どんな問題が出る?
「人間の尊厳と自立」は、毎年2問出題されます。
この科目は、介護福祉職として必要な考え方や、利用者の尊厳や人権についての問題が出題されます。
福祉の考え方や、福祉に影響を与えた人物や本などの正しい組み合わせを選ぶ問題、事例から介護福祉職の倫理観を問う問題もあります。
一般常識で答えられる問題も多く、難易度は低めです。確実に点を取りたい科目です。
「介護の基本」とあわせて、最低1点をとる必要があります。
過去問挑戦
第36回(2024年)
Aさん(76歳,女性,要支援1)は,一人暮らしである。週1回介護予防通所リハビリテーションを利用しながら,近所の友人たちとの麻雀を楽しみに生活している。最近,膝に痛みを感じ,変形性膝関節症(knee osteoarthritis)と診断された。同時期に友人が入院し,楽しみにしていた麻雀ができなくなった。Aさんは徐々に今後の生活に不安を感じるようになった。ある日,「自宅で暮らし続けたいけど,心配なの…」と介護福祉職に話した。
Aさんに対する介護福祉職の対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。
次の記述のうち,介護を必要とする人の自立についての考え方として,最も適切なものを1つ選びなさい。
第35回(2023年)
利用者の生活の質(QOL)を高めるための介護実践に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
Aさん(25歳,男性,障害支援区分3)は,網膜色素変性症(retinitis pigmentosa)で,移動と外出先での排泄時に介助が必要である。同行援護を利用し ながら,自宅で母親と暮らしている。音楽が好きなAさんは合唱サークルに入会していて,月1回の練習に参加している。
合唱コンクールが遠方で行われることになった。同行援護を担当する介護福祉職は,Aさんから,「コンクールに出演したいが,初めての場所に行くことが心配である」と相談を受けた。
介護福祉職のAさんへの対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。
第34回(2022年)
著書『ケアの本質-生きることの意味』の中で,「一人の人格をケアするとは,最も深い意味で,その人が成長すること,自己実現することをたすけることである」と述べた人物として,正しいものを1つ選びなさい。
Aさん(80歳,女性,要介護1)は,筋力や理解力の低下がみられ,訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用している。訪問介護員(ホームヘルパー)がいない時間帯は,同居している長男(53歳,無職)に頼って生活をしている。長男はAさんの年金で生計を立てていて,ほとんど外出しないで家にいる。ある時,Aさんは訪問介護員(ホームヘルパー)に,「長男は暴力がひどくてね。この間も殴られて,とても怖かった。長男には言わないでね。あとで何をされるかわからないから」と話した。訪問介護員(ホームヘルパー)は,Aさんのからだに複数のあざがあることを確認した。
訪問介護員(ホームヘルパー)の対応に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。