社会の理解
問題17
発達障害のGさん(38歳,男性)は,高校生の頃に不登校になり,ずっとアルバイトをしながら,統合失調症(schizophrenia)の母親(65歳,精神保健福祉手帳2級)を介護してきた。母親に認知症(dementia)が疑われるようになったが,これからも二人で暮らし続けたいと考えたGさんは,相談支援事業所の介護福祉職に相談した。
Gさんに対する介護福祉職の助言として,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 地域包括支援センターで,介護保険サービスの情報を得ることを勧める。
2 Gさんが正規に雇用されるように,ハローワークに相談に行くことを勧める。
3 Gさんの発達障害について,クリニックで適切な治療を受けることを勧める。
4 母親に,介護老人福祉施設を紹介する。
5 母親に,精神科病院への入院を勧める。
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
解答と解説
問題17(解説)
相談支援事業所での相談事業に関する問題です。
答えは「1」です。
相談支援事業所では、障害のある人が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、地域の状況に応じた相談支援を行っています。
1 地域包括支援センターで,介護保険サービスの情報を得ることを勧める。
【○】地域包括支援センターとは、介護・医療・保健・福祉などの側面から高齢者を支える「総合相談窓口」です。
保健師、主任介護支援専門員、社会福祉士といった専門知識を持った職員が、高齢者が住み慣れた地域で生活できるように介護サービスや介護予防サービス、保健福祉サービス、日常生活支援などの相談に対応しています。
まずは、ここで情報を得ることを勧めるのがいいでしょう。
2 Gさんが正規に雇用されるように,ハローワークに相談に行くことを勧める。
【×】Gさんの経済的安定も必要ですが、母親との暮らしについて相談に来ているため、まずはそれを優先するべきです。
3 Gさんの発達障害について,クリニックで適切な治療を受けることを勧める。
【×】「2」と同じように、まずは相談内容である母親との暮らしについて考えることが優先です。
4 母親に,介護老人福祉施設を紹介する。
【×】Gさんは、母親とこれからも二人で暮らしたいという気持ちがありますので、入所の施設を紹介する前に、できることを考えましょう。
5 母親に,精神科病院への入院を勧める。
【×】「4」と同じように、母親を入院させることをGさんが望んでいないため、Gさんの希望を大切に対応すべきです。
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