過去問(年度別)に挑戦

【第36回試験】人間関係とコミュニケーション(問題3~6)

人間関係にんげんかんけいとコミュニケーション

問題もんだい3

介護かいご老人ろうじん福祉ふくし施設しせつでは,利用者りようしゃ介護計画かいごけいかく担当たんとう介護かいご福祉ふくししょく作成さくせいしている。このため,利用者りようしゃ個別こべつ介護かいご目標もくひょうを,介護かいご福祉ふくししょくのチーム全員ぜんいん共有きょうゆうすることが課題かだいになっている。
この課題かだい解決かいけつするためのみとして,もっと適切てきせつなもの1つえらびなさい。

1 管理職かんりしょくがチーム全体ぜんたい注意ちゅうい喚起かんきして,集団規範しゅうだんきはん形成けいせいする。
2 現場経験げんばけいけんなが介護かいご福祉ふくししょく意見いけん優先ゆうせんして,同調行動どうちょうこうどううながす。
3 チームメンバーの懇談会こんだんかい実施じっしして,内集団ないしゅうだんバイアスを強化きょうかする。
4 チームメンバーかん集団圧力しゅうだんあつりょく利用りようして,多数派たすうは意見いけん統一とういつする。
5 担当以外たんとういがいのチームメンバーもカンファレンス(conference)に参加さんかして,集団しゅうだん凝集性ぎょうしゅうせいたかめる。

解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する

問題もんだい3(解答かいとう解説かいせつ

チームないでの情報共有じょうほうきょうゆうかんする問題もんだいです。

こたえは、「」です。

1 管理職かんりしょくがチーム全体ぜんたい注意ちゅうい喚起かんきして,集団規範しゅうだんきはん形成けいせいする。

【×】あやまりです。集団規範しゅうだんきはんとは、組織そしきなどの集団しゅうだんなか共有きょうゆうされる価値かち行動こうどう判断基準はんだんきじゅんのことです。トラブルなど未然みぜんふせぐための注意喚起ちゅういかんき必要ひつようですが、今回こんかい利用者りようしゃ介護目標かいごもくひょうかんする共有きょうゆうのありかたわれてるため、適切てきせつではありません。

2 現場経験げんばけいけんなが介護かいご福祉ふくししょく意見いけん優先ゆうせんして,同調行動どうちょうこうどううながす。

【×】あやまりです。同調行動どうちょうこうどうとは、まわりの意見いけん行動こうどうわせて、おなじことをすることです。現場経験げんばけいけんなが介護福祉職かいごふくししょく意見いけんわせることで、安心感あんしんかんられやすいですが、主体性しゅたいせいのあるかかわりがちにくくり、組織そしきとして成長せいちょうしにくくなります。

3 チームメンバーの懇談会こんだんかい実施じっしして,内集団ないしゅうだんバイアスを強化きょうかする。

【×】あやまりです。内集団ないしゅうだんバイアスとは、自分じぶんのチームにたいしてはいい態度たいどしめし、自分以外じぶんいがいのチームにはいい態度たいどしめさないことです。物事ものごと公平こうへいることができなくなるため、内集団ないしゅうだんバイアスを強化きょうかすることは適切てきせつではありません。

4 チームメンバーかん集団圧力しゅうだんあつりょく利用りようして,多数派たすうは意見いけん統一とういつする。

【×】あやまりです。人間関係にんげんかんけいにおいて「圧力あつりょく」とは、マイナスの意味いみ使つかわれることがおお言葉ことばです。圧力あつりょくは、ストレスをみます。圧力あつりょく利用りようした意見いけん統一とういつ適切てきせつではありません。

5 担当以外たんとういがいのチームメンバーもカンファレンス(conference)に参加さんかして,集団しゅうだん凝集性ぎょうしゅうせいたかめる。

【○】ただしい選択肢せんたくしです。集団しゅうだん凝集性ぎょうしゅうせいとは、組織そしきやチームのメンバー同士どうし協力きょうりょくすること、一体感いったいかんのことをいます。担当以外たんとういがいのカンファレンスにも参加さんかをすることで、組織そしき一員いちいんという気持きもち(所属意識しょぞくいしき)がたかまり、仕事しごとへの責任感せきにんかんまれやすくなったり、コミュニケーションが活発かっぱつになりやすくなります。

#チーム #情報共有じょうほうきょうゆう

問題もんだい4

Bさん(90さい女性じょせい要介護ようかいご3 )は,介護かいご老人ろうじん福祉ふくし施設しせつ入所にゅうしょしている。入浴日にゅうよくびに,担当たんとう介護かいご福祉ふくししょく居室きょしつ訪問ほうもんし,「Bさん,今日きょうはお風呂ふろです。時間じかん午後ごご3からです」とつたえた。しかし,Bさんはっていることがわからなかったようで,「はい,なんですか」とこまった様子ようすった。
このときの,介護かいご福祉ふくししょく準言語じゅんげんご活用かつようした対応たいおうとして,もっと適切てきせつなもの1つえらびなさい。

1 つよ口調くちょうつたえた。
2 抑揚よくようをつけずにつたえた。
3 おおきなこえでゆっくりつたえた。
4 かすようにつたえた。
5 早口はやくちつたえた。

解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する

問題もんだい4(解答かいとう解説かいせつ

準言語じゅんげんごコミュニケーションかんする問題もんだいです。

こたえは、「3」です。

準言語じゅんげんごとは、言葉ことばはっするときの、こえのトーンやはなすスピード、強弱きょうじゃくのとりかた沈黙ちんもくなどのことをいいます。

コミュニケーションのさいはな言葉ことば言語的げんごてきチャンネル)でつたわる情報じょうほうは7%程度ていどわれています。

言葉以外ことばいがい非言語的ひげんごてきチャンネルをうまく活用かつようして、良好りょうこう関係性かんけいせいをつくれるようにしましょう。

1 つよ口調くちょうつたえた。

【×】あやまりです。つよ口調くちょうは、相手あいて圧力あつりょくあたえます。相手あいてがストレスをかんじてしまいますので、適切てきせつではありません。

2 抑揚よくようをつけずにつたえた。

【×】あやまりです。抑揚よくようとは、こえつよさやはやさ、たかさなどをえることではなにリズムをつけることです。抑揚よくようがないはなかたは、無関心むかんしんだとられる可能性かのうせいがあり、適切てきせつではありません。

3 おおきなこえでゆっくりつたえた。

【○】ただしい選択肢せんたくしです。こえおおきさ、スピードを相手あいてにあわせてえることは、準言語じゅんげんごコミュニケーションとして効果こうかがあります。

4 かすようにつたえた。

【×】あやまりです。危険きけんなときなど、緊急性きんきゅうせいがあるときに効果こうかのある準言語じゅんげんごです。この問題もんだいでは適切てきせつではありません。

5 早口はやくちつたえた。

【×】あやまりです。Bさんの返答へんとうからも、介護かいご福祉ふくししょくっていることが理解りかいできていないことがわかります。早口はやくちつたえるのは、適切てきせつではありません。

#準言語じゅんげんご #コミュニケーション #非言語ひげんごチャンネル

問題もんだい5

介護かいご老人ろうじん福祉ふくし施設しせつでは,感染症かんせんしょう流行りゅうこうしたために,緊急的きんきゅうてき介護体制かいごたいせい事業じぎょう継続けいぞくすることになった。さらに労務ろうむ管理かんり担当たんとうする職員しょくいんからは,介護かいご福祉ふくししょく精神的せいしんてき健康けんこうまもることを目的もくてきとした組織的そしきてきなマネジメントに必要性ひつようせいについて提案ていあんがあった。
つぎ記述きじゅつのうち,このマネジメントに該当がいとうするものとして,もっと適切てきせつなもの1つえらびなさい。

1 感染防止対策かんせんほうしたいさく強化きょうかする。
2 多職種たしょくしゅチームでの連携れんけい強化きょうかする。
3 利用者りようしゃのストレスをコントロールする。
4 介護福祉職かいごふくししょく症候群しょうこうぐん(バーンアウト(burnout))を防止ぼうしする。
5 利用者家族りようしゃかぞく面会方法めんかいほうほう見直みなおす。

解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する

問題もんだい5(解答かいとう解説かいせつ

介護かいご福祉ふくししょく精神的せいしんてき健康けんこうまもることを目的もくてきとしたマネジメントかんする問題もんだいです。

こたえは、「」です。

マネジメントは目的もくてきにより、方法ほうほうことなります。

今回こんかいは「介護かいご福祉ふくししょく精神的せいしんてき健康けんこうまもること」を目的もくてきにしたマネジメントをわれていることをあたまれて、選択肢せんたくし確認かくにんしましょう。

1 感染防止対策かんせんほうしたいさく強化きょうかする。

【×】あやまりです。すでに緊急的きんきゅうてき介護体制かいごたいせい事業じぎょう継続けいぞくする段階だんかいですので、感染防止対策かんせんほうしたいさく十分じゅうぶん対応たいおうされているとかんがえられます。この段階だんかいで、感染防止対策かんせんほうしたいさく強化きょうかすることは、精神的せいしんてき負担ふたんをかけてしまうため適切てきせつではありません。

2 多職種たしょくしゅチームでの連携れんけい強化きょうかする。

【×】あやまりです。多職種たしょくしゅチームでの連携れんけい強化きょうかすることは、介護かいご福祉ふくししょく精神的せいしんてき健康けんこうまもることにつながるマネジメントではありません。

3 利用者りようしゃのストレスをコントロールする。

【×】あやまりです。組織的そしきてきなマネジメントと利用者りようしゃのストレスコントロールはべつかんがえるものであり、適切てきせつではありません。

4 介護福祉職かいごふくししょく症候群しょうこうぐん(バーンアウト(burnout))を防止ぼうしする。

【○】ただしい選択肢せんたくしです。症候群しょうこうぐん(バーンアウト)とは、一定いってい期間きかん過度かど緊張きんちょうとストレスのもとかれた場合ばあい発生はっせいする、無気力感むきりょくかん疲労感ひろうかんなどの症状しょうじょうです。感染症かんせんしょう流行りゅうこうし、介護かいご福祉ふくししょく感染かんせん拡大かくだいしないように緊張感きんちょうかんのもとで業務ぎょうむおこなっていることかんがえられるため、症候群しょうこうぐん(バーンアウト)を防止ぼうしするマネジメントがもっと適切てきせつです。

5 利用者家族りようしゃかぞく面会方法めんかいほうほう見直みなおす。

【×】あやまりです。利用者家族りようしゃかぞく面会方法めんかいほうほう見直みなおすことは、一時的いちじてきなルールの変更へんこうであり、組織的そしきてきなマネジメントにかんするものではありません。

#症候群しょうこうぐん #バーンアウト

問題もんだい6

つぎのうち,介護かいご老人ろうじん福祉ふくし施設しせつにおける全体ぜんたい指揮しき命令めいれい系統けいとう把握はあくするために必要ひつようなものとして,もっと適切てきせつなもの1つえらびなさい。

1 組織図そしきず
2 勤務表きんむひょう
3 経営理念けいえいりねん
4 施設しせつ歴史れきし
5 資格保有者数しかくほよううしゃすう

解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する

解答かいとう解説かいせつ

問題もんだい6

組織そしきかんする言葉ことば確認かくにんする問題もんだいです。

こたえは、「」です。

指揮命令系統しきめいれいけいとうとは、したのイラストのように組織そしきのトップから担当者たんとうしゃまでの階層かいそうにおいて、だれだれ報告ほうこくをすればいいのかをあきらかにすることが目的もくてきです。

問題もんだいがあったときなど、「だれたいして報告ほうこくをすればいいのか」「だれたいして責任せきにんっているのか」などをわかりやすくしたものです。

1 組織図そしきず

【○】ただしい選択肢せんたくしです。組織図そしきずとは、組織そしき内部ないぶ構造こうぞう図式ずしきにしたものです。指揮命令系統しきめいれいけいとうや、職員しょくいん相互関係そうごかんけいなどが一目ひとめでわかるようにつくられます。

2 勤務表きんむひょう

【×】あやまりです。勤務表きんむひょうは、各職員かくしょくいん勤務きんむ予定よていがわかるようにつくられるものであり、適切てきせつではありません。

3 経営理念けいえいりねん

【×】あやまりです。経営理念けいえいりねんとは、その会社かいしゃなんのために存在そんざいし、経営けいえいをどのような目的もくてきで、どのようなかたちおこなうのかをわかるようにしたものであり、適切てきせつではありません。

4 施設しせつ歴史れきし

【×】あやまりです。施設しせつ歴史れきしは、施設しせつあゆんできた時間じかんながれであって、指揮しき命令めいれい系統けいとうしめすものではありません。

5 資格保有者数しかくほよううしゃすう

【×】あやまりです。資格保有者数しかくほよううしゃすうは、対外的たいがいてきにサービスのレベルなどをしめすことができますが、指揮しき命令めいれい系統けいとうとは関係かんけいがありません。

#指揮命令系統しきめいれいけいとう #組織図そしきず