解答と解説
高齢者虐待に関する問題です。
答えは、「1」です。
1 長男の虐待を疑い,上司に報告し,市町村に通報する。
【○】高齢者虐待防止法では、養護者(家族など)による虐待を発見した人は、高齢者の生命または身体に重大な危険が生じている場合は、速やかに市町村に通報しなければならないと定めています。
また、高齢者虐待の通報をしても、守秘義務違反にはなりません。
2 長男の仕事が見つかるようにハローワークを紹介する。
【×】もし、虐待をする理由が長男が働いていないのことであったとしても、まずはAさんに対する長男の虐待について対応する必要があります。
3 Aさんの気持ちを大切にして何もしない。
【×】Aさんは「長男には言わないでね」と言っていますが、「とても怖かった」とも言っています。複数のあざを確認していることからも、身体に重大な危険性があると判断できるため、何もしないということは通報義務に違反していることになります。
4 すぐに長男を別室に呼び,事実を確認する。
【×】長男への確認は、Aさんの言葉からも、虐待を悪化させる可能性があります。まずは、Aさんを虐待から守ることを優先にして考えることが大切です。
5 長男の暴力に気づいたかを近所の人に確認する。
【×】虐待については、訪問介護員(ホームヘルパー)があざを確認しています。また、Aさん本人からも「長男の暴力がひどい」という言葉を聞いています。
そのため、これ以上の確認は通報後の調査に任せるべきで、まずは通報することが必要です。
#高齢者虐待防止法