個別問題

【第35回試験】問題69(介護の基本)

介護かいご基本きほん

問題もんだい69

Bさん(82さい女性じょせい要介護ようかいご 2 )は,わかいときにおっとくし,いえ仕事しごとをしながらどもを一人ひとりそだてた。おっとどもとごしたいえ手入ていれは毎日欠まいにちかかさずおこなっていた。数年前すうねんまえに,アルツハイマー型認知症がたにんちしょう(dementia of the Alzheimerʼs type)と診断しんだんされ,認知にんち症対応型共同生活介護しょうたいおうがたきょうどうせいかつ認知症高齢者にんちしょうこうれいしゃグループホーム)に入居にゅうきょした。夕方ゆうがたになると,「わたしいえかえらないといけない」と介護福祉職かいごふくししょく何度なんどうったえている。
Bさんにたいする介護福祉職かいごふくししょくこえかけとして,もっと適切てきせつなもの1つえらびなさい。

1 「仕事しごとはないですよ」
2 「ここがいえですよ」
3 「そと散歩さんぽきますか」
4 「いえのことがになるんですね」
5 「どもさんが『ここにいてください』とっていますよ」

解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する

解答かいとう解説かいせつ

問題もんだい69(解説かいせつ

利用者りようしゃへのこえかけとしてもっとてきしたものをえら問題もんだいです。

こたえは、「4」です。

事例じれいなかから、こたえに必要ひつよう情報じょうほうあつめて、症状しょうじょうにあった言動げんどうがとれるようにしましょう。

今回こんかい事例じれいでおさえるポイントはつぎのとおりです。

  • アルツハイマー型認知症がたにんちしょう
  • 夕方ゆうがたになると、「いえかえらないといけない」と何度なんどうったえる。

認知症にんちしょうのBPSD(行動こうどう心理症状しんりしょうじょう)の1つに「帰宅願望きたくがんぼう」があります。

とくに、夕方ゆうがたになるとかなくなる症状しょうじょうを「夕暮ゆうぐ症候群しょうこうぐん」といいます。

1 「仕事しごとはないですよ」

【×】「かえらないと」とっているBさんに仕事しごとはなしをするのは、はなしがつながりませんので、あやまりです。

2 「ここがいえですよ」

【×】Bさんにとってのいえは、「おっとどもとごしたいえ」ですので、Bさんは納得なっとくしませんので、あやまりです。

3 「そと散歩さんぽきますか」

【×】帰宅願望きたくがんぼうがあるひとそと散歩さんぽさそ行為こういは、いえかえりたいという気持きもちをつよくすることにつながり、危険きけんです。

4 「いえのことがになるんですね」

【〇】認知症にんちしょうのBPSDへの対応たいおうとして、まずはそのひと気持きもちにうことが大切たいせつです。
このこえかけは、Bさんにったこえかけです。

5 「どもさんが『ここにいてください』とっていますよ」

【×】認知症にんちしょうかたでも、事実じじつではないことで対応たいおうしてはいけません。その問題もんだい解決かいけつするためだけにうそをついたりしないようにしましょう。

#アルツハイマー型認知症がたにんちしょう #BPSD #夕暮ゆうぐしょうこうぐん