総合問題そうごうもんだい2

試験用タイマー
02:00
開始ボタンを押すとタイマーがスタートします(目安時間:4分)

次つぎの事例じれいを読よんで、問題もんだい117から問題もんだい119について答こたえなさい。

[事例じれい]

Aさん(85歳さい,女性じょせい,要介護ようかいご1)は,B住居型有料老人じゅうきょがたゆうりょうろうじんホームで暮くらしている。子こどもはなく,親族しんぞくもいない。Aさんは現在げんざい,外部がいぶの事業所じぎょうしょから訪問介護ほうもんかいごサービスを週しゅう2回利用かいりようしている。Aさんは駐車場ちゅうしゃじょうを経営けいえいしていて,毎月まいつきその収入しゅうにゅうがある。
最近さいきん,C訪問介護員ほうもんかいごいん(ホームヘルパー)は,Aさんの居室内きょしつないの冷蔵庫れいぞうこの中なかに同おなじ食材しょくざいがたくさん入はいっていることが多くおお,気きになっていた。ある日ひ,C訪問介護員ほうもんかいごいん(ホームヘルパー)がAさんに尋たずねると,「近所きんじょのスーパーに買かい物ものに行いくのが楽たのしみだが,冷蔵庫れいぞうこの中なかに何なにがあるのか忘わすれてしまい,同おなじものばかり買かってしまう」と答こたえた。また,「今いまは,毎月振まいつきふり込こまれる駐車場収入ちゅうしゃじょうしゅうにゅうの管理かんりができているが,今後管理こんごかんりできなくなることが不安ふあんだ」と話はなした。その後ご,Aさんは,初期しょきのアルツハイマー型認知症がたにんちしょう(dementia of the Alzheimer’s type)の診断しんだんを受うけた。

問題もんだい119

D介護付かいごつき有料老人ゆうりょうろうじんホームに転居てんきょしてから3年ねんが経過した。Aさんの認知症にんちしょう(dementia)の症状しょうじょうは,さらに進行しんこうしてきた。D介護付かいごつき有料老人ゆうりょうろうじんホームでは,施設しせつの方針ほうしんとして,新あらたにパーソン・センタード・ケアを取とり入いれることになった。
次つぎの記述きじゅつのうち,E介護福祉職かいごふくししょくが介護計画かいごけいかくを見直みなおすときの方向性ほうこうせいとして,最もっとも適切てきせつなものを1つ選えらびなさい。

1 認知症にんちしょう(dementia)の人ひとの共通点きょうつうてんに着目ちゃくもくしたケアマニュアルをつくる。
2 認知症にんちしょう(dementia)を治療ちりょうする。
3 認知症にんちしょう(dementia)の人ひとのその人ひとらしさを支ささえる。
4 認知症にんちしょう(dementia)の人ひとを特別とくべつな存在そんざいとして保護ほごする。
5 行動こうどう・心理症状しんりしょうじょう(BPSD)をなくす。

解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する

解答かいとうと解説かいせつ

問題もんだい119

認知症にんちしょうケアにおけるパーソン・センタード・ケアの考かんがえ方かたに関かんする問題もんだいです。

答こたえは、「3」です。

パーソン・センタード・ケアとは、イギリスのトム・キットウッド(Tom Kitwood)教授きょうじゅが提唱した認知症にんちしょうケアの考かんがえ方かたです。

「認知症にんちしょうという病気びょうき」を見みるのではなく、一人ひとりの人ひととして尊重そんちょうし、その人ひとの気持きもちや生活せいかつ、これまでの人生じんせいなどを大切たいせつにするケアです。

認知症にんちしょうの症状しょうじょうだけを見みるのではなく、本人ほんにんの人生じんせい、好このみ、気持きもちなど「その人ひとらしさ」を大切たいせつにします。

1 認知症にんちしょう(dementia)の人ひとの共通点きょうつうてんに着目ちゃくもくしたケアマニュアルをつくる。

【×】誤あやまりです。認知症にんちしょうの症状しょうじょうには共通きょうつうする部分ぶぶんもありますが、その人ひとの性格せいかく、生活せいかつしてきた環境かんきょう、好すきなこと、大切たいせつにしていることは一人ひとりひとり違ちがいます。パーソン・センタード・ケアでは、共通点きょうつうてんだけを見みるのではなく、一人ひとりひとりの違ちがいを大切たいせつにします。

2 認知症にんちしょう(dementia)を治療ちりょうする。

【×】誤あやまりです。認知症にんちしょうの治療ちりょうは大切たいせつですが、パーソン・センタード・ケアの目的もくてきそのものではありません。

3 認知症にんちしょう(dementia)の人ひとのその人ひとらしさを支ささえる。

【○】正ただしい選択肢せんたくしです。その人ひとらしさとは、その人ひとの性格せいかく、好すきなこと、これまでの生活せいかつ、考かんがえ方かた、大切たいせつにしていることなどです。

4 認知症にんちしょう(dementia)の人ひとを特別とくべつな存在そんざいとして保護ほごする。

【×】誤あやまりです。パーソン・センタード・ケアは、認知症にんちしょうの人ひとを特別とくべつな存在そんざいとして一方的いっぽうてきに「保護ほご」するのではなく、対等たいとうな一人ひとりの人間にんげんとして尊重そんちょうします。

5 行動こうどう・心理症状しんりしょうじょう(BPSD)をなくす。

【×】誤あやまりです。行動こうどう・心理症状しんりしょうじょう(BPSD)とは、妄想もうそう、興奮こうふん、抑よくうつ、徘徊はいかいなど、認知症にんちしょうのある人ひとの行動こうどうや気持きもちに現あらわれる症状しょうじょうです。パーソン・センタード・ケアでは、BPSDを「なくすこと」だけを目的もくてきにしていません。

♯アルツハイマー型認知症がたにんちしょう ♯パーソン・センタード・ケア