障害の理解
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問題57
次の記述のうち,「障害者差別解消法」の合理的配慮に沿った対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 車いすの身体障害者から,陳列棚にある商品を見せてほしいと言われたが,口頭で商品を説明した。
2 聴覚障害者の手話による注文がわからなかったので,最も人気のあるメニューを出した。
3 盲導犬を連れた視覚障害者が来店したが,動物嫌いの客から苦情を言われると思い,犬は店の中に入れないように頼んだ。
4 役所に相談に来た精神障害者から,多くの人の中だと不安になると言われたため,帰宅してもらった。
5 知的障害者から申し出があったので,会議に参加するための資料をわかりやすい言葉に直して,事前に口頭で説明した。
(注) 「障害者差別解消法」とは,「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」のことである。
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解答と解説
問題57
合理的配慮に関する問題です。
答えは、「5」です。
合理的配慮とは、障害があることによって生じる困りごとの解消や軽減に向けて、社会全体で必要な対応をしていこうという考え方のことです。
2006年の「障害者の権利に関する条約」で、国際条約では初めて「合理的配慮」の考え方が取り上げられました。
日本では、2016年施行の「障害者差別解消法(障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律)」で、障害者の性別、年齢および障害の状態に応じて合理的配慮をしなければならないとされています。
1 車いすの身体障害者から,陳列棚にある商品を見せてほしいと言われたが,口頭で商品を説明した。
【×】誤りです。「陳列棚にある商品を見せてほしい」という要望ですので、口頭での説明では不十分です。商品棚から商品をとって、見れるようにする配慮が必要です。
2 聴覚障害者の手話による注文がわからなかったので,最も人気のあるメニューを出した。
【×】誤りです。注文がわからないからといって、相手の意思を確認せず商品を提供することは配慮とはいえません。メニューを指で指して確認したり、文字で書くなどの配慮が必要です。
3 盲導犬を連れた視覚障害者が来店したが,動物嫌いの客から苦情を言われると思い,犬は店の中に入れないように頼んだ。
【×】誤りです。盲導犬は目が不自由な人が安全に移動することができるようにサポートする犬です。盲導犬は飲食店を含む多く場所で同伴が認められていて、多くの人が利用する施設では、原則、入店拒否することはできません。動物嫌いの客と離して誘導するなどの配慮をします。
4 役所に相談に来た精神障害者から,多くの人の中だと不安になると言われたため,帰宅してもらった。
【×】誤りです。相談に来た人に帰宅をしてもらうだけでは、何の解決にもなりません。人があまりいない場所や個室に案内するなどの配慮が必要です。
5 知的障害者から申し出があったので,会議に参加するための資料をわかりやすい言葉に直して,事前に口頭で説明した。