介護過程
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次の事例を読んで、問題112、問題113について答えなさい。
[事例]
Bさん(42歳,女性,障害支援区分3)は,知的障害があり,母親と二人暮らしである。日中は生活介護事業所に通っている。日常生活動作の一部に見守りが必要である。個別支援計画の短期目標を,「見守りのもと,トイレで排泄ができる」としている。
しかし,最近,排泄のときに下着やズボンを汚してしまい,それをほかの利用者にからかわれ,しばらく一人でいる様子があったと生活支援員から申し送りがあった。
ある日,事業所長が話しかけると,Bさんは,「トイレで失敗したら恥ずかしい」と元気なく話した。母親からも電話で,「これからは紙おむつを使うように勧めているのだけど,使いたくないとBは話している」とサービス管理責任者に連絡があった。
問題112
次のうち,Bさんがしばらく一人でいた様子を理解するために必要な情報として,最も優先すべきものを1つ選びなさい。
1 サービス管理責任者との関係
2 生活支援員との関係
3 事業所長との関係
4 ほかの利用者との関係
5 母親との関係
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
解答と解説
問題112
利用者の様子を理解するためにどこから優先的に情報を得ていくのかを確認する問題です。
答えは、「4」です。
この問題は、Bさんが「トイレの失敗をからかわれたあと、一人で過ごしていた理由」を理解するために、どの人間関係に注目すべきかを問う問題です。
Bさんの気持ちや行動の背景を考えるためには、誰との関係が影響しているかを読み取ることが重要です。
1 サービス管理責任者との関係
【×】誤りです。サービス管理責任者との関係は、支援計画を立てる際には重要ですが、今回のBさんの一人でいる様子とは直接関係しません。
2 生活支援員との関係
【×】誤りです。今回の事例では生活支援員が原因で一人になったわけでないため、優先度は高くありません。
3 事業所長との関係
【×】誤りです。事業所長はBさんと話していますが、Bさんが一人でいた理由の原因ではありません。
4 ほかの利用者との関係
【○】正しい選択肢です。Bさんは「排泄の失敗」をほかの利用者にからかわれたことがきっかけで「恥ずかしい」という気持ちが強くなり、一人で過ごしていたと考えられます。したがって、まずはほかの利用者との関係を把握することが最優先です。
5 母親との関係
【×】誤りです。母親との関係も大切ですが、今回の一人でいる様子とは直接つながりません。