解答と解説
便失禁のある利用者への対応に関する問題です。
尿も便も人間であれば、できる限りトイレで行いたいと思うものです。
失禁には、考えられる原因がありますので、それを見極めて対応できるようにしましょう。
1 トイレの場所がわからない認知症(dementia)の人には,ポータブルトイレを設置する。
【×】誤りです。認知症の人でトイレの場所がわからないのであれば、適切に声かけをしてトイレに誘導しましょう。ポータブルトイレを設置しても、トイレと認識できなければ、便失禁は改善しません。
2 移動に時間がかかる人には,おむつを使用する。
【×】誤りです。トイレに間に合わないからといって、安易におむつを使用してはいけません。早めの声かけなどで便失禁の改善につながります。
3 便意がはっきりしない人には,朝食後に時間を決めてトイレへ誘導する。
【○】正しい選択肢です。便意がはっきりしない人は、定期的なトイレ誘導で、排せつをする習慣がつき、便失禁の改善につながります。特に、朝食後はもっとも効果的です。
4 下剤を内服している人には,下剤の内服を中止する。
【×】誤りです。中止は、介護福祉職が判断することではありません。医師に相談しましょう。
5 便失禁の回数が多い人には,食事の提供量を減らす。
【×】誤りです。便失禁が多いからといって、食事の提供を減らすものではありません。排便リズムが崩れ、逆効果です。