個別問題

【第35回試験】問題41(認知症の理解)

認知症にんちしょう理解りかい

問題もんだい41

アルツハイマー型認知症がたにんちしょう(dementia of the Alzheimer’s type)の,ものられ妄想もうそうかんするつぎ記述きじゅつのうち,もっと適切てきせつなもの1つえらびなさい。

1 説明せつめいをすれば自身じしんかんがえのあやまりにづくことがおおい。
2 本人ほんにん不安ふあんからしょうじることがおおい。
3 現実げんじつ存在そんざいしないひと犯人はんにんとされる。
4 おも幻視げんし原因げんいんである。
5 症状しょうじょう予防よぼうには抗精神病薬こうせいしんびょうやく有効ゆうこうである。

解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する

解答かいとう解説かいせつ

問題もんだい41

アルツハイマー型認知症がたにんちしょうものられ妄想もうそうかんする問題もんだいです。

こたえは、「」です。

妄想もうそうは、認知症にんちしょうのBPSD(行動こうどう心理症状しんりしょうじょう)の心理症状しんりしょうじょうの1つです。

あやまったかんがえを、根拠こんきょもないのにつよしんじじてしまっている状態じょうたいです。

ものられ妄想もうそうは、本人ほんにんにとって大切たいせつなものを「ぬすまれた」とおもんでしまうことです。

自分じぶんくしてしまったというみとめたくない、自分じぶん認知症にんちしょうだとみとめたくないなど様々さまざま気持きもから、自分じぶんにとって都合つごうよくしんじてしまっている状態じょうたいです。

対処法たいしょほうふくめて、しっかりおさえておきたいところです。

認知症にんちしょうの「ものられ妄想もうそう」への対処法たいしょほう

否定ひていをしない

妄想もうそうだとわかっていても、否定ひていするといかりの気持きもちがよりおおきくなり、介護かいごしゃたいする不安ふあん気持きもちがします。
はなしいてき、共感きょうかん姿勢しせいせることで、本人ほんにん不安ふあんやわららぎます。

ぬすまれたとわない

本人ほんにんの「ぬすまれた」といううったえにたいし、介護者かいごしゃは「ぬすまれた」という言葉ことば意識的いしきてき使つかわない工夫くふうをしましょう。
ぬすまれた」と「くした」「くなった」はちがいます。
ぬすまれた」という被害ひがい意識いしきすこしでもなくすことで、不安ふあん気持きもちがなくなることもあります。

られたものを一緒いっしょさが

本人ほんにんっている可能性かのうせいもありますが、くなってこまっているという相手あいて気持きもちをめ、一緒いっしょさがしましょう。
ポイントは、一緒いっしょさがして、本人ほんにんつけてもらうことです。
介護者かいごしゃだけでさがしてつけても「ぬすまれた」という妄想もうそうえません。
介護者かいごしゃさきつけたとしても、本人ほんにんつけられるように誘導ゆうどうするようにしましょう。
つけたときに「よかったですね」などの声掛こえかけも大切たいせつです。

はなしいて不安ふあん気持きもちをやわらげる

ものられ妄想もうそうなどの被害妄想ひがいもうそうは、自分じぶん病気びょうき孤独こどくなどといったその状況じょうきょうたいする不安ふあんからくるものもおおいです。
本人ほんにん気持きもちをしっかりき、共感きょうかんすることも大切たいせつなポイントです。
自分じぶん一人ひとりではないという安心感あんしんかんがあるだけで、被害妄想ひがいもうそう軽減けいげんにつながります。

うえでも説明せつめいしたとおり、ものられ妄想もうそう本人ほんにん不安ふあんからしょうじることがおおです。

選択肢せんたくし」が正解せいかいとなります。

不安ふあん解消かいしょうする、軽減けいげんするための対処法たいしょほうもしっかりとおさえておきましょう。

#アルツハイマー型認知症がたにんちしょう #ものられ妄想もうそう #BPSD