認知症にんちしょう の理解りかい
問題もんだい 39
次つぎ の記述きじゅつ のうち,2019年ねん (令和元年れいわがんねん )の認知症施策推進大綱にんちしょうせさくすいしんたいこう に関かん する説明せつめい として,最 もっと も 適切 てきせつ なもの を1つ 選えら びなさい。
1 「共生きょうせい 」と「予防よぼう 」を車くるま の両輪りょうりん として施策せさく を推進すいしん していく。 2 「予防よぼう 」とは,「認知症にんちしょう (dementia)にならない」という意味いみ である。 3 「認知症高齢者等にんちしょうこうれいしゃとう にやさしい地域ちいき づくり」を推進すいしん する7つの柱はしら が示された。 4 「普及啓発ふきゅうけいはつ ・本人発信支援ほんにんはっしんしえん 」として,家族かぞく が積極的せっきょくてき に本人ほんにん の意思いし を代弁だいべん することが示しめ された。 5 策定後さくていご は,毎年施策まいとしせさく の進捗しんちょく を確認かくにん することが示しめ された。
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
問題もんだい 39(解答かいとう と解説かいせつ )
認知症施策推進大綱にんちしょうせさくすいしんたいこう に関かん する問題もんだい です。
答こた えは、「1 」です。
認知症施策推進大綱にんちしょうせさくすいしんたいこう は、令和元 れいわがん 年6 月 がつ 18 日 にち にとりまとめられました。
認知症にんちしょう になっても、住す み慣な れた地域ちいき で自分じぶん らしく暮く らし続つづ けられる「共生 きょうせい 」を目指めざ しています。
また、「認知症にんちしょう バリアフリー」の取と り組く みを進すす めること、通かよ いの場ば の拡大かくだい など「予防 よぼう 」の取と り組く みを日本政府にほんせいふ が一丸いちがん となって進すす めていくとしています。
認知症施策推進大綱にんちしょうせさくすいしんたいこう の基本的きほんてき な考かんが え方かた
認知症にんちしょう の発症はっしょう を遅おく らせながら、認知症にんちしょう になっても希望きぼう をもって日常にちじょう 生活せいかつ を暮く らせる社会しゃかい を目指めざ す
認知症にんちしょう の人ひと や家族かぞく の視点してん を重視じゅうし する
「共生きょうせい 」と「予防よぼう 」の両方りょうほう を補おぎな いながら、施策せさく を進すす める
認知症施策推進大綱にんちしょうせさくすいしんたいこう の5つの柱はしら は次つぎ のとおりです。
認知症施策推進大綱にんちしょうせさくすいしんたいこう 5つの柱はしら
普及啓発ふきゅうけいはつ ・本人発信支援ほんにんはっしんしえん
予防よぼう
医療いりょう ・ケア・介護かいご サービス・介護者かいごしゃ への支援しえん
認知症にんちしょう バリアフリーの推進すいしん ・若年性認知症じゃくねんせいにんちしょう の人ひと への支援しえん ・社会しゃかい 参加支援さんかしえん
研究開発けんきゅうかいはつ ・産業促進さんぎょうそくしん ・国際展開こくさいてんかい
1 「共生きょうせい 」と「予防よぼう 」を車くるま の両輪りょうりん として施策せさく を推進すいしん していく。
【 ○】正ただ しい選択肢せんたくし です。「共生きょうせい 」と「予防よぼう 」の両輪りょうりん が、基本的きほんてき な考かんが え方かた です。
2 「予防よぼう 」とは,「認知症にんちしょう (dementia)にならない」という意味いみ である。
【×】誤あやま りです。「予防よぼう 」とは,認知症にんちしょう の発症はっしょう を遅おく らせることです。 「認知症にんちしょう にならない 」という断定的だんていてき な表現ひょうげん の選択肢せんたくし は注意ちゅうい しましょう。
3 「認知症高齢者等にんちしょうこうれいしゃとう にやさしい地域ちいき づくり」を推進すいしん する7つの柱はしら が示された。
【×】誤あやま りです。7つの柱はしら ではなく、5つの柱はしら です。
4 「普及啓発ふきゅうけいはつ ・本人発信支援ほんにんはっしんしえん 」として,家族かぞく が積極的せっきょくてき に本人ほんにん の意思いし を代弁だいべん することが示しめ された。
【×】誤あやま りです。「普及啓発ふきゅうけいはつ ・本人発信支援ほんにんはっしんしえん 」とは、家族かぞく が代弁だいべん するのではなく、本人ほんにん が主体的しゅたいてき に認知症にんちしょう になっても希望きぼう を持も って前まえ を向む いて暮く らすことができている姿すがた を発信はっしん することです。
5 策定後さくていご は,毎年施策まいとしせさく の進捗しんちょく を確認かくにん することが示しめ された。
【×】誤あやま りです。毎年まいとし ではなく、3年ねん を目途もくと とされています。
#認知症施策推進大綱にんちしょうせさくすいしんたいこう #共生きょうせい #予防よぼう
問題もんだい 40
Aさん(84歳さい ,女性じょせい ,要介護ようかいご 3)は,アルツハイマー型認知症がたにんちしょう (dementia of the Alzheimer’s type)で,介護老人福祉施設かいごろうじんふくししせつ に入所にゅうしょ している。赤あか ちゃんの人形にんぎょう を持も っていて,「はなちゃん」と呼よ んで話はな しかけている。昼食ちゅうしょく のため,介護福祉職かいごふくししょく が居室きょしつ を訪問ほうもん すると,Aさんは不安ふあん そうな顔かお で,「はなちゃんがいなくなった。どこへ連つ れて行い ったの?返かえ して」と大声おおごえ を出だ した。人形にんぎょう はAさんのロッカーの上うえ に置お かれていた。 Aさんに対たい する介護福祉職かいごふくししょく の最初さいしょ の声こえ かけとして,最 もっと も 適切 てきせつ なもの を1つ 選えら びなさい。
1 「私わたし を疑うたが っているんですか」 2 「置お いた場所ばしょ を忘わす れたんですか」 3 「心配しんぱい ですね,一緒いっしょ に探さが しませんか」 4 「ご飯はん を食た べてから探さが してはどうですか」 5 「ロッカーの上うえ にあるのが見み えないんですか」
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
問題もんだい 40(解答かいとう と解説かいせつ )
アルツハイマー型認知症がたにんちしょう の方かた への対応たいおう に関かん する問題もんだい です。
答こた えは、「3 」です。
1 「私わたし を疑うたが っているんですか」
【×】誤あやま りです。不安ふあん そうなAさんの気持きも ちに寄よ り添そ った発言はつげん ではありません。
2 「置お いた場所ばしょ を忘わす れたんですか」
【×】誤あやま りです。アルツハイマー型認知症がたにんちしょう の症状しょうじょう に「記憶障害きおくしょうがい 」があります。その障害をしょうがい 指摘してき する発言はつげん は適切てきせつ ではありません。
3 「心配しんぱい ですね,一緒いっしょ に探さが しませんか」
【 ○】正ただ しい選択肢せんたくし です。不安ふあん そうなAさんに寄よ り添そ った発言はつげん です。
4 「ご飯はん を食た べてから探さが してはどうですか」
【×】誤あやま りです。Aさんの大切たいせつ なもの・ことから話はなし をそらすことで、Aさんはますます不安ふあん になる可能性かのうせい があるため、適切てきせつ ではありません。
5 「ロッカーの上うえ にあるのが見み えないんですか」
【×】誤あやま りです。対応たいおう で最もっと も優先ゆうせん することは、探さが しものを見み つける行為こうい ではなく、Aさんの不安ふあん に寄よ り添そ い、探さが しものを探さが す過程かてい です。適切てきせつ ではありません。
問題もんだい 41
認知症にんちしょう (dementia)の高齢者こうれいしゃ にみられる,せん妄もう に関かん する記述きじゅつ として,適切 てきせつ なもの を1つ 選えら びなさい。
1 覚醒かくせい レベルが重度じゅうど に低下ていか した状態じょうたい である。 2 症状しょうじょう の変動へんどう が少すく ないことが特徴とくちょう である。 3 夜間やかん よりも日中にっちゅう に生しょう じやすいことが特徴とくちょう である。 4 認知機能障害にんちきのうしょうがい がみられることはまれである。 5 関与かんよ する因子いんし を特定とくてい することが重要じゅうよう である。
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
問題もんだい 41(解答かいとう と解説かいせつ )
せん妄もう に関かん する問題もんだい です。
答こた えは、「5 」です。
せん妄もう は、意識いしき がぼんやりしたり、時間じかん や場所ばしょ がわからなくなったりする状態じょうたい です。急激きゅうげき な発症はっしょう で日内変動にちないへんどう があるのが特徴とくちょう です。高齢者こうれいしゃ や認知症にんちしょう の人ひと に多おお く見み られます。
1 覚醒かくせい レベルが重度じゅうど に低下ていか した状態じょうたい である。
【×】誤あやま りです。覚醒かくせい レベルが重度じゅうど に低下ていか した状態じょうたい だけでなく、逆ぎゃく に興奮こうふん して落お ち着つ きがなくなるなど、覚醒かくせい レベルが過剰かじょう になることもあります。
2 症状しょうじょう の変動へんどう が少すく ないことが特徴とくちょう である。
【×】誤あやま りです。せん妄もう は、1日にち の中なか でも症状しょうじょう が大おお きく変動へんどう するのが特徴とくちょう です。
3 夜間やかん よりも日中にっちゅう に生しょう じやすいことが特徴とくちょう である。
【×】誤あやま りです。脳血管障害のうけっかんしょうがい や認知症にんちしょう では、せん妄もう は夜間やかん に悪化あっか しやすく「夜間やかん せん妄もう 」といいます。
4 認知機能障害にんちきのうしょうがい がみられることはまれである。
【×】誤あやま りです。「まれ」とはとても少すく ないことを表あらわ す言葉ことば です。せん妄もう は、時間じかん や場所ばしょ がわからなくなる見当識障害けんとうしきしょうがい や注意力ちゅういりょく の低下ていか といった認知機能障害にんちきのうしょうがい がよくみられます。
5 関与かんよ する因子いんし を特定とくてい することが重要じゅうよう である。
【 ○】正ただ しい選択肢せんたくし です。せん妄もう は、高熱こうねつ 、脱水だっすい 、薬くすり の副作用ふくさよう 、感染症かんせんしょう 、環境かんきょう の変化へんか などが危険因子きけんいんし としてあげられます。原因げんいん を特定とくてい することが重要じゅうよう です。
問題もんだい 42
次つぎ の記述きじゅつ のうち,アルツハイマー型認知症がたにんちしょう (dementia of the Alzheimer’s type)の特徴とくちょう として,適切 てきせつ なもの を1つ 選えら びなさい。
1 近時記憶きんじきおく (新あたら しい記憶きおく )の障害しょうがい は,初期しょき から始はじ まる。 2 特徴的とくちょうてき な症状しょうじょう として幻視げんし がある。 3 脳のう にアミロイドβが沈着ちんちゃく し始はじ めると,すぐに発症はっしょう する。 4 歩行障害ほこうしょうがい が多おお く現あらわ れるのは,初期しょき の段階だんかい である。 5 嚥下障害えんげしょうがい が多おお く現あらわ れるのは,初期しょき の段階だんかい である。
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
問題もんだい 42(解答かいとう と解説かいせつ )
アルツハイマー型認知症がたにんちしょう に関かん する問題もんだい です。
答こた えは、「1 」です。
アルツハイマー型認知症がたにんちしょう は、脳内のうない に異常いじょう なたんぱく質しつ が蓄積ちくせき し、神経細胞しんけいさいぼう がゆっくりと壊こわ れることで記憶きおく や判断力はんだんりょく が低下ていか する認知症にんちしょう です。
ゆっくり進行しんこう し、最初さいしょ は物忘ものわす れから始はじ まり、次第しだい に日常生活にちじょうせいかつ に支障ししょう をきたすようになります。
1 近時記憶きんじきおく (新あたら しい記憶きおく )の障害しょうがい は,初期しょき から始はじ まる。
【 ○】正ただ しい選択肢せんたくし です。物忘ものわす れなどといった新あたら しい記憶きおく の障害しょうがい が初期しょき の段階だんかい で始はじ まります。
2 特徴的とくちょうてき な症状しょうじょう として幻視げんし がある。
【×】誤あやま りです。幻視げんし が特徴的とくちょうてき な症状しょうじょう としてみられるのは、レビー小体型認知症しょうたいがたにんちしょう です。
3 脳のう にアミロイドβが沈着ちんちゃく し始はじ めると,すぐに発症はっしょう する。
【×】誤あやま りです。すぐに発症はっしょう することはありません。
4 歩行障害ほこうしょうがい が多おお く現あらわ れるのは,初期しょき の段階だんかい である。
【×】誤あやま りです。歩行障害ほこうしょうがい は、中期以降ちゅうきいこう で現あらわ れます。
5 嚥下障害えんげしょうがい が多おお く現あらわ れるのは,初期しょき の段階だんかい である。
【×】誤あやま りです。嚥下障害えんげしょうがい は、後期こうき の段階だんかい で多おお くみられるようになります。
問題もんだい 43
次つぎ のうち,認知症にんちしょう (dementia)のリスクを高たか める要因よういん として,最 もっと も 適切 てきせつ なもの を1つ 選えら びなさい。
1 身体活動しんたいかつどう 2 不飽和脂肪酸ふほうわしぼうさん の摂取せっしゅ 3 歯は がなくなることによる咀嚼機能そしゃくきのう の低下ていか 4 難聴なんちょう による補聴器ほちょうき の使用しよう 5 ボランティア活動かつどう
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
問題もんだい 43(解答かいとう と解説かいせつ )
認知症にんちしょう のリスクを高たか める要因よういん に関かん する問題もんだい です。
答こた えは、「3 」です。
1 身体活動しんたいかつどう
【×】誤あやま りです。身体しんたい を動うご かす活動かつどう は、脳のう の血流けつりゅう を促進そくしん するため、認知症にんちしょう のリスクを低ひく くします。
2 不飽和脂肪酸ふほうわしぼうさん の摂取せっしゅ
【×】誤あやま りです。不飽和脂肪酸ふほうわしぼうさん とは、サバ・イワシといった青魚あおざかな やオリーブオイルなどに含ふく まれる血液けつえき をサラサラにする脂肪しぼう のことです。不飽和脂肪酸ふほうわしぼうさん の摂取せっしゅ は脳のう の働はたら きを保たも ち、認知症にんちしょう のリスクを低ひく くします。
3 歯は がなくなることによる咀嚼機能そしゃくきのう の低下ていか
【 ○】正ただ しい選択肢せんたくし です。咀嚼機能そしゃくきのう の低下ていか は、脳のう への刺激しげき が少すく なくなり、脳のう の働はたら きが弱よわ くなることから認知症にんちしょう のリスクを高たか めます。
4 難聴なんちょう による補聴器ほちょうき の使用しよう
【×】誤あやま りです。会話かいわ が減へ り人ひと との関かか わりが少すく なくなると、脳のう への刺激しげき が減へ るため認知症にんちしょう リスクが高たか まります。補聴器ほちょうき を使用しよう することで、脳のう への刺激しげき が増ふ え、リスクを低ひく くします。
5 ボランティア活動かつどう
【×】誤あやま りです。ボランティア活動かつどう は、人ひと との関かか わりや身体活動しんたいかつどう の増加ぞうか 、考かんが える機会きかい の増加ぞうか など、脳のう に様々さまざま な刺激しげき が与あた えられるため、認知症にんちしょう のリスクを低ひく くします。
問題もんだい 44
次つぎ のうち,全般的ぜんぱんてき な認知機能にんちきのう を評価ひょうか する尺度しゃくど であり,30点満点てんまんてん で20点以下てんいか を認知症にんちしょう の目安めやす とするものとして,正 ただ しいもの を1つ 選えら びなさい。
1 バーセルインデックス(Barthel Index) 2 改訂長谷川式認知症かいていはせがわしきにんちしょう スケール(HDS-R) 3 FAST(Functional Assessment Staging) 4 認知症高齢者にんちしょうこうれいしゃ の日常生活自立度判定基準にちじょうせいかつじりつどはんていきじゅん 5 臨床的認知症尺度りんしょうてきにんちしょうしゃくど (CDR:Clinical Dementia Rating)
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
問題もんだい 44(解答かいとう と解説かいせつ )
認知機能にんちきのう の評価ひょうか に使用しよう されるスケール(尺度しゃくど )に関かん する問題もんだい です。
答こた えは、「2 」です。
認知症にんちしょう の評価ひょうか スケールはいくつかありますので、基準きじゅん や特徴とくちょう などを整理せいり して覚おぼ えておきましょう。
1 バーセルインデックス(Barthel Index)
【×】誤あやま りです。バーセルインデックスは、日常生活にちじょうせいかつ の自立度じりつど をはかる指標しひょう です。食事しょくじ ・移動いどう ・排泄はいせつ など10項目こうもく について、どれくらい自分じぶん でできるかを点数てんすう で評価ひょうか します。認知機能にんちきのう の評価ひょうか スケールではありません。
2 改訂長谷川式認知症かいていはせがわしきにんちしょう スケール(HDS-R)
【 ○】正ただ しい選択肢せんたくし です。認知症にんちしょう の早期発見そうきはっけん のための検査けんさ です。医師いし などが面接めんせつ をし、年齢ねんれい 、記憶きおく 、計算けいさん 、言葉ことば の理解りかい など9つの質問しつもん を通とお して、認知機能にんちきのう の低下ていか を確認かくにん します。30点満点てんまんてん で20点以下てんいか が認知症にんちしょう の疑うたが いとされています。
3 FAST(Functional Assessment Staging)
【×】誤あやま りです。FASTは認知症にんちしょう の進行度しんこうど を7段階だんかい で評価ひょうか する方法ほうほう です。特とく にアルツハイマー型認知症がたにんちしょう の状態じょうたい を日常生活にちじょうせいかつ の機能きのう レベルに基もと づいて判断はんだん します。
4 認知症高齢者にんちしょうこうれいしゃ の日常生活自立度判定基準にちじょうせいかつじりつどはんていきじゅん
【×】誤あやま りです。認知症高齢者にんちしょうこうれいしゃ の日常生活自立度判定基準にちじょうせいかつじりつどはんていきじゅん は、認知症にんちしょう のある高齢者こうれいしゃ がどれくらい自立じりつ して日常生活にちじょうせいかつ を送おく れているかを7段階だんかい で評価ひょうか する基準きじゅん です。
5 臨床的認知症尺度りんしょうてきにんちしょうしゃくど (CDR:Clinical Dementia Rating)
【×】誤あやま りです。臨床的認知症尺度りんしょうてきにんちしょうしゃくど は、認知症にんちしょう の重症度じゅうしょうど を評価ひょうか するための指標しひょう です。記憶きおく 、見当識けんとうしき など6項目こうもく について認知症にんちしょう の程度ていど を5段階だんかい で評価ひょうか します。
#認知症にんちしょう #改訂長谷川式認知症かいていはせがわしきにんちしょう スケール
問題もんだい 45
次つぎ の記述きじゅつ のうち,「認知症にんちしょう (dementia)の人ひと の日常生活にちじょうせいかつ ・社会生活しゃかいせいかつ における意思いし 決定支援けっていしえん ガイドライン」(2018年ねん (平成へいせい 30年ねん )(厚生労働省こうせいろうどうしょう ))で示しめ されている,意思決定支援いしけっていしえん として,最 もっと も 適切 てきせつ なもの を1つ 選えら びなさい。
1 認知症にんちしょう (dementia)の人ひと の家族かぞく の意思いし を支援しえん することである。 2 意思決定支援者いしけっていしえんしゃ は特定とくてい の職種しょくしゅ に限定げんてい される。 3 一度いちど ,意思決定いしけってい したら,最後さいご まで同おな じ内容ないよう で支援しえん する。 4 看取みと りの場面ばめん になってから支援しえん を開始かいし する。 5 身振みぶ りや表情ひょうじょう の変化へんか も意思表示いしひょうじ として読よ み取と る努力どりょく を最大限さいだいげん に行おこな う。
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
問題もんだい 45(解答かいとう と解説かいせつ )
認知症にんちしょう の人ひと の意思決定支援いしけっていしえん に関かん する問題もんだい です。
答こた えは、「5 」です。
「認知症にんちしょう (dementia)の人ひと の日常生活にちじょうせいかつ ・社会生活しゃかいせいかつ における意思いし 決定支援けっていしえん ガイドライン」は、認知症にんちしょう の人ひと が自みずか らの意思いし に基もと づいて生活せいかつ を送おく れるよう、周囲しゅうい の人ひと がその意思いし を身振みぶ りや表情ひょうじょう の変化へんか からも丁寧ていねい にくみ取と り、支援しえん するための基本的きほんてき な考かんが え方かた や方法ほうほう を示しめ したものです。
1 認知症にんちしょう (dementia)の人ひと の家族かぞく の意思いし を支援しえん することである。
【×】誤あやま りです。あくまでも、認知症にんちしょう の人ひと =「本人ほんにん 」を支援しえん するものです。
2 意思決定支援者いしけっていしえんしゃ は特定とくてい の職種しょくしゅ に限定げんてい される。
【×】誤あやま りです。意思決定支援者いしけっていしえんしゃ は、特定とくてい の職種しょくしゅ や特定とくてい の場面ばめん に限定げんてい されるものではなく、認知症にんちしょう の人ひと の意思決定支援いしけっていしえん に関かか わる全すべ ての人ひと です。
3 一度いちど ,意思決定いしけってい したら,最後さいご まで同おな じ内容ないよう で支援しえん する。
【×】誤あやま りです。最後さいご まで同おな じ内容ないよう で支援しえん するのではなく、本人ほんにん のその時々ときどき の意思決定いしけってい の状況じょうきょう に応おう じて支援しえん をします。
4 看取みと りの場面ばめん になってから支援しえん を開始かいし する。
【×】誤あやま りです。本人ほんにん が自みずか ら意思決定いしけってい できる認知症にんちしょう の軽度けいど の段階だんかい から支援しえん を開始かいし することが重要じゅうよう とされています。
5 身振みぶ りや表情ひょうじょう の変化へんか も意思表示いしひょうじ として読よ み取と る努力どりょく を最大限さいだいげん に行おこな う。
【 ○】正ただ しい選択肢せんたくし です。認知症にんちしょう の人ひと は言語げんご による意思表示いしひょうじ が上手うま くできないこともあるため、言語以外げんごいがい の部分ぶぶん から意思表示いしひょうじ を丁寧ていねい に読よ み取と ることが求もと められています。
#認知症にんちしょう #意思決定支援いしけっていしえん
問題もんだい 46
次つぎ の記述きじゅつ のうち,回想法かいそうほう として,最 もっと も 適切 てきせつ なもの を1つ 選えら びなさい。
1 肩かた や背中せなか から優やさ しくゆっくりと触ふ れる。 2 共感きょうかん を通とお して,認知症にんちしょう (dementia)の人ひと が体験たいけん している現実げんじつ を受う け入い れる。 3 見当識けんとうしき を高たか めるために,時間じかん や場所ばしょ ,現在げんざい の状況じょうきょう を説明せつめい する。 4 昔むかし の写真しゃしん や音楽おんがく を活用かつよう して,記憶きおく を活性化かっせいか する。 5 残存能力ざんぞんのうりょく を活用かつよう し,共同作業きょうどうさぎょう を通とお して仲間なかま をつくる。
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
問題もんだい 46(解答かいとう と解説かいせつ )
「回想法かいそうほう 」に関かん する問題もんだい です。
答こた えは、「5 」です。
回想法かいそうほう とは、昔むかし の写真しゃしん や音楽おんがく 、思おも い出話でばなし などを通とお して、過去かこ の出来事できごと を思おも い出だ してもらうことで、認知症にんちしょう の人ひと の心こころ を安定あんてい させたり、自信じしん を取と り戻もど してもらったりする支援方法しえんほうほう です。
懐なつ かしい記憶きおく を話はな すことで脳のう を刺激しげき し、コミュニケーションの促進そくしん や感情かんじょう の活性化かっせいか にもつながるとされています。
1 肩かた や背中せなか から優やさ しくゆっくりと触ふ れる。
【×】誤あやま りです。不安感ふあんかん や痛いた みに効果的こうかてき とされている「タクティールケア」に関かん する記述きじゅつ です。
2 共感きょうかん を通とお して,認知症にんちしょう (dementia)の人ひと が体験たいけん している現実げんじつ を受う け入い れる。
【×】誤あやま りです。認知症にんちしょう の人ひと の感かん じていることや思おも いを否定ひてい せずに共感きょうかん するコミュニケーション技法ぎほう である「バリデーション」に関かん する記述きじゅつ です。
3 見当識けんとうしき を高たか めるために,時間じかん や場所ばしょ ,現在げんざい の状況じょうきょう を説明せつめい する。
【×】誤あやま りです。「リアリティ・オリエンテーション」に関かん する記述きじゅつ です。軽度kえいど の認知症にんちしょう の人ひと のケアに取と り入い れられています。
4 昔むかし の写真しゃしん や音楽おんがく を活用かつよう して,記憶きおく を活性化かっせいか する。
5 残存能力ざんぞんのうりょく を活用かつよう し,共同作業きょうどうさぎょう を通とお して仲間なかま をつくる。
【×】誤あやま りです。作業療法さぎょうりょうほう に関かん する記述きじゅつ です。認知症にんちしょう の人ひと の作業療法さぎょうりょうほう では、残存機能ざんぞんきのう ・能力のうりょく を正ただ しく見極みきわ めることが重要じゅうよう とされています。
問題もんだい 47
次つぎ の記述きじゅつ のうち,認知症疾患医療にんちしょうしっかんいりょう センターの説明せつめい として,適切 てきせつ なもの を1つ 選えら びなさい。
1 事業じぎょう の実施主体じっししゅたい は,市町村しちょうそん である。 2 都道府県とどうふけん ごとに, 1か所しょ の設置せっち が義務ぎむ づけられている。 3 認知症にんちしょう (dementia)の鑑別診断かんべつしんだん を行おこな う。 4 主おも に認知症にんちしょう (dementia)が進行しんこう した人ひと の入院治療にゅういんちりょう を行おこな う。 5 介護保険法かいごほけんほう に定さだ められている。
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
問題もんだい 47(解答かいとう と解説かいせつ )
認知症疾患医療にんちしょうしっかんいりょう センターに関かん する問題もんだい です。
答こた えは、「3 」です。
認知症疾患医療にんちしょうしっかんいりょう センターは、認知症にんちしょう の早期診断そうきしんだん や専門医療せんもんいりょう を提供ていきょう するための拠点きょてん です。地域ちいき の医療機関いりょうきかん や介護かいご サービスと連携れんけい し、認知症にんちしょう の人ひと と家族かぞく を支援しえん します。
専門医せんもんい による診断しんだん や相談そうだん 、医療いりょう ・介護かいご との橋渡はしわた しを行おこな います。
1 事業じぎょう の実施主体じっししゅたい は,市町村しちょうそん である。
【×】誤あやま りです。事業じぎょう の実施主体じっししゅたい は、都道府県とどうふけん です。
2 都道府県とどうふけん ごとに, 1か所しょ の設置せっち が義務ぎむ づけられている。
【×】誤あやま りです。義務付ぎむづ けはありませんが、複数ふくすう の市町村しちょうそん で構成こうせい された二次医療圏にじいりょうけん ごとに1か所以上しょいじょう の設置せっち を目標もくひょう をしています。
3 認知症にんちしょう (dementia)の鑑別診断かんべつしんだん を行おこな う。
【 ○】正ただ しい選択肢せんたくし です。鑑別診断かんべつしんだん とは、似に た症状しょうじょう の病気びょうき の中なか から、正ただ しい病気びょうき を見分みわ けることです。認知症疾患医療にんちしょうしっかんいりょう センターでは、認知症にんちしょう の判断しんだん だけでなく、種類しゅるい まで診断しんだん し、効果的こうかてき な治療ちりょう につなげています。
4 主おも に認知症にんちしょう (dementia)が進行しんこう した人ひと の入院治療にゅういんちりょう を行おこな う。
【×】誤あやま りです。認知症にんちしょう の早期診断そうきしんだん や専門医療せんもんいりょう の提供ていきょう 、各種連携かくしゅれんけい を行おこな う施設せっち で、入院治療にゅういんちりょう を主おも に行おこな う施設しせつ ではありません。
5 介護保険法かいごほけんほう に定さだ められている。
【×】誤あやま りです。「認知症疾患医療にんちしょうしっかんいりょう センター運営事業実施要綱うんえいじぎょうじっしようこう 」に基もと づき設置せっち されています。
#認知症疾患医療にんちしょうしっかんいりょう センター
問題もんだい 48
Bさん(87歳さい ,男性だんせい )は,一人暮ひとりぐ らしである。玄関前げんかんまえ で,脱水だっすい で倒たお れているところを発見はっけん され,救急搬送きゅうきゅうはんそう された。入院中にゅういんちゅう ,認知症にんちしょう (dementia)の疑うたが いがある行動こうどう が見み られた。Bさんは,「自宅じたく で暮く らしたい」と強つよ く希望きぼう していた。退院後たいいんご ,Bさんは外出がいしゅつ して自宅じたく に戻もど れなくなることがあった。近所きんじょ の人ひと たちが,Bさんの生活せいかつ を心配しんぱい して,地域包括支援ちいきほうかつしえん センターに相談そうだん した結果けっか ,認知症初期集中支援にんちしょうしょきしゅうちゅうしえん チームが編成へんせい された。次つぎ の記述きじゅつ のうち,Bさんに対たい して認知症初期集中支援にんちしょうしょきしゅうちゅうしえん チームが行おこな う支援しえん として,最 もっと も 適切 てきせつ なもの を1つ 選えら びなさい。
1 金銭管理きんせんかんり を行おこな う。 2 支援方針しえんほうしん を検討けんとう する。 3 居宅きょたく サービス計画書けいかくしょ を作成さくせい する。 4 介護保険かいごほけん サービスを契約けいやく する。 5 法定後見ほうていこうけん を行おこな う。
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
問題もんだい 48(解答かいとう と解説かいせつ )
認知症初期集中支援にんちしょうしょきしゅうちゅうしえん チームに関かん する問題もんだい です。
答こた えは、「2 」です。
認知症にんちしょう 初期しょき 集中しゅうちゅう 支援しえん チームは、認知症にんちしょう になっても本人ほんにん の意思いし が尊重そんちょう されて、できる限かぎ り住す み慣な れた地域ちいき で暮く らし続つづ けるために、認知症にんちしょう の人ひと やその家族かぞく に早期そうき に関かか わり、早期診断そうきしんだん ・早期対応そうきたいおう に向む けた支援体制しえんたいせい をつくることを目的もくてき として、配置はいち されたチームです。
複数ふくすう の専門職せんもんしょく が、認知症にんちしょう の人ひと および家族かぞく を訪問ほうもん し、アセスメントを行おこな います。
1 金銭管理きんせんかんり を行おこな う。
【×】誤あやま りです。金銭管理きんせんかんり は成年後見制度せいねんこうけんせいど を利用りよう するか、社会福祉協議会しゃかいふくしきょうぎかい が行おこな う日常生活自立支援事業にちじょうせいかつじりつしえんじぎょう を利用りよう します。
2 支援方針しえんほうしん を検討けんとう する。
【 ○】正ただ しい選択肢せんたくし です。複数ふくすう の専門職せんもんしょく によるチームで、早期診断そうきしんだん ・早期対応そうきたいおう に向む けた支援方針しえんほうしん を検討けんとう します。
3 居宅きょたく サービス計画書けいかくしょ を作成さくせい する。
【×】誤あやま りです。居宅きょたく サービス計画書けいかくしょ を作成さくせい するのは、介護支援専門員かいごしえんせんもんいん です。
4 介護保険かいごほけん サービスを契約けいやく する。
【×】誤あやま りです。介護保険かいごほけん サービスの契約けいやく は、本人ほんにん または家族かぞく が基本きほん です。
5 法定後見ほうていこうけん を行おこな う。
【×】誤あやま りです。法定後見ほうていこうけん とは、判断力はんだんりょく が不十分ふじゅうぶん な人ひと を家庭裁判所かていさいばんしょ が選えら んだ後見人こうけんにん が支ささ える制度せいど です。
#認知症にんちしょう 初期しょき 集中しゅうちゅう 支援しえん チーム
科目別過去問|6.認知症の理解
どんな問題もんだいが出でる?
1つの科目かもくとしてとりあげられるほど、重要視じゅうようしされているのが「認知症にんちしょう」で...