個別問題

【第36回試験】問題63(医療的ケア)

医療的いりょうてきケア

問題もんだい63

Eさん(75さい女性じょせい)は,介護かいご老人ろうじん福祉ふくし施設しせつ入所にゅうしょしている。脳梗塞のうこうそく(cerebral infarction)の後遺症こういしょうがあり,介護かいご福祉ふくしろうによる経管栄養けいかんえいようおこなっている。
ある半座位はんざい栄養剤えいようざい注入ちゅうにゅう開始かいしし,半分はんぶん程度ていど順調じゅんちょう注入ちゅうにゅうしたところで,体調たいちょうわりがないかをくと,「すこしおなかってきたようながする」とEさんはこたえた。意識いしきレベルや顔色かおいろ変化へんかはなく,腹痛ふくつう嘔気おうきはない。
次のうち,介護かいご福祉ふくし看護職員かんごしょくいん相談そうだんするまえおこな対応たいおうとして,もっと適切てきせつなもの1つえらびなさい。

1 嘔吐おうとしていないので,そのまま様子ようすをみる。
2 仰臥位ぎょうがい背臥位はいがい)にする。
3 腹部ふくぶ圧迫あっぱくされていないかを確認かくにんする。
4 注入速度ちゅうにゅうそくどはやめる。
5 栄養剤えいようざい注入ちゅうにゅう終了しゅうりょうする。

解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する

解答かいとう解説かいせつ

問題もんだい63

経管栄養けいかんえいようかんする問題もんだいです。

こたえは、「」です。

経管栄養けいかんえいようなど医療行為いりょうこういおこなうときは、利用者りようしゃのそばにいるひととして、利用者りようしゃいのちまもるために利用者りようしゃ異変いへんやトラブルなどに対応たいおうできるようにしておきましょう。

今回の事例で注目するポイントは次の部分です。

Eさんは、「すこしおなかってきたようながする」と言っている。

意識いしきレベルや顔色かおいろ変化へんかはなく,腹痛ふくつう嘔気おうきはない。

1 嘔吐おうとしていないので,そのまま様子ようすをみる。

【×】あやまりです。Eさんの発言はつげんたいし、そのままでいるのは適切てきせつではありません。Eさんのうったえたおなか様子ようすなどにをつけるようにします。

2 仰臥位ぎょうがい背臥位はいがい)にする。

【×】あやまりです。腹痛ふくつう嘔気おうきられないため、姿勢しせいえるのはもっと適切てきせつ対応たいおうではありません。

3 腹部ふくぶ圧迫あっぱくされていないかを確認かくにんする。

【○】ただしい選択肢せんたくしです。

4 注入速度ちゅうにゅうそくどはやめる。

【×】あやまりです。注入速度ちゅうにゅうそくどは、医師いし指示しじによるものです。また、速度そくどはやめると嘔吐おうとする可能性かのうせいがあるので危険きけんです。

5 栄養剤えいようざい注入ちゅうにゅう終了しゅうりょうする。

【×】あやまりです。「意識いしきレベルや顔色かおいろ変化へんかはなく,腹痛ふくつう嘔気おうきはない」とあることから、すぐに終了しゅうりょうする状態じょうたいではないため、もっと適切てきせつ対応たいおうではありません。

経管栄養けいかんえいよう