解答と解説
問題97
高次脳機能障害の特徴と、その人に合った支援方法に関する問題です。
答えは、「4」です。
高次脳機能障害とは、事故や病気で脳が傷つき、記憶、注意、計画、感情や行動のコントロールなどが難しくなる障害です。
また、手足の麻痺など見た目の障害が目立たないことが多いため、周囲に理解されにくい障害です。
高次脳機能障害の特性を理解し、本人の感情の混乱を防ぐ対応や、メモの活用・手順の整理など障害に合わせた適切な支援が大切です。
高次脳機能障害にみられる
特徴
記憶障害
予定などを
忘れたり、
新しい
出来事を
覚えていられなくなる。
注意障害
注意が
続かなかったり、
同時に
2つ
以上のことをすると
混乱してしまう。
遂行
(実行)
機能障害
決まった
方法にこだわり、
状況に
応じた
判断ができないこと。
また、
日常生活において、
計画して
実行することができない。
社会的行動障害
感情を
コントロールするのが
難しく、
感情を
爆発させたり、
依存、
退行、
抑うつなどの
行動がみられる。
1 記憶障害によって同じことを何度も質問するが,一度だけ質問に答える。
【×】誤りです。記憶障害がある人は、答えを聞いたこと自体を忘れて、同じことを何度も質問することがあります。そのため、「一度だけ質問に答える」という対応は適切ではありません。
2 注意障害によって作業のミスが多いため,その度ごとに強く注意する。
【×】誤りです。注意障害によるミスは、本人が気をつけていないから起こるとは限りません。「その度ごとに強く注意する」という対応は適切ではありません。
3 遂行機能障害によって指示されないと作業ができないため,自分の判断でやるように促す。
【×】誤りです。遂行機能障害がある人に、「自分で考えてやってください」と伝えるだけでは、かえって困ってしまうことがあります。「自分の判断でやるように促す」という対応は適切ではありません。
4 社会的行動障害によってすぐに怒りだすことがあるため,感情が落ち着くように場面や話題を変える。
【○】正しい選択肢です。高次脳機能障害では、感情を抑えることが難しくなり、急に怒ることがあります。そのときに強く注意したり、言い争ったりすると、さらに興奮することがあります。そのため、場面を変えるなどして、落ち着けるように支援することが最も適切です。
5 病識低下によってできないことを認めないため,できないことを指摘する。
【×】誤りです。病識低下とは、自分に障害や病気があることや、自分ができなくなったことに気づきにくい状態です。「できないことを指摘する」という対応は適切ではありません。