こころとからだのしくみ
問題30
死が近づいているときの身体の変化として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 瞳孔の縮小
2 筋肉の硬直
3 発汗
4 結膜の充血
5 喘鳴
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
解答と解説
問題30(解説)
終末期の身体機能の変化に関する問題です。
答えは、「5」です。
介護福祉職が利用者の死に立ち会う機会が増えていることから、「終末期の介護」に関する問題は過去5年、必ず複数問出題されています。
経験できる人も少ないと思いますし、宗教や国の違いなどが出やすいところです。
日本での終末期ケアについて、テキストで基本的なところは勉強しましょう。
終末期の方の変化は、人によって様々です。特に高齢者の場合は、必ずこの症状が出るということではありませんが、変化しやすいところをおさえておきましょう。
終末期ケアは他職種と情報を共有し、連携をとる場面が多くなります。
介護福祉職は、利用者の一番近くにいる専門職ですので、利用者の変化を素早く他職種に伝えられるようにすることが大切です。
終末期の身体機能の変化
呼吸
呼吸の間隔が不規則で深さも乱れてきます。亡くなる直前は、「チェーンストークス呼吸」「肩呼吸」「下顎呼吸」が見られます。
また、喉の奥からコロコロ、ゴロゴロといった音が聞かれるようになります。これを「死前喘鳴」と言います。
体温
体温は低下し、四肢冷感が見られます。
血圧
体内を一定に保つ力が低下し、血圧が大きく変化をします。血圧は低下し、徐々に測定できなくなります。
酸素欠乏
呼吸が不安定になることから、血液中の酸素が不足し、口唇や手足の指、爪などでチアノーゼが見られるようになります。
尿量の低下
内臓の機能が低下し、尿量が減少します。
その他
終末期は栄養状態や身体機能の低下、臥床して過ごす時間が多くなるので、褥瘡ができやすくなります。
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