介護過程
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次の事例を読んで、問題110、問題111について答えなさい。
[事例]
Aさん(78歳,女性,要介護1)は,軽度の認知症(dementia)があり,通所介護(デイサービス)を利用しながら一人暮らしをしている。一人娘が近くに住んでいる。最近,近所の人から娘に,「決められた日以外にごみを出しているので,そっと片付けているの」と連絡があった。
翌日,娘がAさんの自宅に行くと,部屋の中に弁当の空の容器がそのまま残されていた。心配した娘が同居を勧めたが,Aさんは,「これからもこの家からデイサービスに通いたい」と強い口調で言った。話し合いの結果,娘が夕方に様子を見に行くことになった。
Aさんは,通所介護(デイサービス)を休むことなく利用していたが,ある日の迎えのとき,担当の介護福祉職に,「今日は行きたくない」と言って利用を拒否した。娘が理由を聞くと,「クイズの時間になると利用者のBさんに,あなたの答えはいつも間違えていると何度も注意される。情けない・・・」と話した。娘はAさんの様子を介護福祉職に伝えた。
問題111
Aさんの娘から連絡を受けた通所介護(デイサービス)では,介護過程の再アセスメントをすることになった。
次のうち,Aさんの再アセスメントで重視すべき情報として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 通所介護(デイサービス)を利用しない日の過ごし方
2 通所介護(デイサービス)での様子
3 通所介護(デイサービス)の利用継続に関する娘の意見
4 通所介護(デイサービス)の迎えを担当した介護福祉職の印象
5 通所介護(デイサービス)以外のサービスを利用することへの意向
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
解答と解説
問題111
介護過程の再アセスメントで、利用者の気持ちや生活の変化を理解するために、どの情報を重視するかを問う問題です。
答えは、「2」です。
一度立てた介護計画を実施している途中で、利用者の状態が変わったり、「サービスに行きたくない」などの問題が起きたときに、「なぜその問題が起きているのか」原因をもう一度調べ直すことです。
再アセスメントでは、利用者に変化が起きた理由を確認します。
もともと、Aさんはデイサービスを休むことなく利用していました。
変化の記載がある部分は次の文章です。
この原因については、Aさんの娘が確認すると、Aさんは次のように答えています。
再アセスメントでは、この変化を重要視して今後について考えていきます。
1 通所介護(デイサービス)を利用しない日の過ごし方
【×】誤りです。今回の拒否の原因はデイサービスでの出来事です。利用しない日の過ごし方は、今回の再アセスメントで重要視する事項ではありません。
2 通所介護(デイサービス)での様子
【○】正しい選択肢です。拒否の理由を、Aさんは娘さんに「クイズの時間になると利用者のBさんに,あなたの答えはいつも間違えていると何度も注意される。情けない・・・」と話しています。今回の変化の原因を確認するために重要な情報を表した文章です。
3 通所介護(デイサービス)の利用継続に関する娘の意見
【×】誤りです。娘の意見を聞くことも必要な場合もありますが、介護過程では、まず利用者本人の気持ちや生活の様子を大切にします。今回の再アセスメントで重要視する事項ではありません。
4 通所介護(デイサービス)の迎えを担当した介護福祉職の印象
【×】誤りです。印象とは、その人を見たり話したりしたときに感じたことです。再アセスメントで重要視するのは、介護福祉職個人の印象ではなく、Aさんの言葉や客観的な事実です。
5 通所介護(デイサービス)以外のサービスを利用することへの意向
【×】誤りです。Aさんは、これまで「この家からデイサービスに通いたい」と話しています。再アセスメントで重視するのは、今回なぜAさんが拒否をしたのかという原因です。他のサービス利用を検討することは、今回の原因を分析した後の段階です。