総合問題4
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次の事例を読んで、問題123から問題125について答えなさい。
[事例]
Aさん(50歳,男性,障害支援区分4)は, 1年前の交通事故の後遺症で,右片麻痺,高次脳機能障害(higher brain dysfunction),失語症(aphasia)となった。現在は障害者支援施設で生活している。日中は,車いすに座って過ごしているが,すぐに右肩が下がり上半身は右へ傾いた姿勢になる。ある日,B介護福祉職がAさんに姿勢の傾きを直す方法を伝えようとすると,Aさんは大声でどなり,物を投げた。B介護福祉職は,以前からAさんとのコミュニケーションに悩んでいたため,C介護主任に相談することにした。C介護主任の問いかけに答えるなかで,B介護福祉職は自分自身の言動を振り返ることができ,Aさんに伝わらない焦りと,子どもに言い聞かせるような口調が,Aさんの感情を害していたことに気づいた。その後,コミュニケーション方法を工夫し,Aさんに姿勢の傾きを直す方法を説明し,同意を得ることができた。
毎週,Aさんは妻との面会を楽しみにしている。しかし,妻はAさんの将来に不安を感じて,B介護福祉職に,「夫の障害について,情報交換や勉強がしたい。そのようなところがあれば紹介してほしい」と相談した。
問題124
B介護福祉職は,Aさんが車いすで良肢位を保つことができるように,クッションを使用することにした。まず,B介護福祉職はAさんの上半身を起こし深く座り直してもらった。
次のうち,B介護福祉職がクッションを挿入する位置として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 背中とバックサポートの間
2 左大腿部と座面の間
3 両下腿とレッグサポートの間
4 右大腿部と左大腿部の間
5 右上肢と右アームサポートの間
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
解答と解説
問題124
右片麻痺のある人が、車いすで安定した姿勢を保つためのクッションの使い方に関する問題です。
答えは、「5」です。
良肢位とは、体に無理な力がかからず、関節や筋肉への負担が少ない姿勢です。
この問題では、Aさんの「どちら側に麻痺があるか」と「どのように姿勢が崩れているか」に注目します。
Aさんの問題は、右片麻痺があること、右肩が下がり、上半身が右へ傾くことです。
1 背中とバックサポートの間
【×】誤りです。バックサポートとは、車いすに座ったときに背中を支える部分です。「背もたれ」ともいいます。Aさんの問題は「右側に傾くこと」であるため、背中の後ろにクッションを入れても右側への傾きや右肩の下がりを防ぐことはできません。
2 左大腿部と座面の間
【×】誤りです。大腿部とは、足のつけ根から膝までの部分です。一般に「太もも」といいます。健側である左側の太ももの下にクッションを入れると、左側が高くなり、体はさらに右側へ倒れやすくなってしまうため不適切です。
3 両下腿とレッグサポートの間
【×】誤りです。下腿とは、膝から足首までの部分です。レッグサポートとは、車いすで足を支える部分です。ふくらはぎ部分にクッションを入れても、下がってしまう右肩や傾く上半身を直接支えることはできないため不適切です。
4 右大腿部と左大腿部の間
【×】誤りです。左右の太ももの間にクッションを挟んでも、上半身や右肩の傾きを支える効果はないため不適切です。
5 右上肢と右アームサポートの間
【○】正しい選択肢です。アームサポートとは、車いすに座ったときに腕を乗せて支える部分です。麻痺のある右上肢と右アームサポートの間にクッションを入れ、右腕を下からしっかり支えることで、右肩の下がりと上半身の右への傾きを防ぎ、良肢位を保つことができます。
♯高次脳機能障害 ♯座位姿勢