「~によって」は、
原因や
方法、
違い、
行為者などを
表す
文法です。
このページでは、
「~によって」「~により」「~による」の
意味と
使い
方を
例文で
確認します。
また、
介護福祉士国家試験での
読み
方も
学びます。
1.「~によって」の
意味
「~によって」は、
原因や
方法、
違いなどを
表す
文法です。
「~によって」には、
意味が
1つだけではありません。
試験では、
前と
後ろの
文を
見て、
どの
意味で
使われているかを
考えることが
大切です。
①
原因・
理由
「Aが
原因で、
Bが
起こる」
という
意味です。
病気によって、
体の
機能が
低下する。
②
方法・
手段
「Aを
使って」
「Aすることで」
という
意味です。
訓練によって、
身体機能の
回復を
目指す。
③
違い
「Aが
違うと、
Bも
違う」
という
意味です。
人によって、
生活習慣は
違います。
④
行為者
受け
身の
文で、
「だれがしたのか」を
表します。
この
制度は、
国によって
作られました。
「~によって」の
意味を
簡単に
整理すると
①
原因
→
Aが
原因でBが
起こる
②
方法
→
Aを
使って
Bをする
③
違い
→
Aが
違うと
Bも
違う
④
行為者
→
Aが
その
行動をした
💡 ここが
大切!
「~によって」を
見つけても、
すぐに
1つの
意味に
決めないようにしましょう。
「~によって」の
前に
何があるか、
後ろで
何が
起きているか
を
確認すると、
意味を
判断しやすくなります。
3.
原因・
理由を
表す
「~によって」
「~によって」は、
何かが
原因となって、
その
結果、
別のことが
起こるときに
使います。
原因を
表す
「~によって」は、
「~が
原因で」
と
言い
換えると
分かりやすくなります。
意味を
確認しよう
A
によってB
↓
意味
Aが
原因で、
Bが
起こる
例1:
病気
病気によって、
身体機能が
低下する。
どう
読む?
病気が
原因で、
身体機能が
低下する。
例2:
加齢
加齢によって、
筋力が
低下することがあります。
どう
読む?
加齢が
原因で、
筋力が
低下することがある。
例3:
転倒
転倒によって、
骨折することがあります。
どう
読む?
転倒が
原因で、
骨折することがある。
💡
原因の
「~によって」の
見分け
方
「~によって」を
見つけたら、
次の2つを
確認します。
①
「何が
原因?」
→
「~によって」の
前を
確認する
②
「その
結果、
何が
起こった?」
→
「~によって」の
後ろを
確認する
原因の
「~によって」と
一緒に
使われやすい
言葉
病気によって
加齢によって
事故によって
転倒によって
障害によって
原因を
表す
「~によって」は、
「~が
原因で」
と
言い
換えてみましょう。
病気によって、
身体機能が
低下する。
↓
病気が
原因で、
身体機能が
低下する。
「何が
原因?」
↓
「その
結果、
何が
起こった?」
の
順番で
確認すると、
意味を
判断しやすくなります。
4.
方法・
手段を
表す
「~によって」
「~によって」は、
何かをする
方法や
手段を
表すときにも
使います。
方法・
手段の
「~によって」は、
「~を
使って」
「~することで」
と
言い
換えると
分かりやすくなります。
意味を
確認しよう
A
によってB
↓
意味
Aを
使ってBをする
または
AすることでBになる
例1:
訓練
訓練によって、
身体機能の
回復を
目指します。
どう
読む?
訓練をすることで、
身体機能の
回復を
目指す。
例2:
福祉用具
福祉用具の
利用によって、
一人で
移動できるようになりました。
どう
読む?
福祉用具を
利用することで、
一人で
移動できるようになった。
例3:
話し
合い
話し
合いによって、
問題を
解決します。
どう
読む?
話し
合うことで、
問題を
解決する。
💡
方法・
手段の
「~によって」の
見分け
方
「~によって」を
見つけたら、
次のように
考えてみましょう。
①
「どんな
方法で?」
→
「~によって」の
前を
確認する
②
「それを
使って、
何をする?」
または
「それをすることで、
何が
変わる?」
→
「~によって」の
後ろを
確認する
方法・
手段の
「~によって」と
一緒に
使われやすい
言葉
訓練によって
支援によって
福祉用具の
利用によって
話し
合いによって
情報共有によって
方法・
手段を
表す
「~によって」は、
「~を
使って」
「~することで」
と
言い
換えてみましょう。
福祉用具の
利用によって、
一人で
移動できるようになった。
↓
福祉用具を
利用することで、
一人で
移動できるようになった。
「どんな
方法で?」
↓
「その
方法で、
何をする・
何が
変わる?」
と
考えると、
方法・
手段の
意味だと
判断しやすくなります。
5.
違いを
表す
「~によって」
「~によって」は、
人や
場所、
条件などが
違うと、
結果や
内容も
違うことを
表すときにも
使います。
違いを
表す
「~によって」は、
「Aが
違うと、
Bも
違う」
と
考えると
分かりやすくなります。
意味を
確認しよう
A
によってB
↓
意味
Aが
違うと、
Bも
違う
例1:
人
人によって、
生活習慣は
違います。
どう
読む?
人が
違うと、
生活習慣も
違います。
例2:
地域
地域によって、
利用できる
サービスが
違います。
どう
読む?
地域が
違うと、
利用できる
サービスも
違います。
例3:
状態
利用者の
状態によって、
必要な
介助は
異なります。
どう
読む?
利用者の
状態が
違うと、
必要な
介助も
違います。
💡
違いを
表す
「~によって」の
見分け
方
「~によって」を
見つけたら、
前と
後ろを
確認してみましょう。
①
「何が
違う?」
→
「~によって」の
前を
確認する
②
「それが
違うと、
何が
変わる?」
→
「~によって」の
後ろを
確認する
違いを
表す
「~によって」と
一緒に
使われやすい
言葉
人によって
地域によって
年齢によって
状態によって
環境によって
場合によって
違いを
表す
「~によって」は、
「Aが
違うと、
Bも
違う」
と
考えましょう。
人によって、
生活習慣は
違います。
↓
人が
違うと、
生活習慣も
違います。
「何が
違う?」
↓
「それが
違うと、
何が
変わる?」
の
順番で
確認すると、
この
使い
方を
判断しやすくなります。
6.
行為者を
表す
「~によって」
「~によって」は、
受け
身の
文で、
「だれがしたのか」
「どこがしたのか」を
表すときにも
使います。
この
使い
方では、
「~によって」の
前に、
その
行動をした
人や
組織などがきます。
例1:
国
この
制度は、
国によって
作られました。
どう
読む?
国が、
この
制度を
作りました。
例2:
国会
この
法律は、
国会によって
制定されました。
どう
読む?
国会が、
この
法律を
制定しました。
例3:
専門家
この
方法は、
専門家によって
開発されました。
どう
読む?
専門家が、
この
方法を
開発しました。
💡
行為者の
「~によって」の
見分け
方
この
使い
方では、
後ろに
受け
身の
形が
使われることが
多いです。
①
後ろが
受け
身になっている?
作られる・
制定される・
開発される
などを
確認します。
②
「だれがした?」
「どこがした?」
→
「~によって」の
前を
確認する
「~に」と「~によって」は
同じ?
受け
身の
文では、
「~に」
も
行動をした
人を
表します。
私は
先生に
ほめられました。
→
日常の
受け
身では、
「~に」を
使うことが
多いです。
この
制度は、
国によって
作られました。
→
制度・
法律・
作品・
発明など、
「だれが
作ったか」を
説明する
文では、
「~によって」が
使われることがあります。
行為者の
「~によって」と
一緒に
使われやすい
形
~によって
作られる
~によって
制定される
~によって
開発される
~によって
発見される
~によって
行われる
行為者を
表す
「~によって」は、
「だれがした?」
「どこがした?」
と
考えましょう。
この
法律は、
国会によって
制定されました。
↓
国会が、
この
法律を
制定しました。
「~によって」の
後ろが
受け
身になっているか
↓
「~によって」の
前が
その
行動をした
人・
組織か
を
確認すると、
意味を
判断しやすくなります。
8.「~によって」と
「~に応じて」は
何が
違う?
「~によって」と
「~に応じて」は、
似ているように
見えることがあります。
しかし、
表している
関係は
少し
違います。
~によって
は
「Aが
違うと、Bも
違う」、
~に応じて
は
「Aに
合わせて、Bを
変える」
と
考えると
分かりやすいです。
~によって
人や
地域、
状態などが
違うと、
結果や
内容も
違うことを
表します。
~に応じて
状態や
条件、
必要などに
合わせて、
方法や
対応を
変えることを
表します。
同じ
「状態」で
比べてみよう
利用者の
状態によって、
必要な
介助は
異なります。
利用者の
状態が
違うと、
必要な
介助も
違う。
利用者の
状態に応じて、
介助方法を
変えます。
利用者の
状態に
合わせて、
介助方法を
変える。
人数で
比べてみよう
参加人数によって、
必要な
椅子の
数は
違います。
参加人数が
違うと、
必要な
椅子の
数も
違う。
参加人数に応じて、
椅子の
数を
変えます。
参加人数に
合わせて、
椅子の
数を
変える。
💡
試験で
迷ったときの
見分け
方
「Aが
違うと、
Bも
違う」
と
読める?
→
~によって
「Aに
合わせて、
Bを
変える」
と
読める?
→
~に応じて
どちらが
合うか
考えてみよう
人__、
食事の
好みは
違います。
→
によって
利用者の
状態__、
介助方法を
変えます。
→
に応じて
地域__、
利用できる
サービスが
異なります。
→
によって
必要__、
支援内容を
変えます。
→
に応じて
「~によって」と
「~に応じて」は、
次の
違いを
覚えておきましょう。
~によって
↓
Aが
違うと、
Bも
違う
~に応じて
↓
Aに
合わせて、
Bを
変える
同じ
名詞の
後に
使える
場合でも、
文が
表している
関係に
注目しましょう。
9.試験ではどう
使われる?
「~によって」「~による」は、
介護福祉士国家試験の
さまざまな
問題で
使われています。
大切なのは、
「~によって」を
見つけたら、
どの
意味で
使われているのかを
考えることです。
前と
後ろの
内容を
見ながら
確認しましょう。
※
過去問について
ここでは、
問題や
選択肢の
正誤ではなく、
「~によって」「~による」が
どのような
意味で
使われているか
を
確認します。
第34回
問題91・
事例
実際の
文章
Fさん(21歳、男性)は、
交通事故による
頸髄損傷で
重度の
四肢麻痺になった。
どう
読む?
交通事故による
頸髄損傷
↓
交通事故が
原因で
起きた
頸髄損傷
原因
第35回
問題56・
事例
実際の
文章
継続した
内服によって
幻覚や
妄想などの
症状は
改善しているが、
どう
読む?
継続して
薬を
飲むことで、
症状が
改善している
方法・
手段
第35回
問題124・
選択肢5
実際の
文章
避難を
援助する
人によってEさんへの
対応を
変える。
どう
読む?
避難を
援助する
人が
違うと、
Eさんへの
対応も
変わる
違い
第36回
問題33・
選択肢2
実際の
文章
訓練によって
回復できる
現象である。
どう
読む?
訓練をすることで、
回復できる
方法・
手段
第37回
問題33・
問題文
実際の
文章
ライチャード(Reichard, S.)による、
引退後の
男性の5つの
適応タイプ
どう
読む?
ライチャードが
示した、
引退後の
男性の
5つの
適応タイプ
行為者
第38回
問題3・
選択肢3
実際の
文章
導入することによって、
利用者の
自立支援や
生活の
質の
向上が
期待される。
どう
読む?
導入することで、
利用者の
自立支援や
生活の
質の
向上が
期待される
方法・
手段
第38回
問題51・
事例
実際の
文章
最近、
認知機能の
低下によって、
トイレ以外の
場所で
排泄するようになった。
どう
読む?
認知機能の
低下が
原因で、
トイレ以外の
場所で
排泄するようになった
原因
過去問を
見ると、
いろいろな
意味で
使われています
原因
→
交通事故による
頸髄損傷
方法・
手段
→
訓練によって
回復する
違い
→
人によって
対応を
変える
行為者
→
ライチャードによる
適応タイプ
試験で
「~によって」「~による」を
見つけたら、
形だけで
意味を
決めないようにしましょう。
前後の
内容を
確認して、
「~が
原因で?」
「~を
使って・~することで?」
「~が
違うと?」
「だれが・どこがした?」
のどれに
当てはまるかを
考えると、
意味を
判断しやすくなります。
10.まとめ
「~によって」は、
原因や
方法、
違い、
行為者などを
表す
文法です。
① まず
覚えておこう
~によって
↓
1つだけではなく、
いくつかの
意味がある
② 「~によって」の4つの
意味
原因
→
Aが
原因で、
Bが
起こる
例:
病気によって、
身体機能が
低下する。
方法・
手段
→
Aを
使って、
または
AすることでBになる
例:
訓練によって、
身体機能の
回復を
目指す。
違い
→
Aが
違うと、
Bも
違う
例:
人によって、
生活習慣は
違います。
行為者
→
Aがその
行動をした
例:
この
制度は、
国によって
作られました。
④ 「~に
応じて」との
違い
~によって
↓
Aが
違うと、
Bも
違う
~に応じて
↓
Aに
合わせて、
Bを
変える
⑤
試験問題を
読むときのポイント
①
「~によって」「~により」「~による」
を
見つける
↓
②
前と
後ろの
内容を
確認する
↓
③ どの
意味かを
考える
・
原因?
・
方法・
手段?
・
違い?
・
行為者?
「~によって」が
出てきたときは、
すぐに1つの
意味に
決めないことが
大切です。
~によって
↓
前後の
文を
確認
↓
原因?
方法?
違い?
行為者?
この
順番で
考えると、
長い
試験問題でも、
「~によって」が
どの
意味で
使われているかを
判断しやすくなります。