総合問題そうごうもんだい1

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次つぎの事例じれいを読よんで、問題もんだい114から問題もんだい116について答こたえなさい。

[事例じれい]

Aさん(66歳さい,女性じょせい)は,一人息子ひとりむすこと二人ふたりで暮くらしている。会社かいしゃの趣味しゅみサークルや地域活動ちいきかつどうに熱心ねっしんに参加さんかしてきた。半年前はんとしまえに,長年勤ながねんつとめた仕事しごとを定年退職ていねんたいしょくして,継続雇用けいぞくこようで週しゅう2日かの勤務きんむになった。その頃ころから不眠ふみんを訴うったえ,疲つかれやすく気持きもちが落おち込こむ日ひが増ふえてきた。しばらくすると,睡眠中すいみんちゅうに大声おおごえをあげたり,息子むすこの部屋へやまでふらふらと歩あるいてきたり,自室じしつのカーテンの花柄はながらが動うごいて怖こわいと話はなしたりするようになった。近隣きんりんの大学病院だいがくびょういんを受診じゅしんした結果けっか,手足てあしの震ふるえ,小刻こきざみな歩行ほこう,顔かおのこわばりなどがみられ,レビー小体型認知症しょうたいがたにんちしょう(dementia with Lewy bodies)の診断しんだんを受うけた。
Aさんは,趣味活動しゅみかつどうや自宅じたくで息子むすこと過すごすことを優先ゆうせんし,これからの生活せいかつを楽たのしみたいと考かんがえて,仕事しごとを辞やめた。そして,安全あんぜんに歩あるく力ちからを維持いじするために介護かいごサービスを活用かつようしようと考かんがえた。Aさんは要支援ようしえん2の認定にんていを受うけて,介護予防通所かいごよぼうつうしょリハビリテーションの利用りようを始はじめた。

問題もんだい115

ある日ひ,送迎そうげいのときに,介護予防通所かいごよぼうつうしょリハビリテーション事業所じぎょうしょのB介護福祉職かいごふくししょくは,息子むすこから,日々ひびの症状しょうじょうに変動へんどうがある母ははを自宅じたくで介護かいごをするときにどのようなことに注意ちゅういすべきか,と聞きかれた。B介護福祉職かいごふくししょくは事業所じぎょうしょで多職種たしょくしゅミーティングを行おこなってから返答へんとうすることにした。
次つぎの記述きじゅつのうち,B介護福祉職かいごふくししょくの息子むすこへの助言じょげんとして,最もっとも適切てきせつなものを1つ選えらびなさい。

1 視覚的環境しかくてきかんきょうからの影響えいきょうを防ふせぐために,自室じしつのカーテンを無地むじのものに変更へんこうする。
2 下肢筋力かしきんりょくを維持いじするために,毎日決まいにちきまった時間じかんに同おなじ運動うんどうをする。
3 転倒てんとうを防止ぼうしするために,Aさんの外出がいしゅつの機会きかいを減へらす。
4 夜間やかんは部屋へやをできるだけ明あかるく照てらすために,直接照明ちょくせつしょうめいを用もちいる。
5 着脱ちゃくだつをしやすくするために,ボタン止どめの衣服いふくを使用しようする。

解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する

解答かいとうと解説かいせつ

問題もんだい115

レビー小体型しょうたいがた認知症にんちしょうのある人ひとを自宅じたくで介護かいごするときの、環境整備かんきょうせいびや生活上せいかつじょうの注意ちゅういに関かんする問題もんだいです。

答こたえは、「1」です。

レビー小体型しょうたいがた認知症にんちしょうでは、幻視げんしや見間違みまちがい、症状しょうじょうの変動へんどう、パーキンソン症状しょうぞうなどがあります。本人ほんにんの状態じょうたいに合あわせて環境かんきょうを整ととのえることが大切たいせつです。

症状しょうじょうの変動へんどうとは、頭あたまがはっきりしているときと、ぼんやりしているときがあり、状態じょうたいが大おおきく変かわることです。

1 視覚的環境しかくてきかんきょうからの影響えいきょうを防ふせぐために,自室じしつのカーテンを無地むじのものに変更へんこうする。

【○】正ただしい選択肢せんたくしです。視覚的環境しかくてきかんきょうとは、目めに入はいる色いろ、模様もよう、光ひかり、物ものの配置はいちなど、見みることに関係かんけいする周まわりの環境かんきょうです。Aさんは、カーテンの花柄はながらが動うごいて見みえ、「怖こわい」と感かんじています。花柄はながらのような模様もようは幻視げんしや見間違みまちがいのきっかけになりやすいため、柄がらのない「無地むじ」のカーテンに変かえることで、安心あんしんして部屋へやで過すごせるようになります。

2 下肢筋力かしきんりょくを維持いじするために,毎日決まいにちきまった時間じかんに同おなじ運動うんどうをする。

【×】誤あやまりです。下肢筋力かしきんりょくとは、立たつ、歩あるくなどに使つかう足あしの筋肉きんにくの力ちからです。運動うんどうをして歩あるく力ちからを保たもつことは大切たいせつですが、レビー小体型しょうたいがた認知症にんちしょうでは、日ひや時間じかんによって症状しょうじょうがよいときと悪わるいときがあるため、その日ひの体調たいちょうや動うごきやすさに合あわせて行おこなうことが大切たいせつです。

3 転倒てんとうを防止ぼうしするために,Aさんの外出がいしゅつの機会きかいを減へらす。

【×】誤あやまりです。Aさんには小刻こきざみな歩行ほこうなどがあり、転倒てんとうには注意ちゅういが必要ひつようです。しかし、Aさんは趣味活動しゅみかつどうを続つづけ、これからの生活せいかつを楽たのしみたいと考かんがえています。転倒てんとうを心配しんぱいして外出がいしゅつそのものを減へらすのではなく、安全あんぜんに外出がいしゅつできる方法ほうほうを考かんがえることが大切たいせつです。

4 夜間やかんは部屋へやをできるだけ明あかるく照てらすために,直接照明ちょくせつしょうめいを用もちいる。

【×】誤あやまりです。直接照明ちょくせつしょうめいとは、照明しょうめいの光ひかりを直接ちょくせつ、部屋へやや人ひとに当あてて明あかるくする方法ほうほうです。夜間やかんも安全あんぜんに移動いどうできる明あかるさは必要ひつようですが、強つよすぎる光ひかりはまぶしさの原因げんいんになるため、適切てきせつではありません。

5 着脱ちゃくだつをしやすくするために,ボタン止どめの衣服いふくを使用しようする。

【×】誤あやまりです。Aさんには、手足てあしの震ふるえや動うごきにくさなどのパーキンソン症状しょうじょうがあります。ボタンを留とめたり外はずしたりするには、指ゆびを細こまかく動うごかす必要ひつようがあるため、着替きがえやすくする目的もくてきでボタン止どめの衣服いふくを選えらぶことは適切てきせつではありません。

♯レビー小体型しょうたいがた認知症にんちしょう ♯日内変動にちないへんどう