人間関係とコミュニケーション
問題4
Aさん(80歳,男性)は,有料老人ホームに入所することになった。一人暮らしが長かったAさんは,入所当日,担当の介護福祉職と話すことに戸惑っている様子で,なかなか自分のことを話そうとはしなかった。介護福祉職は,一方的な働きかけにならないように,Aさんとコミュニケーションをとるとき,あいづちを打ちながらAさんの発話を引き出すように心がけた。
このときの,介護福祉職の対応の意図に当てはまるものとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 互いの自己開示
2 コミュニケーション能力の評価
3 感覚機能の低下への配慮
4 認知機能の改善
5 双方向のやり取り
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
解答と解説
問題4
介護福祉職の対応の意図を確認する問題です。
答えは、「 5 」です。
確認するのは、次の部分です。
一方的な働きかけにならないように,Aさんとコミュニケーションをとるとき,あいづちを打ちながらAさんの発話を引き出すように心がけた
この対応について、見ていきましょう。
1 互いの自己開示
【×】誤りです。自己開示とは、自分のことをオープンにすることです。今回は、Aさんの発話を引き出すことが目的なので、「互い」ではありません。
2 コミュニケーション能力の評価
【×】誤りです。Aさんの発話を引き出すことが目的で、コミュニケーション能力を評価するものではありません。
3 感覚機能の低下への配慮
【×】誤りです。事例文に感覚機能の低下を読み取れる記述はありません。
4 認知機能の改善
【×】誤りです。事例文に認知機能に関することを読み取れる記述はありません。
5 双方向のやり取り
【○】正しい選択肢です。一方的な働きかけにならないようにとの記述から、双方向のやり取りを意図したものと考えらえます。