総合問題3
次の事例を読んで、問題120から問題122までについて答えなさい。
[事例]
Eさん(35歳,男性)は, 1年前に筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis:ALS)と診断された。当初の症状としては,ろれつが回らず,食べ物の飲み込みが悪くなり,体重の減少がみられた。
その後,Eさんの症状は進行し,同居している両親から介護を受けて生活をしていたが,両親の介護負担が大きくなったため,障害福祉サービスを利用することになった。障害支援区分の認定を受けたところ,障害支援区分3になった。Eさんは訪問介護員(ホームヘルパー)から食事や入浴の介護を受けて自宅で生活をしている。
問題122
3年後,Eさんの症状はさらに進行し,障害支援区分6 になった。Eさんはこれまでどおり,自宅での生活を希望し,Eさんの両親は障害福祉サービスを利用しながら最期まで自宅でEさんの介護を行うことを希望している。
Eさんと両親の希望の実現に向けて,現在の状態からEさんが利用するサービスとして,最も適切なものを1つ選びなさい。
1 育成医療
2 就労定着支援
3 共同生活援助(グループホーム)
4 行動援護
5 重度訪問介護
解答(かいとう)と解説(かいせつ)を確認(かくにん)する
解答と解説
問題122
Eさんが利用できるサービスを選ぶ問題です。
答えは、「5」です。
1 育成医療
【×】誤りです。育成医療とは、障害のある児童に対して、その障害を除去・軽減する手術等の治療により確実に効果が期待できる場合に医療費の負担を軽減する医療制度です。18歳未満が対象です。
2 就労定着支援
【×】誤りです。就労定着支援とは、通常の事業所に就労した障害者を対象として、就労が定着するように支援をするサービスです。Eさんは就労を希望してないので、適切ではありません。
3 共同生活援助(グループホーム)
【×】誤りです。共同生活援助とは、共同生活を営む住居において、日常生活や社会生活上の支援を受けるサービスです。Eさんは自宅での生活を希望しているため適切ではありません。
4 行動援護
【×】誤りです。行動援護とは、障害支援区分3以上の知的障害または精神障害により一人で行動することが難しい人が支援を受けるサービスです。Eさんは自宅外でのサービスを希望していませんので、適切ではありません。
5 重度訪問介護
【○】正しい選択肢です。重度訪問介護とは、障害支援区分4以上の重度の肢体不自由者または重度の知的障害もしくは精神障害のある人が、居宅においての入浴、排せつ、食事などの介護、家事、生活に関する相談、外出時における移動中の介護を総合的に支援を受けることができるサービスです。Eさんの状態および希望に最も適したサービスです。
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