人間関係とコミュニケーション
問題3
人間関係と心理に関する次の記述のうち,適切なものを1つ選びなさい。
1 自己愛とは,自分という存在を,他人と区別して意識することである。
2 自己同一性の確立とは,自分とは何かという認識をもつことである。
3 自我とは,日常行動に影響を与える,表面化していない意識のことである。
4 自己覚知とは,コミュニケーションにおいて自分について話すことである。
5 自己中心性とは,自分の意思で自分の行動をコントロールすることである。
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
問題3(解答と解説)
人間関係と心理に関する用語の問題です。
答えは、「2」です。
1 自己愛とは,自分という存在を,他人と区別して意識することである。
【×】誤りです。自己愛とは、自分を大切に思い、肯定的に受け入れる気持ちのことです。
2 自己同一性の確立とは,自分とは何かという認識をもつことである。
【○】正しい選択肢です。自己同一性とは、アイデンティティとも呼ばれます。自分はこういう人だと認識し、他者や社会から認められているという感覚を持つことです。エリクソンの発達段階説と関連がある用語です。
3 自我とは,日常行動に影響を与える,表面化していない意識のことである。
【×】誤りです。自我とは、自分の存在を意識し、考えや感情をコントロールする心のはたらきです。表面化していない意識ではありません。
4 自己覚知とは,コミュニケーションにおいて自分について話すことである。
【×】誤りです。自己覚知とは、自分自身の感情や行動、考え方の特徴を理解することです。選択肢の文章は、「自己開示」に関する説明です。
5 自己中心性とは,自分の意思で自分の行動をコントロールすることである。
【×】誤りです。自己中心性とは、自分の考えや立場を中心に物事を判断し、他人の視点を考えにくい傾向のことです。
#自己覚知 #自己同一性 #自己中心性 #自己開示
問題4
Aさん(80歳,男性)は,有料老人ホームに入所することになった。一人暮らしが長かったAさんは,入所当日,担当の介護福祉職と話すことに戸惑っている様子で,なかなか自分のことを話そうとはしなかった。介護福祉職は,一方的な働きかけにならないように,Aさんとコミュニケーションをとるとき,あいづちを打ちながらAさんの発話を引き出すように心がけた。
このときの,介護福祉職の対応の意図に当てはまるものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 互いの自己開示
2 コミュニケーション能力の評価
3 感覚機能の低下への配慮
4 認知機能の改善
5 双方向のやり取り
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
問題4(解答と解説)
介護福祉職の対応の意図を確認する問題です。
答えは、「 5 」です。
確認するのは、次の部分です。
一方的な働きかけにならないように,Aさんとコミュニケーションをとるとき,あいづちを打ちながらAさんの発話を引き出すように心がけた
この対応について、見ていきましょう。
1 互いの自己開示
【×】誤りです。自己開示とは、自分のことをオープンにすることです。今回は、Aさんの発話を引き出すことが目的なので、「互い」ではありません。
2 コミュニケーション能力の評価
【×】誤りです。Aさんの発話を引き出すことが目的で、コミュニケーション能力を評価するものではありません。
3 感覚機能の低下への配慮
【×】誤りです。事例文に感覚機能の低下を読み取れる記述はありません。
4 認知機能の改善
【×】誤りです。事例文に認知機能に関することを読み取れる記述はありません。
5 双方向のやり取り
【○】正しい選択肢です。一方的な働きかけにならないようにとの記述から、双方向のやり取りを意図したものと考えらえます。
問題5
次の記述のうち,介護福祉職のキャリアパスに関するものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 介護計画を作成するときのポイントを明確にする。
2 介護福祉職の業務マニュアルを具体化する。
3 利用サービスに応じて求められる関係書類を検討する。
4 介護施設に必要な設備基準について確認する。
5 介護福祉職として必要な能力や経験を明確にする。
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
問題5(解答と解説)
介護福祉職のキャリアパスに関する問題です。
答えは、「 5 」です。
介護福祉職のキャリアパスとは、介護福祉職がキャリアを積み上げるために必要な道筋のことです。
単に、資格取得だけでなく、経験を積むこともキャリアパスに含まれます。
1 介護計画を作成するときのポイントを明確にする。
【×】誤りです。介護業務そのものに関するもので、キャリアパスに関するものではありません。
2 介護福祉職の業務マニュアルを具体化する。
【×】誤りです。組織運営に関するもので、キャリアパスに関するものではありません。
3 利用サービスに応じて求められる関係書類を検討する。
【×】誤りです。組織運営やサービス提供手続きに関するもので、キャリアパスに関するものではありません。
4 介護施設に必要な設備基準について確認する。
【×】誤りです。施設運営に関するもので、キャリアパスに関するものではありません。
5 介護福祉職として必要な能力や経験を明確にする。
問題6
B介護老人福祉施設に,学校を卒業したばかりの元気なC介護福祉職が加わった。2 か月後,ユニットリーダーが,「最近,C介護福祉職に笑顔が少ない。いつもとちがう様子だ」と,フォロワーであるD介護福祉職に話した。D介護福祉職はチームの一員として何ができるのかを考えた。
D介護福祉職が最初に行うフォロワーシップとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 C介護福祉職に対して,元気を出すように励ます。
2 ユニットリーダーが気になっていることを詳しく聞く。
3 C介護福祉職の状況をユニット内のほかのメンバーと速やかに共有する。
4 施設長に対して,何か指示を出すようにお願いする。
5 C介護福祉職に対して,介助方法について教える。
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
問題6(解答と解説)
新人職員へのフォロー(育成方法)に関する問題です。
答えは、「2」です。
介護人材不足から、人材育成がとても重要になっています。
育成方法に関する問題も出題されるようになってきましたので、しっかり勉強しましょう。
1 C介護福祉職に対して,元気を出すように励ます。
【×】誤りです。励ますだけでは、C介護福祉職の変化を理解することにはなりません。
2 ユニットリーダーが気になっていることを詳しく聞く。
【○】正しい選択肢です。「いつもとちがう様子だ」と変化に気づけているため、まずは「詳しく聞く」とことが適切です。
3 C介護福祉職の状況をユニット内のほかのメンバーと速やかに共有する。
【×】誤りです。ほかのメンバーとの速やかな共有も大切ですが、C介護福祉職の変化の理由がわかっていないため、まずはそちらを優先させます。
4 施設長に対して,何か指示を出すようにお願いする。
【×】誤りです。施設長の指示を求めることも重要ですが、C介護福祉職の変化の理由がわかっていないため、まずはそちらを優先させます。
5 C介護福祉職に対して,介助方法について教える。
【×】誤りです。C介護福祉職の変化は「笑顔が少ない」「様子が違う」といったものであるため、優先的なフォローとして介護技術を教えることが適切とは考えにくいです。
科目別過去問|2.人間関係とコミュニケーション
どんな問題もんだいが出でる?
コミュニケーションの基本的きほんてきな考かんがえ方かたや、人間関係にんげんかんけいを築きずくための...