認知症の理解
問題44
認知症ケアの技法であるユマニチュードに関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 「見る」とは,離れた位置からさりげなく見守ることである。
2 「話す」とは,意識的に高いトーンの大きな声で話しかけることである。
3 「触れる」とは,指先で軽く触れることである。
4 「立つ」とは,立位をとる機会を作ることである。
5 「オートフィードバック」とは,ケアを評価することである。
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
解答と解説
問題44
ユマニチュードに関する問題です。
答えは、「4」です。
ユマニチュードとは、認知症に効果的と注目されているケアの技法の1つで、フランスのイヴ・ジネスト(Gineste.Y.)らが開発した知覚・感情・言語による包括的コミュニケーションに基づいた技法です。
「見る」「話す」「触れる」「立つ」の4つの柱を基本的な技術としています。
「あなたは大切な存在です」という思いを伝えるために、4つの技術を組み合わせて使うことが重要としています。
ユマニチュード 4つの柱
見る
相手をただ見るだけでなく、視線や見る位置によって言葉によらないメッセージを送ることになります。
話す
相手にただ話しかけるのではなく、相手と自分がリラックスできる安定した関係であることや、心地の良い状況であることを伝えられます。
何を話せばいいのかわからないときなどは、自分がしているケアの動きを実況する「オートフィードバック」という技法を使いましょう。
(オートフィードバックの例)
入浴介助のときに、「背中を洗いますね」「お湯をかけますね」といった声かけ。
触れる
相手の身体に触れるときの触れ方に注意をすることで、相手が「自由を奪われた」と不快に感じることのないようにします。
立つ
ユマニチュードでは、「立つ」ことが人間らしさの1つと考えられています。そのため、立つための能力を保つために、1日で合計20分の立つ時間を作るために、ちょっとした時間を使って、立つ時間を増やせるようにします。
4つの柱にあてはまる選択肢は「4」になります。
#ユマニチュード #ケアの技法 #オートフィードバック