「社会福祉士及び介護福祉士法」をわかりやすく学ぼう
介護福祉士国家試験では、社会福祉士及び介護福祉士法に関する問題が繰り返し出題されています。
法律の名前や文章は難しいですが、試験でよく聞かれるポイントはある程度決まっています。
特に、次の部分について確認をしておきましょう。
- 介護福祉士とはどのような資格か
- 介護福祉士を名乗るために何が必要か
- 介護福祉士になれない人
- 介護福祉士が守らなければならない義務
- 資格を取ったあとに更新が必要か
- 介護福祉士が行うことができる医療的ケア
社会福祉士及び 介護福祉士法とは
社会福祉士及び 介護福祉士法は、 社会福祉士と 介護福祉士の 資格や 仕事について 定めた 法律です。
1987年に 制定されました。
この法律では、 介護福祉士について、 次のようなことが 定められています。
法律の 文章をすべて 暗記する 必要はありません。
「介護福祉士について、 法律で 何が 決められているのか」を 理解しておきましょう。
介護福祉士とは
社会福祉士及び 介護福祉士法では、 介護福祉士について 定めています。
法律の 文章は 少し 難しいので、 大切なポイントに 分けて 確認しましょう。
介護福祉士登録簿に 登録を 受けます。
登録を 受けた 人が、 「介護福祉士」と 名乗ることができます。
介護についての 専門的な 知識と 技術を 使って 支援します。
利用者の 体や 心の 状態に 合わせて 介護します。
本人や 介護をする 人に、 介護について 説明や 指導をします。
必要な 条件を 満たした 場合には、 医師の 指示のもとで 喀痰吸引等を 行うことができます。
介護福祉士は、
ただ介護をする
人ではありません。
専門的な
知識と
技術を
使って、
その人の
状態に
合わせた
介護をする
専門職
です。
「登録」
「名称」
「専門的な 知識・ 技術」
「介護に 関する 指導」 などの言葉に 注目しましょう。
「心身の状態に応じた介護」とは
利用者は、一人ひとり体や心の状態が違います。
そのため、すべての人に同じ介護をするのではなく、
その人の状態に合わせて介護することが大切です。
たとえば、指を細かく動かすことが難しく、ボタンを留めにくい人と、片麻痺があり片方の手足を動かしにくい人では、着替えるときに必要な介護の方法が違います。
介護福祉士は、その人のできることや難しいことを確認しながら、その人に合った介護を行います。
介護福祉士は「名称独占」の資格
介護福祉士は、名称独占の国家資格です。
資格を持っていない人は、その資格の名称を使うことができないということです。
資格を持っていない人は、その資格の名前を使うことができません。
例:資格がない人は「介護福祉士」と名乗ることができません。
資格を持つ人だけが、法律で決められた仕事をすることができます。
例:医師は、医師の資格を持つ人だけが医業を行うことができます。
「業務独占」ではありません。
資格がなくても介護の仕事をすることはできます。
ただし、「介護福祉士」と名乗ることはできません。
国家試験に 合格したら、 すぐに介護福祉士を 名乗れる?
いいえ。
国家試験に 合格しただけでは、 まだ介護福祉士を 名乗ることはできません。
介護福祉士として 登録を 受ける 必要 があります。
順番を 確認しましょう。
国家試験に 合格する
介護福祉士登録簿に 登録する
介護福祉士を 名乗ることができる
介護福祉士になれない人(欠格事由)
法律では、一定の場合には、介護福祉士になることができないと定められています。
資格を持つことができない理由のことです。
法律では「心身の故障」という言葉が使われています。
心や体の状態によって、仕事を適切に行うことが難しい状態のことです。
拘禁刑とは、刑務所などの施設に入る刑のことです。
刑が終わってから2年が過ぎるまで、介護福祉士になることができません。
社会福祉や保健医療に関係する一定の法律に違反し、刑が終わってから2年が過ぎるまで、介護福祉士になることができません。
登録を取り消された人は、その日から2年が過ぎるまで、介護福祉士になることができません。
古い教材や過去問では「禁錮」という言葉が使われていることがあります。
現在は「拘禁刑」という言葉が使われています。
②・③・④には「2年」が出てきます。
介護福祉士の 義務・責務を 覚えよう
社会福祉士及び 介護福祉士法では、 介護福祉士が 守らなければならないことや、 努めるべきことが 定められています。
国家試験でも 繰り返し 出題される 重要なポイントです。
義務とは、 必ず 守らなければならないことです。
責務とは、 自分の 立場や 役割として、 責任を 持って 行うべきことです。
利用者の 尊厳を 大切にし、 自立した 生活ができるように、 利用者の 立場に立って 誠実に 仕事をします。
介護福祉士の 信用を 傷つけるような 行為をしてはいけません。
「信用失墜」とは、 社会からの 信用を 失うことです。
仕事で 知った 利用者などの 秘密を、 正当な 理由なく 他の 人に 話してはいけません。
介護福祉士でなくなったあとも、 この義務は続きます。
利用者に 必要なサービスが 適切に 提供されるように、 関係する 専門職などと 連携します。
「連携」とは、 情報を 共有し、 協力することです。
資格を 取ったあとも、 介護に 関する 知識や 技能を 高めるように 努めます。
「資質向上」とは、 よりよい介護ができるように、 学び 続けることです。
介護福祉士でない 人は、 「介護福祉士」という 名称を 使うことができません。
これは、 介護福祉士が 名称独占 の資格であることと つながっています。
・秘密保持義務は、 介護福祉士でなくなったあとも 続きます。
・資格を 取ったあとも、 知識や 技能を 高める 責務 があります。
・介護福祉士の 信用を 傷つける 行為は禁止されています。
義務・ 責務の 名前だけを 暗記するのではなく、 「介護福祉士は 何を 守るのか」 と意味を 一緒に 覚えましょう。
介護福祉士の 資格は 5年ごとに 更新する?
いいえ。
介護福祉士の 資格は、 5年ごとに 更新する 必要はありません。
ただし、 介護福祉士には、 知識や 技能を 高めるように 努める 責務 があります。
ちがいを整理しましょう。
介護福祉士は、 5年ごとなど、 一定の 期間ごとに 資格を 更新する 制度はありません。
更新はありませんが、 介護福祉士には、 介護に 関する 知識や 技能を 高めるように 努める 責務があります。
更新はありません。
しかし、 知識や 技能を 高めるように 努める 責務 はあります。
資格の 更新 = ない
資質向上の 責務 = ある
秘密保持義務には 罰則がある
秘密保持義務に 違反した 場合には、 罰則があります。
または
30万円以下の 罰金
が定められています。
秘密保持義務は、 介護福祉士でなくなったあとも 続きます。
さらに、 違反すると 罰則がある ことも 覚えておきましょう。
信用を 傷つけた 場合はどうなる?
介護福祉士は、 介護福祉士の 信用を 傷つけるような 行為をしてはいけません。
「信用失墜行為」とは、 介護福祉士への 社会からの 信用を 傷つけるような 行為のことです。
信用失墜行為をした 場合には、 介護福祉士の 登録を 取り 消されたり、 一定の 期間、 「介護福祉士」という 名称を 使うことを 止められたりする 場合があります。
細かい 条文を 暗記するよりも、 「信用失墜行為は 禁止されている」 と 覚えておきましょう。
介護福祉士が 行うことができる 医療的ケア
介護福祉士は、 一定の 条件のもとで、 喀痰吸引等 を行うことができます。
利用者が 日常生活を 送るために 必要な 行為で、 医師の 指示のもとで 行うものです。
大きく 「喀痰吸引」 と 「経管栄養」 に分けられます。
自分で 痰を 出すことが 難しい 人の 痰を、 吸引器を 使って 取り 除くことです。
口から 食事をとることが 難しい 人に、 チューブなどを 使って 栄養を 入れることです。
介護福祉士が 自分の 判断だけで、 自由に 喀痰吸引等を 行うことはできません。
必要な 知識や 技能を 身につけ、 決められた 手続きや 体制のもとで 行います。
また、 医師の 指示 を受け、 医師や 看護職員などと 連携して 行います。
介護福祉士が 行うことができる 喀痰吸引等は、 「喀痰吸引」 と 「経管栄養」 です。
また、 医師の 指示のもとで 行う ことも 覚えておきましょう。
喀痰吸引は 3つです。
・口腔内
・鼻腔内
・気管カニューレ 内部
経管栄養も 3つです。
・胃ろう
・腸ろう
・経鼻経管栄養
他の 職種の 仕事と 間違えないようにしよう
国家試験では、 他の 専門職の 仕事が 選択肢に 出ることがあります。
介護福祉士の 仕事と 区別して 覚えましょう。
心身の 状況に 応じた 介護を 行います。
また、 本人や 介護者に 介護に 関する 指導も 行います。
看護師は、 傷病者などに 対して、 療養上の 世話や 診療の 補助を 行います。
「療養上の 世話または 診療の 補助」は、 看護師 に関係する 言葉です。
介護福祉士の 定義と 混同しないようにしましょう。
試験で よく間違えるポイント
○か×かを 考えてから、 「答えを見る」を 押して 確認しましょう。
介護福祉士は、 業務独占の 資格である。
答えを見る
介護福祉士は、
名称独占
の資格です。
業務独占ではありません。
国家試験に 合格すれば、 すぐに 介護福祉士を 名乗ることができる。
答えを見る
国家試験に 合格したあと、 介護福祉士登録簿に 登録 する必要があります。
介護福祉士の 資格は、 5年ごとに 更新する 必要がある。
答えを見る
介護福祉士には、
5年ごとの
更新制度はありません。
ただし、
知識や
技能を
高める
資質向上の
責務
があります。
秘密保持義務は、 介護福祉士で なくなったあとも続く。
答えを見る
正しいです。
介護福祉士で
なくなったあとも、
仕事で
知った
秘密を
正当な
理由なく
話してはいけません。
介護福祉士は、 知識や 技能を 高めるように 努めなければならない。
答えを見る
正しいです。
介護福祉士には、
資質向上の
責務
があります。
介護福祉士は、 自分の 判断だけで 喀痰吸引等を 行うことができる。
答えを見る
介護福祉士が 喀痰吸引等を 行うときは、 医師の 指示 が必要です。
試験では、 文章の 一部だけを 変えた 選択肢が 出ることがあります。
「名称独占」 「登録」 「資質向上」 「秘密保持義務」 「医師の 指示」 を確認してから 答えましょう。
まとめ
社会福祉士及び 介護福祉士法について、 試験で 大切なポイントを 確認しましょう。
介護福祉士は、 心身の 状況に 応じた 介護 を行います。
介護福祉士は 名称独占 の資格です。
国家試験に 合格しただけではなく、 登録 を受けてから 介護福祉士を 名乗ることができます。
介護福祉士には、 誠実義務・ 信用失墜行為の 禁止・ 秘密保持義務 などがあります。
資格の 更新はありませんが、 資質向上の 責務 があります。
一定の 条件のもとで、 喀痰吸引や 経管栄養 を行うことができます。
名称独占、 登録、 秘密保持義務、 資質向上など、 重要な 言葉と 意味を 一緒に 確認しておきましょう。