認知症の理解
試験用タイマー
開始ボタンを押すとタイマーがスタートします(目安時間:4分)
問題90
Aさん(88歳,女性)は, 4年前に,認知症(dementia)と診断された。在宅で長男が介護している。Aさんは, 3か月前から,何度もトイレ以外で排泄しようとする様子がみられた。長男が繰り返しトイレの場所を教えているが,状態は変わらない。長男はAさんに対して,「何回,同じことを言ったら,わかるんだ」と大声でどなってしまい,その後で落ち込むようになった。また,長男は,「認知症(dementia)がいつまで続くのか」「自分に何か問題があったのではないか」と言って,自分を強く責めている。
次のうち,Aさんの認知症(dementia)を長男が受け入れる過程と考えた場合,このときの長男の心理的特徴に該当する段階として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 ショック期
2 否認期
3 混乱期
4 解決への努力期
5 受容期
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
解答と解説
問題90
認知症のある人を家族が受け入れていく過程に関する問題です。
答えは、「3」です。
障害受容を
受け
入れる
過程の
流れ
障害や
病気を
受け
止める
気持ちは、
すぐに
整うとは
限りません。
次のような
段階を
通ることがあると
考えられています。
1
ショック期
強い
驚きや
不安を
感じる
↓
↓
3
混乱期
怒り、
悲しみ、
自分を
責める
気持ちが
現れる
↓
4
解決への
努力期
対応方法を
学び、
工夫する
↓
5
受容期
事実を
受け
止め、
本人に
合った
生活を
考える
※
各段階は、
行き
来したり、
同じ
段階に
とどまったりすることもあります。
1 ショック期
【×】誤りです。ショック期とは、身近な人が認知症であると診断された直後に、強い驚きや不安で、すぐには冷静に考えられない時期です。ショック期は、認知症と診断された直後などにみられます。長男は、4年前からAさんを介護しているため、この時期ではありません。
2 否認期
【×】誤りです。否認期とは、病気や障害の事実を認めたくないと思う時期です。長男は、Aさんが認知症であることはわかって介護をしているため、この時期ではありません。
3 混乱期
【○】正しい選択肢です。混乱期とは、病気や障害の事実を否定できなくなり、怒り、悲しみ、落ち込みなど、いろいろな気持ちが現れる時期です。混乱期には、本人やほかの人を責めたり、反対に自分を強く責めたりすることがあります。長男の心理的特徴はこの時期です。
4 解決への努力期
【×】誤りです。解決への努力期とは、病気や障害について学び、生活や介護の方法を工夫しようとする時期です。長男は、怒りや落ち込みが強く、自分を責めています。長男はまだ解決に向けた行動をとる段階になっていません。
5 受容期
【×】誤りです。受容期とは、病気や障害があることを受け止め、今できる生活や支援を考えられるようになる時期です。受容期では、認知症の症状だけを見るのではなく、本人の気持ちや、その人らしい生活を大切にしようと考えます。長男はまだこの段階になっていません。