解答と解説
問題94
ベッド上で行う全身清拭の方法に関する問題です。
答えは、「5」です。
入浴できない利用者には、感染予防や皮膚の清潔保持のためにも清拭が必要となります。
入浴の場合と寒さの感じ方が異なるため、正しい順序や方法をしっかり覚えましょう。
1 清拭時は,窓を開けて行う。
【×】誤りです。清拭中は利用者の体が冷えやすいため、室温を保つことが大切です。
2 洗面器には,40℃程度のお湯を準備する。
【×】誤りです。清拭の際、タオルを絞ると温度が8〜10℃低下するといわれています。そのため、洗面器には50〜55℃程度のお湯を準備します。
3 最初に,腹部から清拭する。
【×】誤りです。清拭は基本的に心臓に向けて、末梢から中枢に向かって拭いていきます。
4 背部は,患側を下にした側臥位にして拭く。
【×】誤りです。片麻痺の人の場合、麻痺側を下にすると圧迫されて褥瘡の原因になることがあるため、適切ではありません。
5 蒸しタオルで拭いた後は,乾いたタオルで水分を拭き取る。
【○】正しい選択肢です。清拭後に水分が残ると、皮膚のかぶれや冷えの原因になるため、乾いたタオルでやさしく水分を拭き取ることが大切です。