解答と解説
問題45
認知機能障害に関する問題です。
答えは、「3」です。
1 遂行機能障害により,自宅がわからない。
【×】誤りです。遂行機能障害とは、日常生活において順序立てて、物事を進めることが難しい障害です。例えば、料理の手順がわからないなどです。
「自宅がわからない」というのは、自分がいる空間がわからないということですので、空間認識障害です。
2 記憶障害により,出された食事を食べない。
【×】誤りです。記憶障害が食事を食べないことの直接的なものとはいえません。食べ物が食べ物とわからなくて食べないのであれば「失認」、食べ方がわからないのであれば、「失行」が考えられます。
3 相貌失認により,目の前の家族がわからない。
【○】正しい選択肢です。相貌失認とは、知っている人の顔を見ても、誰なのかわからなくなる症状です。目の前の家族がわからないのは、この症状です。
4 視空間認知障害により,今日の日付がわからない。
【×】誤りです。視空間認知障害とは、視力は問題ないにもかかわらず、目から見える情報や、空間を正しく認識できない障害です。アルツハイマー型認知症でよくみられる症状です。
5 病識低下により,うつ状態になりやすい。
【×】誤りです。病識低下とは、自分が病気であることをうまく認識できない状態です。うつ状態になる人もいますが、なりやすいとはいえません。