個別問題

【第35回試験】問題11(社会の理解)

社会しゃかい理解りかい

問題もんだい11

Fさん(19さい女性じょせい身体障害者手帳しんたいしょうがいしゃてちょう2きゅう)は,先天性せんていせい聴覚障害ちょうかくしょうがいがある。 Fさんは大学生だいがくせいで,授業じゅぎょうのときは手話通訳者しゅわつうやくしゃ配置はいちされている。Fさんは筆記ひっきによる定期試験ていきしけんけることになり,試験実施しけんじっしかんする配慮はいりょ大学だいがくもうた。
つぎ記述きじゅつのうち,Fさんのもうまえた合理的配慮ごうりてきはいりょとして,もっと適切てきせつなもの1つえらびなさい。

1 受験時間じゅけんじかん延長えんちょうする。
2 試験問題しけんもんだい文字もじ拡大かくだいする。
3 テキストのみを許可きょかする。
4 試験監督者しけんかんとくしゃ口頭こうとう説明せつめいする内容ないよう書面しょめんわたす。
5 問題もんだいげる。

解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する

解答かいとう解説かいせつ

問題もんだい11(解説かいせつ

合理的配慮ごうりてきはいりょかんする問題もんだいです。

こたえは、「4」です。

合理的配慮ごうりてきはいりょとは、障害しょうがいがあることによってしょうじるこまりごとの解消かいしょう軽減けいげんけて、社会しゃかい全体ぜんたい必要ひつよう対応たいおうをしていこうというかんがかたのことです。

2006年の「障害者しょうがいしゃ権利けんりかんする条約じょうやく」で、国際条約こくさいじょうやくでははじめて「合理的配慮ごうりてきはいりょ」のかんがかたげられました。

日本にほんでは、2016年施行ねんしこうの「障害者差別解消法しょうがいしゃさべつかいしょうほう障害しょうがい理由りゆうとする差別さべつ解消かいしょうすいしんかんする法律ほうりつ)」で、障害者しょうがいしゃ性別さべつ年齢ねんれいおよび障害しょうがい状態じょうたいおうじて合理的配慮ごうりてきはいりょをしなければならないとされています。

1 受験時間じゅけんじかん延長えんちょうする。

【×】受験時間じゅけんじかん延長えんちょうは、視覚障害しかくしょうがい肢体不自由したいふじゆう病弱びょうじゃく発達障害はったつしょうがいへのはいりょです。聴覚障害ちょうかくしょうがいではスピーキング試験しけんなどで延長えんちょう配慮はいりょがされるケースがありますが、今回こんかい事例じれい筆記試験ひっきしけんなので、該当がいとうしません。

2 試験問題しけんもんだい文字もじ拡大かくだいする。

【×】視覚障害しかくしょうがいへの配慮事項はいりょじこうです。

3 テキストのみを許可きょかする。

【×】合理的配慮ごうりてきはいりょには関係かんけいのない項目こうもくです。

4 試験監督者しけんかんとくしゃ口頭こうとう説明せつめいする内容ないよう書面しょめんわたす。

【○】普段ふだん手話通訳者しゅわつうやくしゃからている情報じょうほうを、書面しょめんわたしてもらうことは聴覚ちょうかく障害しょうがいへの合理的配慮ごうりてきはいりょえます。選択肢せんたくしなかでも、もっと適切てきせつです。

5 問題もんだいげる。

【×】視覚障害しかくしょうがい病弱びょうじゃく発達障害はったつしょうがいへの配慮事項はいりょじこうです。

#障害者差別解消法しょうがいしゃさべつかいしょうほう #合理的配慮ごうりてきはいりょ