個別問題

【第35回試験】問題79(コミュニケーション技術)

コミュニケーション技術ぎじゅつ

問題もんだい79

Eさん(87さい女性じょせい要介護しょうかいご3)は,介護老人福祉施設かいごろうじんふくししせつ入所にゅうしょしていて,認知症にんちしょう(dementia)がある。ある担当たんとうのF介護福祉職かいごふくししょくがEさんの居室きょしつ訪問ほうもんすると,Eさんは,イライラした様子ようすで,「わたし財布さいふぬすまれた」とってベッドのまわりをうろうろしていた。一緒いっしょさがすと,タンスのしのおくから財布さいふつかった。
介護福祉職かいごふくししょくは,Eさんのケアカンファレンス(care conference)に出席しゅっせきして,この来事きごとについて情報じょうほう共有きょうゆうすることにした。
Eさんの状況じょうきょうかんする報告ほうこくとして,もっと適切てきせつなもの1つえらびなさい。

1 「Eさんの認知にんち機能きのう低下ていかしました」
2 「Eさんは,だれかにおこっていました」
3 「Eさんには,ものられ妄想もうそうがあります」
4 「Eさんは,財布さいふつかって,安心あんしんしているとおもいます」
5 「Eさんは,財布さいふぬすまれたとって,ベッドのまわりをうろうろしていました」

解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する

解答かいとう解説かいせつ

問題もんだい79(解説かいせつ

ケアカンファレンスでの情報じょうほう共有きょうゆうかんする問題もんだいです。

こたえは、「」です。

ケアカンファレンスとは、ケアプランにもとづいた個別こべつサービス計画けいかく立案りつあんしたり、修正しゅうせい評価ひょうか役割やくわり分担ぶんたんなどをおこな会議かいぎです。

問題解決もんだいかいけつけたはないができるように、担当者たんとうしゃには、普段ふだん利用者りようしゃちかくにいる立場たちばとして、客観的きゃっかんてき事実じじつ報告ほうこくすることがもとめられます。

1 「Eさんの認知にんち機能きのう低下ていかしました」

【×】あやまりです。この設問せつもん記載きさいだけで、「認知にんち機能きのう低下ていかした」とえません。認知にんち機能きのう低下ていかしたことを報告ほうこくするのであれば、具体的ふたいてき事実じじつふくめ、どの程度ていどていしたかを報告ほうこくすることが大切たいせつです。

2 「Eさんは,だれかにおこっていました」

【×】あやまりです。「イライラした様子ようす」とはありましたが、「だれかに」という記載きさいはありませんので、事実じじつもとづく報告ほうこくではありません。

3 「Eさんには,ものられ妄想もうそうがあります」

【×】あやまりです。Eさんの場合ばあい認知症にんちしょうがあるため、ものられ妄想もうそう症状しょうじょうかんがえられます。しかし、そのときだけの可能性かのうせいもあり、断言だんげんするものでもありません。

4 「Eさんは,財布さいふつかって,安心あんしんしているとおもいます」

【×】あやまりです。「~とおもいます」は、客観的きゃっかんてきではなく、主観的しゅかんてき発言はつげんです。

5 「Eさんは,財布さいふぬすまれたとって,ベッドのまわりをうろうろしていました」

【○】ただしい選択肢せんたくしです。設問せつもんにある状況じょうきょうを、事実じじつもとづいて、客観的きゃっかんてきつたえている選択肢せんたくしです。

#ケアカンファレンス #客観的きゃっかんてき #主観的しゅかんてき