こころとからだのしくみ
問題21
Fさん(82歳,女性)は,健康診断で骨粗鬆症(osteoporosis)と診断され,内服治療が開始された。杖歩行で時々ふらつくが,ゆっくりと自立歩行することができる。昼間は自室にこもり,ベッドで横になっていることが多い。リハビリテーションとして週3日歩行訓練を行い,食事は普通食を毎食8割以上摂取している。
Fさんの骨粗鬆症(osteoporosis)の進行を予防するための支援として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 リハビリテーションを週1日に変更する。
2 繊維質の多い食事を勧める。
3 日光浴を日課に取り入れる。
4 車いすでの移動に変更する。
5 ビタミンA(vitamin A)の摂取を勧める。
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
解答と解説
問題21
骨粗鬆症に関する問題です。
答えは、「3」です。
骨粗鬆症は、骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気です。原因は、カルシウムの欠乏、女性ホルモンの低下、運動・栄養不足などです。特に、女性に多く見られます。
予防には、カルシウム、ビタミンD、ビタミンKの摂取、運動による骨形成促進、日光浴によるビタミンDの産生促進などが有効です。
1 リハビリテーションを週1日に変更する。
【×】誤りです。適度な運動は、骨形成を促進します。現在、週3日行っているリハビリテーションに対するトラブルについての記載はないため、減らす必要はありません。
2 繊維質の多い食事を勧める。
【×】誤りです。「食事は普通食を毎食8割以上摂取している」とあるため、特段問題はありませんが、骨粗鬆症の人には、カルシウム、ビタミンD、ビタミンK多い食事を勧めます。
3 日光浴を日課に取り入れる。
【○】正しい選択肢です。ビタミンDは、骨の材料となるカルシウムの吸収を促進します。昼間、自室にこもっているとの記載もあるため、日光浴を日課に取り入れるのが適切です。
4 車いすでの移動に変更する。
【×】誤りです。ふらつきながらも、ゆっくりと自立歩行することができるFさんを車いす移動に変更するのは、自立支援の視点からも適切ではありません。
5 ビタミンA(vitamin A)の摂取を勧める。
【×】誤りです。ビタミンD、ビタミンKの摂取が有効です。