解答と解説
問題9(解説)
日本の社会保障制度の構築を進める上で土台となった「社会保障制度審議会の勧告」に関する問題です。
答えは、「2」です。
社会保障制度審議会の勧告(抜粋)
いわゆる社会保障制度とは,疾病,負傷,分娩,廃疾,死亡,老齢,失業,多子その他困窮の原因に対し,保険的方法又は直接公の負担において経済保障の途を講じ,生活困窮に陥った者に対しては,国家扶助によって最低限度の生活を保障するとともに,公衆衛生及び社会福祉の向上を図り,もってすべての国民が文化的社会の成員たるに値する生活を営むことができるようにすることをいうのである。
1.pdf (ipss.go.jp)
この勧告は、1950年(昭和25年)に提出されたことから「50年勧告」とも言われています。
この勧告の内容は目次を見るとわかります。
目次
第1編 社会保険
第2編 国家扶助
第3編 公衆衛生及び医療
第4編 社会福祉
第5編 運営機構及び財政
1 生活困窮者自立支援法の制定の提言
【×】2012年(平成24年)、生活保護法の改正法とともに、生活困窮者自立支援法が成立しました。
生活保護に到達する前の段階での自立を支援することで、自立促進を図ることを目的にしています。
2 社会保障制度を,社会保険,国家扶助,公衆衛生及び医療,社会福祉で構成
【○】上で紹介した目次にあるとおりです。
3 介護保険制度の創設の提言
【×】介護保険制度の創設は2000年です。問題8の選択肢にあった「介護の社会化」の考え方が制度創設に繋がっています。
4 保育所の待機児童ゼロ作戦の提言
【×】2001年(平成13年)保育所、保育ママ、幼稚園の預かり保育などを活用して、受け入れ児童数を15万人増やすことで待機児童の解消を目指すとしたもの。
2008年(平成20年)には、新しい「新・待機児童ゼロ作戦」が発表され、今後10年間で保育所などの受け入れ児童数を、100万人増やすなどの目標を設定しました。
5 介護分野におけるICT等の活用とビッグデータの整備
【×】2016年の未来投資会議において、医療・介護分野におけるビッグデータの整備の検討が始まりました。健康・医療・介護のデータ連携することで、国民が世界最高水準の保健医療サービスを効率的に受けられる環境整備を目指したものです。
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