介護過程
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次の事例を読んで、問題112、問題113について答えなさい。
[事例]
Aさん(50歳,男性,障害支援区分3)は,中度の知的障害がある。身体機能に問題はないが,遂行機能に障害がある。短い言葉での意思表示はできる。両親は亡くなっている。姉が近くに住んでいるが,同居は難しく,共同生活援助(グループホーム)へ入居した。入居時に短期目標を「生活のリズムを整える」と設定し,順調に進んでいた。日中は就労継続支援B型事業所に通っている。
共同生活援助(グループホーム)の生活に慣れてきた頃,Aさんは日中活動を休むようになった。心配した生活支援員が居室を訪ねると,Aさんが,「昨日も,遊びに来た隣室の友人が,散らかっている部屋を見て笑った。前はきれいにできていたのに」と自信をなくしている様子であった。
生活支援員がAさんの居室を確認すると,趣味で集めているアニメグッズや衣服が増えていて,きれいにしていた自室内に散乱していた。
問題113
後日,カンファレンスが開かれ,短期目標についての見直しが検討された。
次の記述のうち,見直された短期目標として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 趣味を変更する。
2 現在の自室の状態を維持する。
3 衣服を部屋の隅に寄せる。
4 日中活動の事業所を変更する。
5 自室を整理整頓する。
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
解答と解説
問題113
介護過程において、利用者の状態の変化に合わせて、短期目標をどのように見直すかに関する問題です。
答えは、「5」です。
短期目標は、長期目標の達成につながるように設定するもので、長期目標に設定された生活課題を解決するために細かく具体的に設定した目標です。
短期目標は、利用者の今の生活課題に合わせて見直します。
1 趣味を変更する。
【×】誤りです。Aさんは、アニメグッズを集めることを趣味にしています。物が増えたことは部屋が散らかった原因の一つですが、趣味そのものが問題ではありません。本人が好きなことをやめさせることは課題の見直しにはなりません。
2 現在の自室の状態を維持する。
【×】誤りです。維持するとは、今の状態をそのまま続けることです。Aさんが「前はきれいにできていたのに」と自信をなくしていることから、そのままの状態を維持することは生活課題の解決にはなりません。
3 衣服を部屋の隅に寄せる。
【×】誤りです。部屋を整理する方法の一つに見えますが、衣服を部屋の隅に移動するだけでは、整理整頓したことにはなりません。Aさんが自分で整理しやすい方法を考えることが必要です。
4 日中活動の事業所を変更する。
【×】誤りです。Aさんが日中活動を休んでいる原因が、事業所の問題であることの記述はありません。
5 自室を整理整頓する。
【○】正しい選択肢です。Aさんは、以前は自分の部屋をきれいにできていました。しかし、物が増えて部屋が散らかるようになり、友人に見られたことで自信をなくしています。この事実を生活課題とし、自室の整理整頓を新たな短期目標に設定し、日中活動への復帰につなげていきます。
♯短期目標 ♯知的障害 ♯遂行機能