過去問(年度別)

【第37回試験】医療的ケア(問題59~63)

医療的いりょうてきケア

問題もんだい59

つぎ記述きじゅつのうち,成人せいじんたいする救急蘇生法きゅうきゅうそせいほうでの胸骨圧迫きょうこつあっぱく方法ほうほうとして,もっと適切てきせつなもの1つえらびなさい。

1 呼吸こきゅう確認かくにんできない場合ばあいは,すぐに圧迫あっぱくはじめる。
2 圧迫あっぱくする部位ぶいは,胸骨きょうこつ左側ひだりがわである。
3 実施者じっししゃ両手りょうてかさねて,指先ゆび圧迫あっぱくする。
4 圧迫あっぱくふかさは,むねが10cmしずむようにする。
5 1分間ぷんかんに60かい目安めやす圧迫あっぱくする。

解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する

問題もんだい59(解答かいとう解説かいせつ

救急蘇生法きゅうきゅうそせいほう胸骨圧迫きょうこつあっぱく方法ほうほうかんする問題もんだいです。

こたえは、「」です。

救急蘇生法きゅうきゅうそせいほうとは、心臓しんぞう呼吸こきゅうまったひとたいしておこな応急手当おうきゅうてあてで、胸骨圧迫きょうこつあっぱく人工呼吸じんこうこきゅうなどをおこない、いのちたすけるための方法ほうほうです。

今回こんかいは、心臓しんぞうまったひとむねつよして、血液けつえき全身ぜんしんおく応急手当おうきゅうてあてである、胸骨圧迫きょうこつあっぱくかんする問題もんだいです。

1 呼吸こきゅう確認かくにんできない場合ばあいは,すぐに圧迫あっぱくはじめる。

○】ただしい選択肢せんたくしです。意識いしき呼吸こきゅう確認かくにんし、呼吸こきゅう確認かくにんできない場合ばあいは、すぐに胸骨圧迫きょうこつあっぱく開始かいしします。

2 圧迫あっぱくする部位ぶいは,胸骨きょうこつ左側ひだりがわである。

【×】あやまりです。圧迫あっぱくする部位ぶいは、胸骨下半分きょうこつしたはんぶんです。

3 実施者じっししゃ両手りょうてかさねて,指先ゆび圧迫あっぱくする。

【×】あやまりです。両手りょうてかさねて,根元ねもと圧迫あっぱくします。

4 圧迫あっぱくふかさは,むねが10cmしずむようにする。

【×】あやまりです。圧迫あっぱくふかさは,むねが5cmしず程度ていどです。

5 1分間ぷんかんに60かい目安めやす圧迫あっぱくする。

【×】あやまりです。適切てきせつ回数かいすうは、1分間ぷんかんに100かい~120かいです。

#救急蘇生法きゅうきゅうそせいほう #胸骨圧迫きょうこつあっぱく #心臓しんぞうマッサージ

問題もんだい60

つぎ記述きじゅつのうち,たん喀出かくしゅつする仕組しくみにかんするものとして,ただしいもの1つえらびなさい。

1 呼吸器官こきゅうきかん内部ないぶ乾燥かんそうした状態じょうたいになっている。
2 気管きかん内部ないぶ表面ひょうめんには絨毛じゅうもうがあり,分泌物ぶんぴつぶつ侵入しんにゅうふせいでいる。
3 分泌物ぶんぴつぶつは,咽頭いんとう吸収きゅうしゅうされる。
4 たんは,せき咳払せきばらいによって排出はいしゅつされる。
5 せきは,下垂体かすいたいにある咳中枢せきちゅうすうによっておこる反射運動はんしゃうんどうである。

解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する

問題もんだい60(解答かいとう解説かいせつ

たん仕組しくみみにかんする問題もんだいです。

こたえは、「」です。

たんは、気道きどうにたまった異物いぶつ細菌さいきんそとだすすための分泌物ぶんぴつぶつです。せきをすることで、むねやおなか筋肉きんにくうごき、気道きどう圧力あつりょくたかまり、たんくちからされます。

1 呼吸器官こきゅうきかん内部ないぶ乾燥かんそうした状態じょうたいになっている。

【×】あやまりです。気道きどう内部ないぶは、粘液ねんえきがついているため、適度てきど湿度しつどがある状態じょうたいです。

2 気管きかん内部ないぶ表面ひょうめんには絨毛じゅうもうがあり,分泌物ぶんぴつぶつ侵入しんにゅうふせいでいる。

【×】あやまりです。気管内部きかんないぶには、繊毛せんもうがあり、気管きかんに入ってきた異物いぶつ粘液ねんえきとともに体外たいがいはこ役割やくわりになっています。

3 分泌物ぶんぴつぶつは,咽頭いんとう吸収きゅうしゅうされる。

【×】あやまりです。分泌物ぶんぴつぶつは、せきをすることで排出はいしゅつされます。

4 たんは,せき咳払せきばらいによって排出はいしゅつされる。

○】ただしい選択肢せんたくしです。

5 せきは,下垂体かすいたいにある咳中枢せきちゅうすうによっておこる反射運動はんしゃうんどうである。

【×】あやまりです。咳中枢せきちゅうすうは、脳幹のうかん延髄えんずいにあります。

#たん

問題もんだい61

つぎ記述きじゅつのうち,介護福祉士かいごふくししおこな口腔内こうくうない喀痰吸引かくたんきゅういん方法ほうほうとして,もっと適切てきせつなもの1つえらびなさい。

1 吸引圧きゅういんあつは,利用者りようしゃ体調たいちょうによって介護福祉士かいごふくししめる。
2 吸引圧きゅういんあつをかけた状態じょうたいで,吸引きゅういんチューブを挿入そうにゅうする。
3 口蓋垂こうがいすいまで吸引きゅういんチューブを挿入そうにゅうする。
4 吸引きゅういんチューブを回転かいてんさせながらたん吸引きゅういんする。
5 吸引後きゅういんご洗浄水せんじょうすい吸引きゅういんし,清浄綿せいじょうめんでチューブをく。

解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する

問題もんだい61(解答かいとう解説かいせつ

口腔内こうくうない喀痰吸引かくたんきゅういん方法ほうほうかんする問題もんだいです。

こたえは、「」です。

1 吸引圧きゅういんあつは,利用者りようしゃ体調たいちょうによって介護福祉士かいごふくししめる。

【×】あやまりです。喀痰吸引かくたんきゅういん医師いし指示しじもとづいておこなわれる医療行為いりょうこういです。吸引圧きゅういんあつ医師いし指示しじしたがいます。

2 吸引圧きゅういんあつをかけた状態じょうたいで,吸引きゅういんチューブを挿入そうにゅうする。

【×】あやまりです。吸引圧きゅういんあつは、吸引きゅういんチューブを挿入後そうにゅうごにかけます。

3 口蓋垂こうがいすいまで吸引きゅういんチューブを挿入そうにゅうする。

【×】あやまりです。口蓋垂こうがいすいは、のどのおく部分ぶぶんです。吸引きゅういんチューブの挿入そうにゅうは、咽頭いんとうより手前てまえまでです。

4 吸引きゅういんチューブを回転かいてんさせながらたん吸引きゅういんする。

○】ただしい選択肢せんたくしです。吸引きゅういんチューブを回転かいてんさせることで、痰がからみやすくなります。

5 吸引後きゅういんご洗浄水せんじょうすい吸引きゅういんし,清浄綿せいじょうめんでチューブをく。

【×】あやまりです。吸引後きゅういんごは、内部ないぶ洗浄水せんじょうすいあらながし、外側そとがわはアルコール綿めんきます。

#喀痰吸引かくたんきゅういん

問題もんだい62

つぎ記述きじゅつのうち,消化器症状しょうかきしょうじょう説明せつめいとして,ただしいもの1つえらびなさい。

1 腹部膨満感ふくぶぼうまんかんは,腹部ふくぶ感覚かんかくのことである。
2 しゃっくり(吃逆きつぎゃく)は,胸膜きょうまく刺激しげきこる現象げんしょうである。
3 むねやけは,飲食物いんしょくぶつによる食道しょくどう熱傷ねっしょうのことである。
4 げっぷ(噯気あいき)は,咽頭いんとうにたまった空気くうき排出はいしゅつされることである。
5 嘔気おうきは,ちょう内容物ないようぶつが,食道しょくどう逆流ぎゃくりゅうして口外こうがいされることである。

解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する

問題もんだい62(解答かいとう解説かいせつ

消化器症状しょうかきしょうじょうかんする問題もんだいです。

こたえは、「1」です。

1 腹部膨満感ふくぶぼうまんかんは,腹部ふくぶ感覚かんかくのことである。

○】ただしい選択肢せんたくしです。ガスや便べんがたまるなどが原因げんいんです。

2 しゃっくり(吃逆きつぎゃく)は,胸膜きょうまく刺激しげきこる現象げんしょうである。

【×】あやまりです。しゃっくりは、胸膜きょうまくではなく横隔膜おうかくまくやその周辺しゅうへん神経しんけい刺激しげきによってこる現象げんしょうです。

3 むねやけは,飲食物いんしょくぶつによる食道しょくどう熱傷ねっしょうのことである。

【×】あやまりです。むねやけは胃酸いさんなどの内容物ないようぶつ食道しょくどう逆流ぎゃくりゅうすることによる刺激しげきのことです。

4 げっぷ(噯気あいき)は,咽頭いんとうにたまった空気くうき排出はいしゅつされることである。

【×】あやまりです。げっぷはにたまった空気くうき食道しょくどうとおってくちから排出はいしゅつされることです。

5 嘔気おうきは,ちょう内容物ないようぶつが,食道しょくどう逆流ぎゃくりゅうして口外こうがいされることである。

【×】あやまりです。嘔気おうき実際じっさいくことではなく、きそうなかんじがする状態じょうたいのことです。

#消化器しょうかき

問題もんだい63

Aさん(80さい女性じょせい)は,脳梗塞こうこうそく(cerebral infarction)の後遺症こういしょう左片麻痺ひだりかたまひがあり,介護老人保健施設かいごろうじんほけんしせつ入所にゅうしょして在宅復帰ざいたくふっきけた訓練くんれんをしている。嚥下障害えんげしょうがいもあるため,経鼻経管栄養けいびけいかんえいようによる栄養摂取えいようせっしゅをしているが,経口摂取けいこうせっしゅできないことでイライラしてチューブを抜去ばっきょしたことがある。医師いしからは一時的いちじてき治療ちりょうであると説明せつめいけて同意どういしていた。
経管栄養中けいかんえいようちゅう介護福祉士かいごふくしし訪室ほうしつすると,チューブをさわりながら,「自分じぶんくちからべたいから,このチューブをいてほしい。くない」とうったえがあった。看護師かんごし連絡れんらくし,チューブがけていないことを確認かくにんしてもらった。
このときのAさんへの介護福祉士かいごふくしし対応たいおうとして,もっと適切てきせつなもの1つえらびなさい。

1 チューブをかないようにAさんの右手みぎて固定こていする。
2 経管栄養けいかんえいようはやわるように滴下速度てきかそくど調節ちょうせつする。
3 医師いし看護師かんごしにAさんのおもいをつたえる。
4 Aさんにろうの造設ぞうせつ提案ていあんする。
5 Aさんに経口摂取けいかんせっしゅ提案ていあんする。

解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する

問題もんだい63(解答かいとう解説かいせつ

うったえがある利用者りようしゃへの介護福祉職かいごふくししょく対応たいおうかんする問題もんだいです。

こたえは、「」です。

1 チューブをかないようにAさんの右手みぎて固定こていする。

【×】あやまりです。身体しんたい固定こていすると、Aさんはさらにイライラすることにつながる可能性かのうせいがあるため、適切てきせつ対応たいおうとはいえません。

2 経管栄養けいかんえいようはやわるように滴下速度てきかそくど調節ちょうせつする。

【×】あやまりです。経管栄養けいかんえいよう医師いし指示しじもとづいておこなわれる医療行為いりょうこういです。滴下速度てきかそくど医師いし指示しじしたがいます。

3 医師いし看護師かんごしにAさんのおもいをつたえる。

○】ただしい選択肢せんたくしです。Aさんはくちからべたいことなどをつようったえているため、Aさんの気持きもちをまずは代弁だいべんして、医師いし看護師かんごしつたえることがもっと適切てきせつ対応たいおうといえます。

4 Aさんにろうの造設ぞうせつ提案ていあんする。

【×】あやまりです。ろうの造設ぞうせつは、Aさんと医師いしあいだ検討けんとうされるもので、介護福祉職かいごふくししょく提案ていあんするものではありません。

5 Aさんに経口摂取けいかんせっしゅ提案ていあんする。

【×】あやまりです。経管栄養けいかんえいよう医師いし指示しじもとづいておこなわれる医療行為いりょうこういです。医師いし嚥下状態等えんげじょうたいとう確認かくにん提案ていあんするものです。

#経管栄養けいかんえいよう

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