個別問題

【第35回試験】問題116(総合問題1)

総合問題そうごうもんだい

つぎ事例じれいんで、問題もんだい114から問題もんだい116までについてこたえなさい。

事例じれい

Aさん(80さい女性じょせい)は,自宅じたく一人ひとりらしをしている。おな県内けんないむすめが,つき一度いちどAさんの自宅じたくおとずれている。
最近さいきん,Aさんの物忘ものわすれがおおくなってきたため,不安ふあんになったむすめが,Aさんと一緒いっしょ病院びょういん受診じゅしんしたところ,医師いしから,のう記憶きおくをつかさどる部分ぶぶん顕著けんちょ萎縮いしゅくしたアルツハイマーがた認知症にんちしょう(dementia of the Alzheimer’s type)であると診断しんだんされた。Aさんはこのまま自宅じたくらすことを希望きぼうし,介護保険かいごほけん訪問ほうもん介護かいご(ホームヘルプサービス)を利用りようしながら一人ひとりらしを継続けいぞくすることになった。
あるむすめからサービス提供ていきょう責任者せきにんしゃに,今年ことしはAさんが一人ひとりゆきかきができるか不安ふあんであると相談そうだんがあった。そこで,サービス提供ていきょう責任者せきにんしゃが,Aさんと一緒いっしょ地区ちく民生みんせい委員いいん相談そうだんしたところ,近所きんじょひとたちがゆきかきをしてくれることになった。

問題もんだい116

ある訪問介護員ほうもんかいごいん(ホームヘルパー)がAさんの自宅じたくおとずれ,一包化いっぽうかされたくすり服薬ふくやく状況じょうきょう確認かくにんしたところ,残薬ざんやくがあった。Aさんに服薬ふくやく状況じょうきょう確認かくにんすると,くすりんだかどうか,わからなくなることがあるという返答へんとうがあった。訪問介護員ほうもんかいごいん(ホームヘルパー)は,Aさんとの会話かいわから,日時にちじかんする見当識けんとうしき問題もんだいはないことを確認かくにんした。
Aさんのくすりわすれを防止ぼうしするための対応たいおうとして,もっと適切てきせつなもの1つえらびなさい。

1 一包化いっぽうか中止ちゅうしする。
2 インフォーマルな社会資源しゃかいしげん活用かつようける。
3 おくすりカレンダーの使用しよう提案ていあんする。
4 一人ひとりではくすり服用ふくようしないようにつたえる。
5 くすりわすれにがついたとき, 2回分かいぶん服用ふくようするようにつたえる。

解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する

解答かいとう解説かいせつ

問題もんだい116(解説かいせつ

服薬ふくやく管理かんりかんする問題もんだいです。

こたえは、「」です。

1 一包化いっぽうか中止ちゅうしする。

【×】あやまりです。一包化いっぽうかとは、錠剤じょうざいやカプセルを1回分かいぶんずつパックにすることです。複数ふくすうくすりひとで、かず間違まちがえたり、わすれたり、くすりひとつひとつけるのがむずかしいなど課題かだいがあるひとてきしています。
Aさんの場合ばあいは、「くすりんだかどうか,わからなくなること」が課題かだいで、一包化いっぽうか問題もんだいではありません。

2 インフォーマルな社会資源しゃかいしげん活用かつようける。

【×】あやまりです。インフォーマルな社会資源しゃかいしげんとは、家族かぞく近所きんじょひと地域社会ちいきしゃかい、NPOやボランティアなどがおこな援助えんじょ活動かつどうで、公的こうてきなサービス以外いがいのものをします。
Aさんは一人ひとりらしなので、これらの活用かつようけるのは現実的げんじつてきではありません。

3 おくすりカレンダーの使用しよう提案ていあんする。

【○】ただしい選択肢せんたくしです。「Aさんとの会話かいわから,日時にちじかんする見当識けんとうしき問題もんだいはないことを確認かくにんした」との記載きさいがあります。
したのイラストのように、カレンダーで管理かんりをすれば、わすれの防止ぼうしにつながります。

4 一人ひとりではくすり服用ふくようしないようにつたえる。

【×】あやまりです。Aさんは一人ひとりくすりめないわけではありません。わすれのぼう工夫くふうすることで、一人ひとりくすり服用ふくようできるように支援しえんをしましょう。

5 くすりわすれにがついたとき, 2回分かいぶん服用ふくようするようにつたえる。

【×】あやまりです。くすりは、症状しょうじょうなどにより医師いし処方しょほうをしています。められた用法ようほう勝手かって変更へんこうしてはいけません。

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