医療的ケア
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問題103
Aさん(85歳,男性)は,慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary
disease)で,介護老人福祉施設に入所している。ある日,Aさんから,「痰がからんでいて,咳をしても出せない」という訴えがあった。介護福祉士が呼吸回数を確認すると, 1分間に22回で,ゴロゴロという音がしていた。看護職からは,右肺に痰が貯留しやすいという情報提供があった。口腔内吸引をすると,粘性の強い透明な痰が吸引できた。
このとき,介護福祉士が喀痰排出を促すためにAさんに行う対応として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 居室の湿度を30%に保つ。
2 水分摂取を控えるように伝える。
3 左側を下にした体位を勧める。
4 太い吸引チューブに変える。
5 ベッド上での安静を勧める。
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
解答と解説
問題103
痰が出しにくい人に対して、痰の排出を助ける方法に関する問題です。
答えは、「3」です。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは、喫煙などが原因で肺胞の破壊や気道炎症で、息を吐きにくくなったり、咳や痰が続いたりする病気です。
痰を出しやすくするには、水分や加湿、体位の工夫が大切です。
1 居室の湿度を30%に保つ。
【×】誤りです。湿度30%は空気が非常に乾燥している数値です。空気が乾燥すると、痰も固くなり、出しにくくなります。痰を柔らかくして出しやすくするためには、加湿器などを使って部屋の湿度を50〜60%程度に保つことが適切です。
2 水分摂取を控えるように伝える。
【×】誤りです。体内の水分が不足すると、痰が固くなって喉に張り付き、吐き出しにくくなります。心臓や腎臓の病気などで医師から水分制限の指示がない限り、適度な水分摂取をして、痰を柔らかくすることが大切です。
3 左側を下にした体位を勧める。
【○】正しい選択肢です。看護職からは,右肺に痰が溜まりやすいとされています。痰が溜まっている側を上にすることで、重力を利用して痰を移動させ、出しやすくする効果が期待できます。
4 太い吸引チューブに変える。
【×】誤りです。吸引チューブのサイズ選択や判断は、あらかじめ医療従事者から指示された範囲に限られます。介護福祉士が自分の判断で勝手に太いチューブに変えることはできません。
5 ベッド上での安静を勧める。
【×】誤りです。痰を出すためには、ただベッドで安静にするのではなく、体位を変えたり、痰を出しやすい姿勢をとったりすることが大切です。
♯慢性閉塞性肺疾患