解答と解説
問題41
アルツハイマー型認知症のもの盗られ妄想に関する問題です。
答えは、「2」です。
妄想は、認知症のBPSD(行動・心理症状)の心理症状の1つです。
誤った考えを、根拠もないのに強く信じてしまっている状態です。
もの盗られ妄想は、本人にとって大切なものを「盗まれた」と思い込んでしまうことです。
自分が失くしてしまったという非を認めたくない、自分が認知症だと認めたくないなど様々な気持から、自分にとって都合よく信じてしまっている状態です。
対処法も含めて、しっかりおさえておきたいところです。
認知症の「もの盗られ妄想」への対処法
否定をしない
妄想だとわかっていても、否定すると怒りの気持ちがより大きくなり、介護者に対する不安な気持ちが増します。
話を落ち着いて聞き、共感の姿勢を見せることで、本人の不安も和らぎます。
盗まれたと言わない
本人の「盗まれた」という訴えに対し、介護者は「盗まれた」という言葉を意識的に使わない工夫をしましょう。
「盗まれた」と「失くした」「無くなった」は違います。
「盗まれた」という被害の意識を少しでもなくすことで、不安な気持ちがなくなることもあります。
盗られたものを一緒に探す
本人が持っている可能性もありますが、無くなって困っているという相手の気持ちを受け止め、一緒に探しましょう。
ポイントは、一緒に探して、本人に見つけてもらうことです。
介護者だけで探して見つけても「盗まれた」という妄想は消えません。
介護者が先に見つけたとしても、本人が見つけられるように誘導するようにしましょう。
見つけたときに「よかったですね」などの声掛けも大切です。
話を聞いて不安な気持ちを和らげる
もの盗られ妄想などの被害妄想は、自分の病気や孤独などといったその状況に対する不安からくるものも多いです。
本人の気持ちをしっかり聞き、共感することも大切なポイントです。
自分が一人ではないという安心感があるだけで、被害妄想の軽減につながります。
上でも説明した通り、もの盗られ妄想は本人の不安から生じることが多いです。
選択肢「2」が正解となります。
不安を解消する、軽減するための対処法もしっかりとおさえておきましょう。
#アルツハイマー型認知症 #もの盗られ妄想 #BPSD