解答と解説
問題94
尿路感染症の予防に関する問題です。
答えは、「4」です。
尿路感染症とは、腎臓から、尿管、膀胱、尿道口までの尿路に菌が感染して炎症を起こす感染症です。尿道口から菌が入り、少しずつ感染が広がっていきます。
「腎盂腎炎」や「膀胱炎」などがあります。
尿道口からの長さが短いと、感染の広がりも早くなるため、女性のほうが起こりやすい感染症です。
次に、今回の事例でおさえるポイントを確認しましょう。
- 女性
- 尿意はある
- 介護負担軽減のため、終日おむつを使用
- 夫の体調不良を理由に、介護施設へ入所
1 尿の性状を観察する。
【×】誤りです。尿の性状の観察だけでは予防になりません。
2 体温の変化を観察する。
【×】誤りです。体温の変化の観察だけでは予防になりません。
3 陰部洗浄の回数を検討する。
【×】誤りです。Jさんは尿意があるため、陰部洗浄を行うおむつの使用ではなく、トイレでの排泄を検討します。
4 おむつを使わないで,トイレに誘導する。
【○】正しい選択肢です。Jさんはおむつの使用から尿路感染症を繰り返していたと考えられるため、尿意があるJさんをトイレに誘導することが適切です。
5 膀胱留置カテーテルの使用を提案する。
【×】誤りです。膀胱留置カテーテルとは、膀胱にカテーテルを挿入して尿を体の外に排出する医療機器です。Jさんには必要ありません。