コミュニケーション技術
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問題29
次のうち,利用者とのコミュニケーション場面で,介護福祉職が行う自己開示の目的として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 自己の潜在意識を活用するため
2 利用者との信頼関係を評価するため
3 利用者に自分自身の情報を知らせるため
4 利用者との信頼関係を形成するため
5 自己を深く分析し,客観的に理解するため
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
問題29(解答と解説)
介護現場における自己開示の目的に関する問題です。
答えは、「4」です。
自己開示とは、自分自身のことオープンにすることです。
自分のことを知ってもらうだけでなく、相手も自分のことを話しやすくなり、信頼関係をつくること(形成すること)につながります。
1 自己の潜在意識を活用するため
【×】誤りです。潜在意識とは、自分でも気づいていない心の働きのことです。自己の潜在意識を活用することは、自己開示の目的ではありません。
2 利用者との信頼関係を評価するため
【×】誤りです。自己開示は、信頼関係をつくることが目的であり、信頼関係を評価(確認)することが目的ではありません。
3 利用者に自分自身の情報を知らせるため
【×】誤りです。自分自身の情報を知らせることは、自己開示の方法(手段)であり、目的ではありません。
4 利用者との信頼関係を形成するため
5 自己を深く分析し,客観的に理解するため
【×】誤りです。客観的とは、自分の考えや感情に左右されず、事実をもとに見ることです。この選択肢は、「自己覚知」のことを表した文章です。
問題30
A介護福祉職は,認知症(dementia)のあるBさん(80歳,女性)と会話をしている。Bさんは,「私は小さい頃毎年お祭りに行くことが楽しみでね」「なんだか最近ひざが痛いような気がしてね」「今から何をしようかしらね」と,次々に話している。A介護福祉職は,Bさんが混乱しないように,「Bさん,子どもの頃の思い出や体調のことをお話しくださっているのですね」と返答した。
次のうち,A介護福祉職が行ったコミュニケーション技術として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 要約
2 承認
3 賞賛
4 共感
5 同意
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
問題30(解答と解説)
コミュニケーション技術の用語に関する問題です。
答えは、「1」です。
1 要約
【○】正しい選択肢です。要約とは、利用者が語った経験、行動、感情の経過を短くまとめることで気持ちや内容を整理し、共感と理解を示す重要なコミュニケーション技法です。Bさんの話(思い出・体調)を整理して伝えているので、「要約」といえます。
2 承認
【×】誤りです。承認とは、相手の存在や行動、感情を否定せず、そのままの姿を認めることです。今回は、話をまとめているので、承認ではありません。
3 賞賛
【×】誤りです。賞賛とは、相手の行動などを褒めることで、利用者の自尊心の向上や、モチベーションの向上につなげる技法です。今回は、話をまとめているので、賞賛ではありません。
4 共感
【×】誤りです。共感とは、相手の気持ちに寄り添い、共に感じることで、利用者の気持ちを理解しようとする技法です。今回は、話をまとめているので、共感ではありません。
5 同意
【×】誤りです。同意とは、相手の意見に賛成することです。相手への同意や理解を示すことで発話を促進する効果があります。今回は、話をまとめているので、同意ではありません。
問題31
次の記述のうち,利用者の家族との関係づくりにおける介護福祉職の基本姿勢として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 お互いの緊張が解けるまでじっと待つ。
2 介護福祉職のペースで話を進める。
3 利用者の意向よりも家族の意向を優先する。
4 家族への連絡は最小限にする。
5 利用者支援で協働するパートナーとして接する。
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
問題31(解答と解説)
利用者の家族との関係づくりにおける基本姿勢に関する問題です。
答えは、「5」です。
家族は一緒に利用者を支えるパートナーとして関わることが大切です。
1 お互いの緊張が解けるまでじっと待つ。
【×】誤りです。お互いの緊張が解けるまでじっと待つだけでは、関係は深まりません。介護福祉職から適切に関わることが大切です。
2 介護福祉職のペースで話を進める。
【×】誤りです。介護福祉職のペースで話を進めると、家族の思いや状況を十分に理解できません。相手に合わせることが大切です。
3 利用者の意向よりも家族の意向を優先する。
【×】誤りです。介護では、利用者本人の意向が最も大切(自己決定の尊重)です。家族の意向を優先することは適切ではありません。
4 家族への連絡は最小限にする。
【×】誤りです。家族への連絡は、信頼関係をつくるためにとても重要です。最小限ではなく、適切に情報共有する必要があります。
5 利用者支援で協働するパートナーとして接する。
【○】正しい選択肢です。利用者支援で協働するパートナーとして接するとは、
家族を支援の協力者として、一緒に利用者を支える関係をつくることです。このような関わりが、信頼関係につながります。
問題32
Aさん(80歳,女性,要介護3)は中途障害の全盲である。介護老人福祉施設に入所している。最近,食堂の席の入れ替えがあった。Aさんは同じテーブルの利用者同士の会話を,自分に向けて話しかけられていると思って,応答した。しかし,誰からも反応はなく,Aさんは下を向いてしまった。その様子を見たB介護福祉職は,Aさんの状況に対応するために,同じテーブルの利用者にAさんの事情を話し,協力を求めた。
次の記述のうち,B介護福祉職が同じテーブルの利用者に協力を依頼した内容として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 Aさんは疲れているので,部屋で休むように伝えてほしい。
2 Aさんは不安なので,そっと手を握ってほしい。
3 Aさんにもわかるように,話す相手の名前を呼んでから話しかけてほしい。
4 Aさんが混乱するので,食堂での会話は控えてほしい。
5 Aさんは施設の予定がわからないので,これから食事だと教えてほしい。
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
問題32(解答と解説)
視覚障害(全盲)のある利用者への適切なコミュニケーション支援に関する問題です。
答えは、「3」です。
視覚障害がある人には、視覚から得ることができない情報を音と言葉で伝えることが大切です。
1 Aさんは疲れているので,部屋で休むように伝えてほしい。
【×】誤りです。Aさんは疲れているのではなく、誰が話しているかわからず困っている状態です。そのため、この対応は適切ではありません。
2 Aさんは不安なので,そっと手を握ってほしい。
【×】誤りです。不安に寄り添うことは大切ですが、今回の問題は「会話の混乱」が原因です。手を握るだけでは解決になりません。
3 Aさんにもわかるように,話す相手の名前を呼んでから話しかけてほしい。
【○】正しい選択肢です。Aさんの状況は、誰が誰に話しているのか分からないことによる混乱です。そのため、話す相手の名前を呼んでから話すことで、Aさんも理解しやすくなります。
4 Aさんが混乱するので,食堂での会話は控えてほしい。
【×】誤りです。会話を控えると、Aさんだけでなく他の利用者も、関わりが減ってしまいます。そこにいる利用者が楽しめる環境を整えることが大切です。
5 Aさんは施設の予定がわからないので,これから食事だと教えてほしい。
【×】誤りです。予定を伝えることは大切ですが、今回の問題は「会話の混乱」が原因です。問題の解決になりません。
問題33
Aさん(72歳,男性)は記憶障害があり,介護施設に入居している。ある日,介護福祉職にAさんが,「あの,ちょっとお願いがあるんです。ええとね,実は,お昼ご飯をほとんど残しちゃいました…。それでね…,あ,あれかな,調理師さんはがっかりしたかな,私はずっと食堂をやっていたんですよ。店はけっこう繁盛していたけど閉めることになってね。あ,ええと何の話だったかな…」と話しかけてきた。
次のうち,このときのAさんの発言を促すための介護福祉職の応答として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 「Aさんは,お店を閉めたくなかったのですね」
2 「Aさんは,どんな料理が得意だったのですか」
3 「調理師さんのことは気にしなくていいですよ」
4 「どこかからだの具合が悪いのではないですか」
5 「何かお願いがあるのではありませんか」
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
問題33(解答と解説)
記憶障害のある利用者とのコミュニケーションに関する問題です。
答えは、「5」です。
記憶障害とは、新しいことを覚えにくくなったり、覚えていたことを思い出せなくなる状態です。
認知症などでみられ、同じことを何度も聞く、話の途中で内容を忘れるといった特徴があります。
話の途中で忘れても、元の話題に戻れるように支援することが大切です。
1 「Aさんは,お店を閉めたくなかったのですね」
【×】誤りです。利用者の気持ちに寄り添う応答ですが、Aさんの発言を促す支援ではありません。
2 「Aさんは,どんな料理が得意だったのですか」
【×】誤りです。この質問は話題を広げる質問であり、元の話題に戻ることから離れてしまうため、適切ではありません。
3 「調理師さんのことは気にしなくていいですよ」
【×】誤りです。この声かけは、利用者の気持ちを正しく受け止めていない可能性があります。また、元の話題に戻る支援にはなりません。
4 「どこかからだの具合が悪いのではないですか」
【×】誤りです。これは本来の話から体調の話に話題を変えてしまうことになるため、適切ではありません。
5 「何かお願いがあるのではありませんか」
【○】正しい選択肢です。途中で話を忘れてしまったAさんが、元の話題(お願いのこと)をやさしく思い出せるように支援する声かけです。
問題34
次の記述のうち,客観的事実に該当するものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 利用者Aは,楽しかったはずだ。
2 利用者Aは,朝食のパンを残した。
3 利用者Aは,何か言いたそうだった。
4 利用者Aは,不安だったと思う。
5 利用者Aは,退屈そうにしていた。
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
問題34(解答と解説)
客観的事実と主観的な判断の違いに関する問題です。
答えは、「2」です。
客観的事実とは、誰が見ても同じように確認できる事実(見たままのこと)です。
見たまま(事実)か、感じたこと・思ったこと(推測・主観)かで判断しましょう。
1 利用者Aは,楽しかったはずだ。
【×】誤りです。「~はずだ」は、理由や根拠がある場合に「間違いなく~だ」と強く推測・確信する文法です。理由や根拠があっても推測です。客観的事実ではありません。
2 利用者Aは,朝食のパンを残した。
【○】正しい選択肢です。「朝食のパンを残した」は、実際に見て確認できる行動であり、誰が見ても同じです。客観的事実にあたります。
3 利用者Aは,何か言いたそうだった。
【×】誤りです。「~そう」というのは、見た様子や印象を表す文法です。見た人の感じ方で変わるため、客観的事実ではありません。
4 利用者Aは,不安だったと思う。
【×】誤りです。「~思う」は、見た人の感じ方(主観)です。客観的事実ではありません。
5 利用者Aは,退屈そうにしていた。
【×】誤りです。「~そう」というのは、見た様子や印象を表す文法です。見た人の感じ方で変わるため、客観的事実ではありません。