょうや生活習慣せいかつしゅうかんを整ととのえます。

よい睡眠すいみんにつながる8つのポイント

1 寝室しんしつの環境かんきょうを整ととのえる

室温しつおんや湿度しつど、 光ひかり、音おとなどを調整ちょうせいします。
冷暖房れいだんぼうの風かぜが体からだに直接ちょくせつ当あたらないようにし、 必要ひつように応おうじて換気かんきもします。

2 寝具しんぐ・寝衣しんいを整ととのえる

寝具しんぐや寝衣しんいは、 清潔せいけつで乾燥かんそうしたものを使つかいます。
保温性ほおんせい、吸湿性きゅうしつせい、着心地きごこちなども大切たいせつです。

3 日中にっちゅうに活動かつどうする

日中にっちゅうに適度てきどに体からだを動うごかすことは、 夜よるの眠気ねむけにつながります。
利用者りようしゃの状態じょうたいに合あわせて活動かつどうすることが大切たいせつです。

4 入浴にゅうよくの時間じかんを工夫くふうする

就寝しゅうしんの1~2時間じかん前まえに入浴にゅうよくすると、 眠ねむりにつきやすくなることがあります。
熱あつすぎるお湯ゆは避さけます。

5 昼寝ひるねを長ながくしすぎない

長時間ちょうじかんの昼寝ひるねは、 夜よるの睡眠すいみんを妨さまたげることがあります。
昼夜ちゅうやの生活せいかつリズムが逆転ぎゃくてんしないように注意ちゅういします。

6 朝あさに日光にっこうを浴あびる

朝あさに光ひかりを浴あびることで、 体内時計たいないどけいが整ととのいやすくなります。
朝あさはカーテンを開あけるなど、 生活せいかつリズムを整ととのえる支援しえんをします。

7 寝ねる前まえの食事しょくじ・カフェインに注意ちゅういする

寝ねる直前ちょくぜんの食事しょくじは控ひかえます。
また、コーヒーや緑茶りょくちゃなどに含ふくまれるカフェインのとりすぎにも注意ちゅういします。

8 湯ゆたんぽなどを安全あんぜんに使つかう

湯ゆたんぽなどを使つかうときは、 皮膚ひふに直接ちょくせつ触ふれないようにします。
低温ていおんやけどにも注意ちゅういが必要ひつようです。

介護かいごでは「眠ねむれない原因げんいん」を考かんがえる

利用者りようしゃが「眠ねむれない」と訴うったえたときに、 すぐに睡眠薬すいみんやくを使つかえばよいということではありません。

まず、眠ねむれない原因げんいんがないかを確認かくにんします。

介護福祉職かいごふくししょくが確認かくにんすること:

  • 昼間ひるまに長ながく寝ねていないか
  • 日中にっちゅうの活動量かつどうりょうが少すくなくないか
  • 痛いたみや呼吸こきゅうの苦くるしさなどがないか
  • 夜間やかんに何度なんども排尿はいにょうしていないか
  • 大おおきないびきや呼吸こきゅうの変化へんかがないか
  • 寝室しんしつが明あかるすぎたり、暑あつすぎたりしていないか
  • 不安ふあんや心配事しんぱいごとがないか

注意ちゅうい:

介護福祉職かいごふくししょくは、 睡眠障害すいみんしょうがいの診断しんだんをするのではありません。
利用者りようしゃの睡眠すいみんや呼吸こきゅうの状態じょうたいを観察かんさつし、 必要ひつような情報じょうほうを看護職かんごしょくなどに伝つたえることが大切たいせつです。

試験しけんで覚おぼえるポイント:

よい睡眠すいみんのためには、 寝室しんしつの環境かんきょうだけでなく、 朝あさの光ひかり、日中にっちゅうの活動かつどう、 昼寝ひるね、入浴にゅうよくなど、一日いちにちの生活せいかつリズムを整ととのえること が大切たいせつです。

また、利用者りようしゃが眠ねむれないときは、 まず原因げんいんを観察かんさつし、その人ひとに合あった支援しえんを考かんがえる ことがポイントです。

ここまで、睡眠すいみんのしくみから、 高齢者こうれいしゃの睡眠すいみん、 睡眠障害すいみんしょうがい、 よい睡眠すいみんのための介護かいごまで学まなびました。

次つぎに、 試験しけんではどこを見みればよいのか を整理せいりしていきましょう。

試験しけんではここを確認かくにんしよう

睡眠すいみんの問題もんだいは、 睡眠すいみんのしくみだけでなく、 高齢者こうれいしゃの特徴とくちょう、 睡眠障害すいみんしょうがい、 生活習慣せいかつしゅうかん、 介護かいごなど、いろいろな角度かくどから出題しゅつだいされます。

問題文もんだいぶんを読よんだら、 まず「何について聞きかれているのか」を確認かくにんしましょう。

1 レム睡眠すいみん・ノンレム睡眠すいみん

脳のうや体からだの状態じょうたい、 夢ゆめ、 眠ねむりの深ふかさなどを確認かくにんします。

「どちらの睡眠すいみんの特徴とくちょう?」

2 体内時計たいないどけい・概日がいじつリズム

朝あさの光ひかり、 視交叉上核しこうさじょうかく、 メラトニンなどの言葉ことばに注目ちゅうもくします。

「睡眠すいみんのリズムについて?」

3 高齢者こうれいしゃの睡眠すいみん

深ふかい睡眠すいみん、 中途覚醒ちゅうとかくせい、 早朝覚醒そうちょうかくせい、 睡眠効率すいみんこうりつなどを確認かくにんします。

「加齢かれいによる変化へんか?」

4 睡眠障害すいみんしょうがい

脚あしのむずむず、 睡眠中すいみんちゅうの脚あしの動うごき、 いびき、呼吸こきゅうが止とまるなど、 特徴的とくちょうてきな症状しょうじょうを探さがします。

「この症状しょうじょうは何なに?」

5 よい睡眠すいみんのための生活せいかつ

朝あさの光ひかり、 日中にっちゅうの活動かつどう、 昼寝ひるね、 入浴にゅうよく、 カフェイン、寝酒ねざけなどを確認かくにんします。

「よい睡眠すいみんにつながる?」

6 介護福祉職かいごふくししょくの対応たいおう

利用者りようしゃの生活せいかつや 睡眠中すいみんちゅうの様子ようすを観察かんさつし、 原因げんいんを考かんがえてから支援しえんします。

「まず何をする?」

問題もんだいを解とくときのコツ:

睡眠すいみんの問題もんだいを読よんだら、 すぐに選択肢せんたくしを選えらぶのではなく、 「しくみ」「加齢かれい」「睡眠障害すいみんしょうがい」 「生活習慣せいかつしゅうかん」「介護かいご」 のどれについて聞きかれているのかを考かんがえましょう。

試験しけんで覚おぼえるポイント:

介護かいごの事例問題じれいもんだいでは、 「利用者りようしゃが眠ねむれない」 =すぐに睡眠薬すいみんやく とは考かんがえません。

まず、 睡眠すいみんの様子ようすや生活せいかつを観察かんさつし、 眠ねむれない原因げんいんを考かんがえる ことが大切たいせつです。

最後さいごに、 睡眠すいみんについて試験しけんで間違まちがえやすいポイントを、 ○×問題もんだいで確認かくにんしてみましょう。

試験しけんでよく間違まちがえるポイント

○か×かを考かんがえてから、 「答こたえを見みる」を押おして確認かくにんしましょう。

1

レム睡眠すいみんでは、 脳のうも体からだも深ふかく休やすんでいる。

○ それとも × ?
答こたえを見みる
×

レム睡眠すいみんでは、 体からだの筋肉きんにくはゆるみますが、 脳のうは比較的ひかくてき活発かっぱつに働はたらいています。

2

眠ねむりにつくと、 まずノンレム睡眠すいみんが現あらわれる。

○ それとも × ?
答こたえを見みる
○

眠ねむり始はじめは、 ノンレム睡眠すいみんから始はじまります。 その後あと、レム睡眠すいみんとノンレム睡眠すいみんを繰くり返かえします。

3

加齢かれいによって、 深ふかい睡眠すいみんは増ふえる。

○ それとも × ?
答こたえを見みる
×

高齢者こうれいしゃでは、 深ふかいノンレム睡眠すいみんが減へり、 眠ねむりが浅あさくなる傾向けいこう があります。

4

寝酒ねざけは、 よい睡眠すいみんのために効果的こうかてきである。

○ それとも × ?
答こたえを見みる
×

お酒さけを飲のむと一時的いちじてきに眠ねむくなることがありますが、 睡眠すいみんが浅あさくなり、 夜中よなかに目めが覚さめやすくなります。

5

朝あさに光ひかりを浴あびることは、 体内時計たいないどけいを整ととのえることにつながる。

○ それとも × ?
答こたえを見みる
○

朝あさの光ひかりは、 体内時計たいないどけいを調整ちょうせいし、 概日がいじつリズムを整ととのえる ために大切たいせつです。

6

利用者りようしゃが大おおきないびきをかき、 途中とちゅうで呼吸こきゅうが止とまっている場合ばあいは、 睡眠中すいみんちゅうの呼吸状態こきゅうじょうたいを観察かんさつする。

○ それとも × ?
答こたえを見みる
○

大おおきないびきや睡眠中すいみんちゅうの無呼吸むこきゅうは、 睡眠時無呼吸症候群すいみんじむこきゅうしょうこうぐんでみられることがあります。
介護福祉職かいごふくししょくは、 呼吸こきゅうやいびきの様子ようすを観察かんさつし、 必要ひつような情報じょうほうを医療職いりょうしょくに伝つたえる ことが大切たいせつです。

覚おぼえるポイント:

睡眠すいみんの問題もんだいでは、 「しくみ」 「加齢かれい」 「睡眠障害すいみんしょうがい」 「生活習慣せいかつしゅうかん」 「介護かいご」 のどれについて聞きかれているのかを確認かくにんしてから、 選択肢せんたくしを見みましょう。

まとめ

睡眠すいみんについて、試験しけんで大切たいせつなポイントを最後さいごに確認かくにんしましょう。

次つぎの6つを説明せつめいできるようになれば、睡眠すいみんの基本問題きほんもんだいに対応たいおうしやすくなります。

✓

レム睡眠すいみんとノンレム睡眠すいみん
レム睡眠すいみんでは脳のうが比較的ひかくてき活発かっぱつに働はたらき、 ノンレム睡眠すいみんでは深ふかい眠ねむりがあります。

✓

睡眠すいみんの周期しゅうき
眠ねむりはノンレム睡眠すいみんから始はじまり、 レム睡眠すいみんとノンレム睡眠すいみんを一晩ひとばんに何度なんどか繰くり返かえします。

✓

体内時計たいないどけいと概日がいじつリズム
朝あさの光ひかりは体内時計たいないどけいを整ととのえます。 体内時計たいないどけいの中心ちゅうしんは視交叉上核しこうさじょうかくで、 メラトニンは眠ねむりに関係かんけいするホルモンです。

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高齢者こうれいしゃの睡眠すいみん
加齢かれいによって深ふかい睡眠すいみんが減へり、 夜中よなかや朝早あさはやくに目めが覚さめやすくなります。

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主おもな睡眠障害すいみんしょうがい
不眠症ふみんしょう、 レストレスレッグス症候群しょうこうぐん、 周期性四肢運動障害しゅうきせいししうんどうしょうがい、 睡眠時無呼吸症候群すいみんじむこきゅうしょうこうぐんなどは、 特徴的とくちょうてきな症状しょうじょうとセットで覚おぼえます。

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よい睡眠すいみんのための介護かいご
寝室しんしつの環境かんきょうだけでなく、 朝あさの光ひかり、 日中にっちゅうの活動かつどう、 昼寝ひるね、 入浴にゅうよくなど、 一日いちにちの生活せいかつリズムを整ととのえることが大切たいせつです。

試験しけんのポイント:

睡眠すいみんの問題もんだいでは、 「睡眠すいみんのしくみ」 「加齢かれいによる変化へんか」 「睡眠障害すいみんしょうがい」 「よい睡眠すいみんのための支援しえん」 のどこを聞きかれているのかを見分みわけることが大切たいせつです。

実際じっさいの過去問かこもんに挑戦ちょうせんしよう

睡眠すいみんについて学まなんだら、 実際じっさいに出題しゅつだいされた 介護福祉士国家試験かいごふくししこっかしけんの問題もんだいに挑戦ちょうせんしてみましょう。

学まなんだポイントを過去問かこもんで確認かくにんしよう

レム睡眠すいみん・ノンレム睡眠すいみん、 高齢者こうれいしゃの睡眠すいみん、 睡眠障害すいみんしょうがい、 よい睡眠すいみんのための支援しえんなどが、 実際じっさいの試験しけんでどのように問とわれているか確認かくにんできます。

睡眠すいみんの過去問かこもんに挑戦ちょうせんする