個別問題

【第36回試験】問題111(介護過程)

介護過程かいごかてい

つぎ事例じれいんで、問題もんだい111問題もんだい112についてこたえなさい。

事例じれい

Bさん(50さい男性だんせい障害支援区分しょうがいしえんくぶん3)は,49さいのときに脳梗塞のうこうそく(cerebral infarction)を発症はっしょうし,左片麻痺ひだりかたまひ高次脳機能障害こうじのうきのうしょうがい(higher brain dysfunction)と診断しんだんされた。以前いぜん大工だいくで,手先てさき器用きようだったとっている。
現在げんざい就労継続支援しゅうろうけいぞくしえん型事業所がたじぎょうしょかよっている。短期目標たんきもくひょうを,「右手ひだり使つかい,作業さぎょう自分じぶんひとりでおこなえる(3かげつ)」と設定せっていし,製品せいひんはこれる単純作業たんじゅんさぎょうまかされていた。ほかの利用者りようしゃとの人間関係にんげんかんけい良好りょうこうで,左片麻痺ひだりかたまひわせた作業台さぎょうだいで,毎日まいにち作業目標さぎょうもくひょう達成たっせいしていた。生活支援員せいかつしえんいんには,「将来しょうらい手先てさき使つか仕事しごときたい」と希望きぼうはなしていた。
将来しょうらいけて,生活支援員せいかつしえんいんあらたに製品せいひん組立くみた作業さぎょう提案ていあんすると,Bさんもよろこんでれた。初日しょにちに,「ひとりで頑張がんばる」とはじめたが,途中とちゅう何度なんどまり,完成品かんせいひん不備ふびられた。生活支援員せいかつしえんいんこえをかけると,「こんなの,できない」と大声おおごえした。

問題もんだい111

生活支援員せいかつしえんいんこえかけにたいし,Bさんが大声おおごえした理由りゆう解釈かいしゃくする視点してんとして,もっと適切てきせつなもの1つえらびなさい。

1 ほかの利用者りようしゃとの人間関係にんげんかんけい
2 生活支援員せいかつしえんいんはなした将来しょうらい希望きぼう
3 製品せいひんはこれる毎日まいにち作業量さぎょうりょう
4 製品せいひん組立くみた作業さぎょう状況じょうきょう
5 左片麻痺ひだりかたまひわせた作業台さぎょうだい

解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する

解答かいとう解説かいせつ

問題もんだい111

Bさんの行動解釈こうどうかいしゃくする視点してん確認かくにんする問題もんだいです。

こたえは、「」です。

高次脳機能障害こうじのうきのうしょうがいとは、のう損傷そんしょうにより、記憶きおく注意ちゅうい判断力はんだんりょくなどの低下ていかおも原因げんいんとなり、日常生活にちじょうせいかつ社会生活しゃかいせいかつへの適応てきおうむずかしくなる障害しょうがいです。

感情かんじょうのコントロール、コミュニケーション能力のうりょく意欲いよくなどが低下ていかし、感情かんじょう不安定ふあんていになるなど、日常生活にちじょうせいかつ支障ししょうをきたすことがあります。

原因疾患げんいんしっかんは、脳卒中のうそっちょうもっとおおく、脳外傷のうがいしょう脳腫瘍のうしゅよう脳炎のうえんなどです。

1 ほかの利用者りようしゃとの人間関係にんげんかんけい

【×】あやまりです。ほかの利用者りようしゃとの人間関係にんげんかんけい良好りょうこうとの記述きじゅつから、適切てきせつではありません。

2 生活支援員せいかつしえんいんはなした将来しょうらい希望きぼう

【×】あやまりです。大声おおごえした状況じょうきょうからみても、適切てきせつではありません。

3 製品せいひんはこれる毎日まいにち作業量さぎょうりょう

【×】あやまりです。製品せいひんはこれる作業さぎょうをしていたときの大声おおごえではないため、適切てきせつではありません。

4 製品せいひん組立くみた作業さぎょう状況じょうきょう

【○】ただしい選択肢せんたくしです。あたらしい作業さぎょうよろこんで「ひとりで頑張がんばる」とはじめたのにもかかわらず、作業さぎょうまったり、完成品かんせいひん不備ふびられたことにたいする大声おおごえかんがえられます。

5 左片麻痺ひだりかたまひわせた作業台さぎょうだい

【×】あやまりです。左片麻痺ひだりかたまひわせた作業台さぎょうだいで,毎日まいにち作業目標さぎょうもくひょう達成たっせいしていたと記述きじゅつがあるため、適切てきせつではありません。

#高次脳機能障害こうじのうきのうしょうがい #脳梗塞のうこうそく