ここでは、介護福祉士国家試験の出題範囲について説明をします。
出題基準は、試験委員が試験問題をつくるための基準です。
どんなところが出題されるかを事前に確認しておくと、効率よく勉強できるよ。
試験を実施する「公益財団法人社会福祉振興・試験センター」のホームページにありますので、確認してみましょう。
介護福祉士国家試験出題基準
介護福祉士国家試験の出題基準は以下のとおりです。
筆記試験
領域 | 科目名 | 出題予定数 | 科目群 | |
人間と社会 | 1 | 人間の尊厳と自立 | 2 | ① |
2 | 人間関係とコミュニケーション | 4 | ② | |
3 | 社会の理解 | 12 | ③ | |
こころとからだのしくみ | 4 | こころとからだのしくみ | 12 | ⑥ |
5 | 発達と老化の理解 | 8 | ⑦ | |
6 | 認知症の理解 | 10 | ⑧ | |
7 | 障害の理解 | 10 | ⑨ | |
医療的ケア | 8 | 医療的ケア | 5 | ⑩ |
介護 | 9 | 介護の基本 | 10 | ① |
10 | コミュニケーション技術 | 6 | ② | |
11 | 生活支援技術 | 26 | ④ | |
12 | 介護過程 | 8 | ⑤ | |
共通 | 13 | 総合問題 | 12 | ⑪ |
合計 | 125 | ※ |
※11の科目群すべてに得点が必要です。(下で説明します)
※出題数は、出題予定数です。
出題形式等
筆記試験の出題形式は、五肢択一を基本とする多肢選択形式で、問題に図表等が使用されることがあります。
出題数は、125問で、総試験時間数は220分です。
受験の申込みのときに、申請すると、すべての漢字にふりがなが付いた問題用紙で、試験時間が1.5倍(330分)になります。
総合問題
4領域(人間と社会、介護、こころとからだのしくみ、医療的ケア)の知識及び技術を横断的に問う問題が事例形式で出題されます。
実技試験
- 介護の原則
- 健康状況の把握
- 環境整備
- 身体介護
実技試験の課題は、試験当日の会場で示されます。シミュレーションの時間は10分程度あるそうですが、テキスト等を見ることはできません。
介護福祉士国家試験合格基準
次に、合格基準を見ていきましょう。
ここは、重要だね!
筆記試験
筆記試験の合格には2つの条件があり、その両方を満たす必要があります。
- 問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度(難しさ)で補正した点数以上の得点。
- 上の表で示した試験科目11科目群すべてにおいて得点。
筆記試験は、1問1点の125点満点です。
11科目のうち、1科目でも0点があれば不合格になってしまうので、注意しましょう。
実技試験
課題の総得点の60%程度を基準として、課題の難易度(難しさ)で補正した点数以上の得点。
合格基準にはバラつきがあります
筆記試験の合格基準は60%程度となっていることから、125点満点の60%=75点程度が合格基準になります。
実際、過去5年間の合格ラインをまとめました。
試験年度 | 合格基準(得点率) |
第31回(平成30年度) | 72点(58%) |
第32回(令和元年度) | 77点(62%) |
第33回(令和2年度) | 75点(60%) |
第34回(令和3年度) | 78点(63%) |
第35回(令和4年度) | 75点(60%) |
その年の難易度(難しさ)で合格ラインが上下するので、目標を少しだけ高めの65%程度に設定して勉強をしましょうね。