解答と解説
問題39
上着の着脱に関する問題です。
答えは、「4」です。
麻痺や痛みがある人の上着の着脱の基本は次の通りです。
(前開きの上着の場合:着る)
麻痺側(患側)を着る→健側を着る
(前開きの上着の場合:脱ぐ)
健側を脱ぐ→麻痺側(患側)を脱ぐ
(かぶりの上着の場合:着る)
麻痺側(患側)を着る→健側を着る→頭を通す
(かぶりの上着の場合:脱ぐ)
健側を脱ぐ→頭を脱ぐ→麻痺側(患側)を脱ぐ
基本を押さえたうえで、事例文で利用者の状態を確認し、できないことを支援できるようにしましょう。
Mさんの状態を確認しましょう。
- 右片麻痺
- 右上肢の屈曲拘縮
- 左肩関節の周囲に軽い痛み
1 服を脱ぐときは,右上肢から脱ぐ。
【×】誤りです。基本の考え方です。脱ぐときは、健側である左上肢から脱ぎます。
2 右手首に袖を通すときは,介護福祉職の指先に力を入れて手首をつかむ。
【×】誤りです。手首をつかむのではなく、下から支えます。
3 右肘関節を伸展するときは,素早く動かす。
【×】誤りです。関節に負担がかからないように、ゆっくりと丁寧に動かします。
4 右肘に袖を通すときは,前腕を下から支える。
【○】正しい選択肢です。Mさんは右麻痺なので、右の腕を支える力が弱い状態です。下から支えると負担が軽減されます。
5 衣類を準備するときは,かぶり式のものを選択する。
【×】誤りです。屈曲拘縮があり、肩関節の痛みがあるMさんにとって、かぶり式の上着は負担になります。