解答と解説
問題33
ライチャードの性格分類に関する問題です。
答えは、「4」です。
まず、ライチャードの性格分類を整理しましょう。
ライチャードは高齢者の性格の特性を5つに分類しました。
ライチャードの高齢者の性格分類
適応型
1.円熟型
自分が年を取るということを自覚し、ありのままを受入れ、活動意欲が下がらないタイプ。定年退職後も自分で積極的に社会参加をし、周囲に負担をかけることなく自分で暮らしを楽しもうとできる。
2.ロッキングチェアー/安楽いす型(依存型)
自分が年を取るということを自覚し、受入れてはいるものの、他人に依存している受身タイプ。積極性はないものの、誘われれば新しいところへ参加し、気楽に生活を送ろうとする。
3.防衛型(装甲型)
老いることへの不安や恐怖を自ら活動することでコントロールし、自己防衛するタイプ。
責任感が強いため、無理をしてでも様々な活動してしまうこともある。
不適応型
4.外罰型(憤慨型)
自分の過去や老いを受入れることができないタイプ。失敗などの原因を自分ではなく、他人のせいにしてしまう。
5.内罰型(自責型)
自分の過去全体を失敗とみなし、その原因が自分にあると考えるタイプ。愚痴と後悔を繰り返すため、うつ病になりやすい。
次に、Aさんの状況を事例から整理していきます。
今回の事例でポイントになるのは、次の部分です。
1 外罰(憤慨)型
【×】誤りです。他人のせいにしている記述はありません。
2 内罰(自責)型
【×】誤りです。自分を責めているといった記述はありません。
3 円熟(成熟)型
【×】誤りです。老人クラブへの入会を拒否しているという記述から必ずしも退職後の生活をありのままに受入れられているとは考えらえません。
4 自己防衛(装甲)型
【○】正しい選択肢です。筋力トレーニングを毎日行っているという記述から、老いることへの不安があり、若さを保とうとをしていることや、後輩へ連絡をとっていることからも責任感の強さが読み取れます。
5 ロッキングチェアー(安楽椅子)型
【×】誤りです。老人クラブへの入会を拒否しているという記述から新しいところへ参加をし気楽な人生を送ろうとしているとは考えらません。また誰かに依存をしているような記述はありません。