解答と解説
問題83
障害のある人への事故防止の対応に関する問題です。
答えは、「3」です。
障害のある人の特性に応じた事故防止の工夫は、安全な生活環境を整える上で非常に重要です。
障害の特性やリスクを正しく理解し、それに合った支援や環境調整を行う視点が求められます。
1 パーキンソン病(Parkinson disease)の人には,低めのベッドを用意する。
【×】誤りです。パーキンソン病の人は筋固縮や動作の緩慢さ(ゆっくりした動き)により、立ち上がる動作が困難です。ベッドが低すぎると立ち上がりにくくなり、転倒の危険性が増すため、適切な高さのベッドを選ぶことが重要です。
2 認知症(dementia)の人には,ガスコンロを用意する。
【×】誤りです。認知症の人は火の消し忘れなどが起こりやすく、ガスコンロの使用は火災のリスクがあります。安全性の観点から、IH調理器や見守り機能付き調理器具を用意します。
3 在宅酸素療法中の人のそばでは,喫煙しない。
【○】正しい選択肢です。酸素は非常に引火しやすいため、在宅酸素療法中の人の近くでは喫煙を絶対に避けなければなりません。
4 視覚障害のある人には,洗体用に頭受け台を用意する。
【×】誤りです。頭受け台は洗髪時に使用するものであり、視覚障害のある人への事故防止としては、段差の解消や音声ガイド、手すりの設置などが適切です。
5 聴覚障害のある人には,補高便座を用意する。
【×】誤りです。補高便座は下肢筋力の低下などによって便座の立ち座りが困難な人向けの支援具です。聴覚障害のある人の事故防止とは直接関係がありません。