介護福祉士国家試験かいごふくししこっかしけんでは、 「筋力きんりょくを 維持いじする」 「立位りついを 保持ほじする」などの 表現ひょうげんが 使つかわれます。

「維持いじ」と 「保持ほじ」は、 どちらも 「ある状態じょうたいを 保たもつ」 ことに関係かんけいする 言葉ことばです。 ただし、 「維持いじ」は 今いまの 状態じょうたいを 続つづける イメージ、 「保持ほじ」は その状態じょうたいを 保たもつ イメージがあります。

しかし、2つの意味いみは 重かさなることもあります。 試験しけんでは、 「何なにを 維持いじ・ 保持ほじしているのか」 まで読よむことが 大切たいせつです。

✓ この記事きじで 確認かくにんすること

「維持いじ」と 「保持ほじ」の 意味いみの 違ちが と、 実際じっさいの 過去問かこもんでの 使つかわれ方かた を確認かくにんします。 また、 「今いまの 状態じょうたいを 続つづける」のか、 「その状態じょうたいを 保たもつ」のか を考かんがえながら 読よむポイントも 学まなびます。

1.「維持いじ」 「保持ほじ」とは?

「維持いじ」と 「保持ほじ」は、 どちらも 「ある状態じょうたいを 保たもつ」 ことに関係かんけいする 言葉ことばです。

意味いみはよく 似にていますが、 「今いまの 状態じょうたいを 続つづける」 のか、 「その状態じょうたいを 保たもつ」 のか というイメージで 読よむと、 違ちがいが わかりやすくなります。

「維持いじ」の 意味いみ
維持いじ ↓ 今いまある 状態じょうたいや 機能きのうを そのまま続つづける
やさしく言いうと、
「今いまの 状態じょうたいが 変かわらないようにする」 というイメージです。
「維持いじ」の 例れい
筋力きんりょくを 維持いじする。 ↓ 今いまある 筋力きんりょくが 低ひくくならないようにする。
「保持ほじ」の 意味いみ
保持ほじ ↓ ある状態じょうたいや 姿勢しせいなどを 保たもつ
やさしく言いうと、
「その状態じょうたいを そのまま保たもつ」 というイメージです。
「保持ほじ」の 例れい
立位りついを 保持ほじする。 ↓ 立たった 姿勢しせいを 保たもつ。
2つの言葉ことばを 比くらべてみよう
維持いじ 今いまある 状態じょうたいや 機能きのうを 続つづける → 「今いまのまま 続つづける」
保持ほじ ある状態じょうたいや 姿勢しせいなどを 保たもつ → 「その状態じょうたいを 保たもつ」
💡 「維持いじ」と 「保持ほじ」は、 意味いみが 重かさなることがあります

2つの言葉ことばは 意味いみが とても近ちかいため、 同おなじような 場面ばめんで 使つかわれることがあります。

立位姿勢りついしせいを 維持いじする
↓
立たった 姿勢しせいを 保たもつ

立位りついを 保持ほじする
↓
立たった 状態じょうたいを 保たもつ
⚠ 無理むりに 分わけて 覚おぼえない

「維持いじは 長ながい 時間じかん」 「保持ほじは 短みじかい 時間じかん」 のように、 はっきりした決きまりが あるわけではありません。

試験しけんでは、 その言葉ことばだけではなく、 「何なにを 維持いじ・ 保持ほじしているのか」 を確認かくにんして 読よみましょう。

維持いじ = 今いまの 状態じょうたいを 続つづける
保持ほじ = その状態じょうたいを 保たもつ
試験しけんで 見みることがある 言葉ことばのセット
「維持いじ」
身体機能しんたいきのうを 維持いじする
筋力きんりょくを 維持いじする
状態じょうたいを 維持いじする
維持いじ・ 向上こうじょう
「保持ほじ」
立位りついを 保持ほじする
立位保持りついほじ
座位保持ざいほじ
姿勢保持しせいほじ
秘密保持義務ひみつほじぎむ

「保持ほじ」は 姿勢しせいだけに 使つかう 言葉ことばではありません。 「秘密保持義務ひみつほじぎむ」のように、 何なにかを 守まもって 保たもつ 意味いみでも 使つかわれます。

2.過去問かこもんではどう 使つかわれる?

「維持いじ」と 「保持ほじ」は、 介護福祉士国家試験かいごふくししこっかしけんで 実際じっさいに 使つかわれています。

過去問かこもんを 比くらべると、 同おなじような 状態じょうたいを 表あらわすときに、 「維持いじ」と 「保持ほじ」の 両方りょうほうが 使つかわれることがあります。

第だい38回かい 問題もんだい64・ 選択肢せんたくし1
実際じっさいの 文章ぶんしょう
立位りついを 保持ほじ するときは 大殿筋だいでんきんが 収縮しゅうしゅくする。
第だい35回かい 問題もんだい21
実際じっさいの 文章ぶんしょう
立位姿勢りついしせいを 維持いじ するための 筋肉きんにく (抗重力筋こうじゅうりょくきん)として、 最もっとも 適切てきせつなものを 1つ選えらびなさい。
2つの文章ぶんしょうを 比くらべてみよう
立位りついを 保持ほじする ↓ 立たった 状態じょうたいを 保たもつ
立位姿勢りついしせいを 維持いじする ↓ 立たった 姿勢しせいを 保たもって 続つづける
ここがポイント
保持ほじ → その状態じょうたいを 保たもつ
維持いじ → 今いまの 状態じょうたいを 保たもって 続つづける
💡 2つの意味いみは 重かさなることがあります

実際じっさいの 試験しけんでは、 「立位りついを 保持ほじする」と 「立位姿勢りついしせいを 維持いじする」の 両方りょうほうが 使つかわれています。 2つを無理むりに 完全かんぜんに 分わけて 覚おぼえる 必要ひつようはありません。

第だい38回かい 問題もんだい115・ 選択肢せんたくし2
実際じっさいの 文章ぶんしょう
下肢筋力かしきんりょくを 維持いじ するために、 毎日まいにち 決きまった 時間じかんに 同おなじ 運動うんどうをする。
「筋力きんりょくを 維持いじする」とは?
下肢筋力かしきんりょくを 維持いじする ↓ 今いまある 足あしの 筋力きんりょくが 低下ていかしないようにする

ここでの 「維持いじ」は、 筋力きんりょくを 今いまより 強つよくする という意味いみではありません。

今いまある 筋力きんりょくを 保たもち、 低下ていかしないようにする という意味いみです。

💡 「維持いじ」と 「向上こうじょう」は 違ちがいます

維持いじ = 今いまの 状態じょうたいを 保たもつ ことです。 今いまよりよくする 「向上こうじょう」とは 分わけて 読よみましょう。

第だい36回かい 問題もんだい84・ 選択肢せんたくし5
実際じっさいの 文章ぶんしょう
利用者りようしゃの 左ひだりの 膝頭ひざがしらに 手てを 当あてて 保持ほじ し、 膝折ひざおれを 防ふせぐ。
この文ぶんの 「保持ほじ」は?
膝頭ひざがしらに 手てを 当あてて 保持ほじする ↓ 膝ひざを 手てで 支ささえて、 その位置いちや 状態じょうたいを 保たもつ

「保持ほじ」は、 立位りついや 座位ざいなどの 姿勢しせいだけではなく、 このように 体からだの 一部いちぶを 支ささえて 保たもつ ときにも使つかわれます。

補足ほそく: 「保持ほじ」は 姿勢しせいだけではありません
第だい37回かい ・問題もんだい65
介護福祉士かいごふくししは、 その業ぎょうを 辞じした 後あとは 秘密保持義務ひみつほじぎむ が解除かいじょされる。

「秘密保持ひみつほじ」の 「保持ほじ」は、 秘密ひみつを 外そとに出ださず、 守まもって 保たもつ というイメージです。
※ここでは選択肢せんたくしの 正誤せいごではなく、 「保持ほじ」の 使つかわれ方かたを 確認かくにんしています。

過去問かこもんから わかること
維持いじ → 今いまある 状態じょうたいや 機能きのうを 保たもって 続つづける
保持ほじ → その状態じょうたいや 姿勢しせいなどを 保たもつ

「維持いじ」と 「保持ほじ」は 意味いみが 重かさなることがあります。
「何なにを 維持いじ・ 保持ほじしているのか」 まで読よんで 意味いみを 考かんがえましょう。

3.問題もんだいを 解とくときのポイント

「維持いじ」と 「保持ほじ」が 出でたら、 「何なにを 維持いじ・ 保持ほじしているのか」 を確認かくにんしましょう。

2つの言葉ことばは 意味いみが 重かさなることもあるため、 言葉ことばだけを 見みて 判断はんだんするのではなく、 前後ぜんごの 文章ぶんしょうまで 読よむ ことが大切たいせつです。

💡 まずは2つをやさしく読よもう
維持いじ ↓ 今いまある 状態じょうたいを 保たもって 続つづける
保持ほじ ↓ その状態じょうたいを 保たもつ
4つの順番じゅんばんで 読よもう
1
「維持いじ」 「保持ほじ」の どちらが使つかわれている? まず言葉ことばを 見みつける
2
「何なにを?」を 確認かくにんする 筋力きんりょく? 身体機能しんたいきのう? 姿勢しせい? 立位りつい?
3
やさしい言葉ことばに 変かえる 維持いじ → 今いまの 状態じょうたいを 続つづける / 保持ほじ → その状態じょうたいを 保たもつ
4
その状態じょうたいを 続つづけることが 適切てきせつかを 考かんがえる 「維持いじ」 「保持ほじ」という 言葉ことばだけで 正解せいかいを 決きめない
「何なにを?」まで セットで読よもう
維持いじ 何なにを 維持いじする? → 筋力きんりょく・ 身体機能しんたいきのう・ 歩あるく力ちから・ 状態じょうたいなど
保持ほじ 何なにを 保持ほじする? → 立位りつい・ 座位ざい・ 姿勢しせい・ 体からだの 位置いちなど
「維持いじ」と 「保持ほじ」を 無理むりに 分わけない
立位姿勢りついしせいを 維持いじする ↓ 立たった 姿勢しせいを 保たもって 続つづける
立位りついを 保持ほじする ↓ 立たった 状態じょうたいを 保たもつ
⚠ 「維持いじは○○だけ」 「保持ほじは○○だけ」と 決きめない

試験しけんでは、 「立位姿勢りついしせいを 維持いじする」と 「立位りついを 保持ほじする」の 両方りょうほうが 使つかわれています。

そのため、 「維持いじは 機能きのうだけ」 「保持ほじは 姿勢しせいだけ」 のようには覚おぼえません。

⚠ 「維持いじする」 =「よいこと」とは限かぎりません

「維持いじ」は、 今いまの 状態じょうたいを 続つづける という意味いみです。

その状態じょうたいが よいかどうかは、 「維持いじ」という 言葉ことばだけでは 決きまりません。

「現在げんざいの 自室じしつの 状態じょうたいを 維持いじする」
↓
今いまの 部屋へやの 状態じょうたいを そのまま続つづける

今いまの 状態じょうたいを 続つづけることが 適切てきせつなのかは、 問題文もんだいぶんや 事例じれいを 読よんで 判断はんだん しましょう。

「維持いじ」と 「向上こうじょう」も 分わけて読よもう
維持いじ ↓ 今いまの 状態じょうたいを 保たもつ
向上こうじょう ↓ 今いまより よい状態じょうたいにする
たとえば「筋力きんりょく」なら
筋力きんりょくを 維持いじする ↓ 今いまある 筋力きんりょくが 低下ていかしないようにする
筋力きんりょくを 向上こうじょうさせる ↓ 今いまより 筋力きんりょくを 高たかくする
問題もんだいではこの順番じゅんばん

① 維持いじ・ 保持ほじのどちら?
↓
② 「何なにを?」を 確認かくにん
↓
③ 「続つづける」 「保たもつ」に 読よみ換かえる
↓
④ その状態じょうたいを 続つづけることが 適切てきせつかを 文全体ぶんぜんたいから 判断はんだん

4.まとめ

「維持いじ」と 「保持ほじ」は、 どちらも 状態じょうたいを 保たもつ ことに関係かんけいする 言葉ことばです。

2つの意味いみを 確認かくにん
維持いじ ↓ 今いまある 状態じょうたいや 機能きのうを 保たもって 続つづける
保持ほじ ↓ その状態じょうたいや 姿勢しせいなどを 保たもつ
違ちがいを 簡単かんたんに 覚おぼえると
維持いじ 今いまある 状態じょうたいを 続つづける → 「今いまのまま 続つづける」
保持ほじ その状態じょうたいを 保たもつ → 「そのまま 保たもつ」
⚠ 2つを完全かんぜんに 分わけて 覚おぼえなくてもOK

「立位姿勢りついしせいを 維持いじする」 「立位りついを 保持ほじする」のように、 同おなじような 場面ばめんで 使つかわれることもあります。 「何なにを 維持いじ・ 保持ほじしているのか」 を見みて 意味いみを 考かんがえましょう。

試験しけんではこう読よもう
維持いじ = 今いまの 状態じょうたいを 続つづける
保持ほじ = その状態じょうたいを 保たもつ

問題もんだいでは、 「何なにを 維持いじ・ 保持ほじしているのか」 まで読よんで、 文全体ぶんぜんたいの 意味いみを 確認かくにんしましょう。