個別問題

【第34回試験】問題72(発達と老化の理解)

発達はったつ老化ろうか理解りかい

問題もんだい72

Aさん(87さい女性じょせい要介護ようかいご3)は, 2週間しゅうかんまえ介護老人福祉施設かいごろうじんふくししせつ入所にゅうしょした。Aさんにはパーキンソンびょう(Parkinson disease)があり,入所後にゅうしょご転倒てんとうしたことがあった。介護かいご職員しょくいん頻繁ひんぱんに,「あぶないからくるまいすにすわっていてくださいね」とこえをかけていた。Aさんは徐々じょじょ自分じぶんでできることも介護職員かいごしょくいん依存いぞんし,着替きがえも手伝てつだってほしいとうったえるようになった。
Aさんにしょうじている適応てきおう防衛ぼうえい機制きせいとして,もっと適切てきせつなもの1つえらびなさい。

1 投影とうえい
2 退行たいこう
3 攻撃こうげき
4 抑圧よくあつ
5 昇華しょうか

解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する

解答かいとう解説かいせつ

問題もんだい72

適応てきおう防衛ぼうえい機制きせいかんする問題もんだいです。

こたえは、「」です。

適応てきおう防衛ぼうえい機制きせいとは、欲求よっきゅうたされなかったり、不快ふかい緊張感きんちょうかん不安感ふあんかんがある状態じょうたい長時間ちょうじかんいると、そこから自分じぶんまもり、心理的しんりてき満足感まんぞくかん変換へんかんして、安定あんていようとするこころはたらきのことです。

今回こんかい事例じれいで、適応てきおう防衛ぼうえい機制きせいあらわしているのは、「Aさんは徐々じょじょ自分じぶんでできることも介護職員かいごしょくいん依存いぞんし,着替きがえも手伝てつだってほしいとうったえるようになった。」という部分ぶぶんですね。

できていたことも介護職員かいごしょくいんあまえることで、心理的しんりてき自分じぶんまもっている状態じょうたいです。

1 投影とうえい

【×】あやまりです。「投影とうえい」とは、自分じぶんなかみとめたくない欲求よっきゅう否定ひえいし、それが他人たにんなかにあるようにかんがえることです。

2 退行たいこう

【○】ただしい選択肢せんたくしです。「退行たいこう」とは、発達はったつ未熟みじゅく過去かこ段階だんかいもどろうとすることです。転倒てんとうをしたことで、できていたこともできなかった過去かこ段階だんかいり、あまえているので、この選択肢せんたくし適切てきせつです。

3 攻撃こうげき

【×】あやまりです。「攻撃こうげき」は、自分じぶん満足まんぞくしないことを、相手あいて攻撃こうげきすることで自分じぶんまもろうとすることです。

4 抑圧よくあつ

【×】あやまりです。「抑圧」とは、認めたくない不安や欲求を、自分の心の底にとじこめることで自分を守ろうとすることです。

5 昇華しょうか

【×】あやまりです。「昇華しょうか」とは、れられない欲求よっきゅうなどをほか価値かちある行動こうどうえて、満足感まんぞくかんようとすることです。

#適応機制てきおうきせい #防衛機制ぼうえいきせい