こころとからだのしくみ
問題22
次のうち,歯周病(periodontal disease)の症状として,適切なものを1つ選びなさい。
1 歯のくぼみの形成
2 歯の硬組織の軟化
3 歯髄の炎症・疼痛
4 歯のエナメル質の侵蝕
5 歯周ポケットの形成
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
解答と解説
問題22
歯周病に関する問題です。
答えは、「5」です。
歯周病は、歯を支えている歯ぐきや骨に炎症が起きる病気です。ひどくなると、歯がぐらぐらして、抜けてしまう原因になります。
プラーク(歯垢)が原因で、初めは歯ぐきが赤く腫れて「歯肉炎」になり、進むと骨まで壊す「歯周炎」になります。
あまり痛みがなく、気づきにくいのが特徴です。
1 歯のくぼみの形成
【×】誤りです。歯のくぼみの形成は、歯の表面に穴や凹みができることです。虫歯が進行すると、歯のエナメル質が溶けてくぼみが現れます。歯周病の症状ではありません。
2 歯の硬組織の軟化
【×】誤りです。歯の硬組織の軟化とは、エナメル質や象牙質など、硬い部分が虫歯などで弱くなり、軟らかくなることです。これが進むと歯が削れたり、虫歯の原因となります。
3 歯髄の炎症・疼痛
【×】誤りです。歯髄の炎症・疼痛とは、歯の中にある神経(歯髄)が、虫歯やけがが原因で炎症を起こし、ズキズキと強い痛みが出ることです。歯周病では歯髄の炎症が起こることはほとんどありません。
4 歯のエナメル質の侵蝕
【×】誤りです。歯のエナメル質の侵蝕は、歯の表面にある一番外側の硬い部分(エナメル質)が、酸や虫歯の進行で削られたり溶けたりすることです。虫歯の原因となるもので、歯周病とは関係がありません。
5 歯周ポケットの形成
【○】正しい選択肢です。歯周ポケットの形成は、歯と歯ぐきの間に溝ができることです。歯周病が進行すると、歯ぐきが炎症を起こして腫れ、歯と歯ぐきの隙間が深くなります。この溝が歯周ポケットです。放置すると、さらに悪化することがあります。